2023.02.28
世の中には数多くの歪みペダルが溢れています。その数は何百?それ以上?とても数え切れません。これだけ数が多いと、似たり寄ったりな歪みペダルが多くなってしまうのも事実です。
そんな中、突如とんでもない歪みペダルが登場しました。それが、今回紹介するGamechanger AudioのPLASMA Pedalです。
今回は規格外のサウンドを鳴らすPLASMA Pedalの魅力をお伝えします。
今回紹介する製品はこちら
この記事を読んでいる方の中には、お気に入りの歪みペダルを持っている方もいるはず。ソフトウェアでギターサウンドを作るのが主流ですが、実機でしか出せない特徴的なサウンドにも魅せられますよね。もちろん、僕も持っています。
世の中には数多くの歪みペダルがあり、それぞれサウンドキャラが違います。だからこそ、歪みペダルは皆さんのこだわりが強く反映されるものだと思います。
ただ、世に出回っている歪みペダルの多くが、ギターサウンドの枠に収まっているとも感じています。「太い音が出る」「レンジが広い」「よく歪む」など、歪みペダルを選ぶ基準が、隣に置いてある歪みペダルと比べて「より優れているか?」になっていませんか。
「なんだコレ!?」と目が飛び出るような、イッちゃってる歪みペダルが見当たらないということです。
そこで手にしたのが、Gamechanger AudioのPLASMA Pedalです。
説明は抜きにして、まずは以下のサウンドを聴いてください。
バリバリした歪みの質感、強烈に歪んでいるのにゲートがかかったような余韻、世に出回っている歪みペダルと比べて明らかに異質ですよね。
初めてPLASMA Pedalを鳴らした時の衝撃は凄かった。「なんだコレ!?」って本当に驚愕しました。だって、僕がイメージする「ギターサウンドとはこうあるべき」という枠から大きく外れていますから。頭がバグりそうでした。
この異質な質感の秘密はクリッピング手法(歪ませ方)にあります。PLASMA Pedalは、ギターから出力された微弱な電圧を最大3500ボルトまで増幅し、プラズマ放電することで歪ませています。筐体中心部のキセノン管内で放電している様子が確認できますが、そのインパクトたるやとんでもないです。完全にイッちゃってます。
世に出回っている歪みペダルとは一線を画する規格外の挙動だからこそ、PLASMA Pedalは唯一無二のサウンドを鳴らすことができます。そのサウンドを語る上でポイントになるのが「歪みの質感」と「ゲート効果」でしょう。
PLASMA Pedalはディストーションペダルにカテゴライズされそうですが、歪みの質感は一般的なソレとはまったく違います。オクターブ上が鳴っていると錯覚するほど、綺麗に倍音がのりながらバリバリと歪むのが特徴です。
バリバリした歪みの質感は、キセノン管内で実際に発生しているプラズマ放電のイメージそのまま。綺麗に倍音がのりながら歪むため、サウンドに独特の太さがあるのも特徴です。単音リフを弾いた時のカッコ良さは異常ですよ。
そして、もうひとつ。PLASMA Pedalのサウンドを語る上で欠かせないのがゲート効果です。
映像で確認してもらうと分かるように、キセノン管内で発生しているプラズマ放電が消えることで、独特のゲート効果が得られます。
歪ませて音のキレが良くなるなんて、普通はあり得ない。スパッと音が切れる感じが最高。ブラッシング時のなんとも言えないサウンドがたまらないです。個人的にゲート効果を生かしたリズミカルなリフを弾きたくなります。
PLASMA Pedalのコントロールは、以下画像に示す5つ。その中で音作りの肝になるのがVOLTAGEです。
PLASMA Pedalの特徴的なサウンドの要因になっているのが、前述した「歪みの質感」と「ゲート効果」でしたね。それらはキセノン管内でどの程度プラズマ放電させるかに関わっており、それをコントロールするのがVOLTAGEになります。
VOLTAGE 8時
VOLTAGE 10時
VOLTAGE 1時
VOLTAGE 4時
VOLTAGEを上げることで放電量が増して派手に歪みますが、ゲインを調整するというよりもゲート感を調整するイメージの方がいいでしょう。センター(12時)付近を基準として左に回すとゲートがかかり、右に回すとゲートが甘くなるイメージです。
歪んでいるのにスパッと音が切れるサウンドも好きですが、VOLTAGEを右に回した時(VOLTAGE 1時)の余韻が漏れだすようなサウンドも最高です。VOLTAGEを3時以上に回すと、弦に触れているだけでも放電され手がつけられません。VOLTAGEを振り切った時の暴れっぷりなんてもう・・・最高です。
カオス!!(笑)
ここまでサウンドがぶっ飛んでいると手に余るというか、使いどころが限定されそうですよね。実際、どうやって使おうか考えさせられる歪みペダルだと思います。でも、その考えている時間がすごく楽しくてワクワクします。
PLASMA Pedalを手にした時、僕は「バリバリした歪みの質感でヘビーなリフを弾きたい」って思いました。それだけでは飽き足らず、VOLTAGEを右に振り切って暴れまくったサウンドをスイッチング奏法でぶつけています。終わりのノイズは、曲が終わった時にスイッチを戻したら偶然入っちゃいました。でも、カッコいいからそのままにしています。
また、ある時は「ゲート効果を生かしたリフを弾きたい」と思いました。弾いてみて分かったんですが、キセノン管内で発生するプラズマ放電がすごくシビアなんです。右手のタッチのブレで余韻やノイズが安定しない。でも、このブレがカッコいいからOKにしちゃってます。
僕はリフで使うようなオーソドックスな使い方しかできません。でも、それは僕自身がリフを弾くのが好きだから。
PLASMA Pedalの特徴を生かした様々な弾き方、表現方法があるはずです。そして、それは弾き手によって変わります。世に出回っている歪みペダルとは一線を画する唯一無二のサウンドだからこそ、弾き手の感性に大きく委ねられています。
いかにPLASMA Pedalを自分の色に染めるか。ぶっ飛んでいる歪みペダルだからこそ、自分の中にあるリミッターを外して考えないといけない。これこそがギターに対する興味を呼び起こし、そこにPLASMA Pedalを使う意味があります。
皆さんはPLASMA Pedalをどうやって自分の色に染めますか。ぜひ、皆さんの表現を聴かせてください。
Yuuki-T
「心から音楽を楽しむ」をモットーに、毎日音楽と接しています。 ひとりでも多くの人が「自分もまた音楽やってみようかな?」と思ってもらえるような記事にしたいと思っています。