2013.12.19
スタッフHです。
今日は久しぶりの「MixがうまくなるTips」の更新。お題はディストーションギターをラウドに仕上げるステップ。しかも、1本のギターから作ることができるというところがポイントです。
ギターアンプをならしたものをマイクでレコーディングしてきた素材であっても、またはソフトウェアのアンプシミュレータを使用していたとしても実践できるテクニック。ムービーは約4分でまさに「クイックに」解説をしていますので、サウンドの変化なども聞きながら感覚を養ってみてくださいね。
今回のギターは、1本のギターをギターアンプにつなぎ、2本の(キャラクターの異なる)マイクで同時にレコーディングしています。この時点で2トラック。さらにこの2トラックをDAW上で複製し、それぞれをLRに広げて使用しています。図にすると(私の手書きで恐縮ですが)こんな感じ。
このステップはムービー前半でも解説されていますが、なかなか高速で解説されていたので、図にしてみました。これだけでもラウドに、ワイドな音になっているのですが、ムービー中ではさらに魅力的に仕上げるステップを紹介しています。
いかがですか?
ギターアンプをマイクでレコーディングする環境をお持ちでなくても、近年のアンプシミュレーターは複数マイキングのシミュレーションも行う事ができるものが多いので、同様の事ができるかと思います。また、その機能がなかったとしたら、4つのトラックにそれぞれアンプシミュレーターをインサートしてもOKでしょう。
まずはOxford Reverbによる処理。かなり近い位置でマイキングされたと思われる素材に、「部屋鳴り」っぽさをルームリバーブで付加しています。ここではどれくらいリバーブにセンドした時に、自分好みのサウンドに聞こえたか、をチェックしてみてください。
次はEQ処理。ラウドに仕上げるといっても、ギターへのローカットは必須です。こうする事でキックやベースの帯域を確保することができ、全体としてよりギターがラウドに鳴っているように響かせることができます。
また、EQはカットのみならずブーストポイントの解説もあります。4本のギターサウンドの「何を生かし、何を響かせているのか」をチェックしながら、一級のエンジニアがEQを「突く」ポイントを聞き比べてみてください。
基本的にはSonnox社のプラグインによる解説ですが、それぞれの製品が「どんな役割を担っているか」をチェックすれば、他の同類のプラグインでも使えるテクニック。とはいえ、Sonnox製品なら「より確かな」効果をお約束します。
出演者プロフィール
解説: Rich Tozzoli
Rich Tozzoliによる、ミキシングを中心にOxfordプラグインのクリエイティブな使い方を紹介するTips集!
グラミー賞ノミネートのプロデューサー/エンジニア/コンポーザー、Rich Tozzoliは、アル・ディメオラ、デビッド・ボウイ、ホール&オーツをはじめとするアーティストのプロデュース/エンジニアを担当。ディズニー・チャンネル、HBO、FOX NFL、アニマル・プラネット、Nickelodeonなど数多くのTV番組楽曲も手がけています。