ATK/Clair がスーパーボウルLVIII中継にFocusrite RedNetを100台以上採用

Clair GlobalのATK Audiotekは、9年連続でスーパーボウルLVIIIのDante®ネットワークオーディオシステムにFocusrite RedNetを採用しました。

2024年2月11日、ネバダ州ラスベガスのアレジアント・スタジアムでカンザスシティ・チーフスとサンフランシスコ・49ersの試合が開催されました。今年最も期待されたスポーツイベントの1つであるスーパーボウルLVIIIの視聴者数は1億2340万人。UsherによるApple Music Super Bowl LVIII Halftime Showのパフォーマンスは、大試合にふさわしい素晴らしいパフォーマンスでした。

過去27年連続でスーパーボウルのライブサウンドプロバイダーを務めるATK Audiotek（A a Clair Global company）は、FocusriteのDanteネットワークオーディオコンバーターとインターフェースのRedNetシリーズのコンポーネントを採用した広範なDante®ネットワーク・オーディオインフラ・ストラクチャーにより、オールデジタルのソリューションを採用しています。

スーパーボウルでFocusrite RedNetとDante Audio-over IPネットワークを使用するのは今年で9年目。今年は100台以上のRedNetを使用しており、これまでのスーパーボウルで使用されたFocusriteのセットアップとしては最大規模です。

今回もATKは、Reba McEntire（国歌斉唱）、Post Malone and Andra Dayをフィーチャーした試合前のパフォーマンス、UsherとスペシャルゲストのAlicia Keys、H.E.R.、Jermaine Dupri、Ludacris、Lil Jon、will.i.amによるハーフタイムショー、そしてアレジアント・スタジアムのファンへの試合中のアナウンスなど、スタジアム内のすべての音響を担当しています。

毎年スーパーボウルでは、多種多様なオーディオソースを扱い、それらを様々な目的地にルーティングするという膨大なロジスティクスのハードルがあります。FocusriteのRedNetは、今回のような大規模なオペレーションにとっては、なくてはならないキープロダクトとして、オペレーションを支えています。

ATK AudiotekがスーパーボウルLVIIIで使用したFocusriteの機材セットアップ

• RedNet D16R MkII : 16チャンネルAES3 I/O x 25
• RedNet A16R MkII : 16チャンネルアナログI/Oインターフェース x 35
• RedNet D64R : 64チャンネルMADIブリッジ x 25
• RedNet MP8R : 8チャンネルリモートコントロール・マイクプリデュアルPSU付き x 12
• RedNet AM2 : ステレオ・オーディオ・モニタリング・ユニット x 8

合計105台のRedNetユニットが含まれていました。

RedNet D16R MkII

RedNet A16R MkII

RedNet D64R

RedNet MP8R

RedNet AM2

スーパーボウルLVIIIでは、RedNet A16R MkIIが会場やその他の関係者が管理する多様なインターフェース間の接続を促進し、RedNet D16R MkIIがアンプとリンクしました。RedNet D64Rはコンソールや放送トラックとの接続に利用されました。効果的なクロック管理はスーパーボウルでは非常に重要であり、チームとオーディオ・プロダクションの両方に利益をもたらします。RedNet D64Rは余裕のあるチャンネル容量とマルチトラックレベルで異なるオーディオシステム間のサンプルレートを変換する機能を兼ね備えており、共通のマスター・リファレンス・クロックに依存することなく、システム間のシームレスなオーディオ転送と共有を保証します。

ATK Audiotekのパウエル氏によれば、FOHとステージ・モニターは同じクロックに同期できるが、プロダクション・トラックは別だという。プロダクション・トラックは一日中使用するわけではないので、別のクロックで動作させているそう。RedNet D64Rは、システムとプロダクション・トラックとの間でクロックを分離することができ、特にハーフタイムの後、本番トラックが撤収を始めるときには、早すぎるシャットダウンを避けるため、本番トラックのクロックと同期させないようにシステムを組んでいます。RedNet D16R MkIIとRedNet A16R MkIIは、システムのアンプ用インターフェースとしてアナログ・バックアップを担っています。

スーパーボウルLVIIIの音響システムの設計と設置で最も困難だったポイントは、「P.A.を飛ばすこと」だったようです。

「アレジアント・スタジアムの天井構造は、SoFiスタジアムと同様にケーブル・ベースであるため、重量制限やリギング・ポイントの関係で、クラスターや同様のコンポーネントを配置するオプションが制限されます。リギングとケーブルの管理は、最適なアンプの配置を決めるのと同様に、難題でした。また、有名なミキサーであるDave NataleとAlex GuessardがFOHを担当してくれたおかげで、パフォーマンスの音声は素晴らしいものになりました。」

「会場のルーティングは様々ですが、ATK/Clairは一貫したセットアップを確立し、その中核として、RedNetが重要な役割を果たしています。 スーパーボウルのような大規模なイベントでは、信頼性が最も重要です。FocusriteのRedNetはネットワークのスムーズな運用を保証してくれます。」とパウエル氏はコメントしています。