2019.12.13
タイムズ・スクエアで毎年行われるABC放送『Dick Clark's New Year's Rockin' Eve with Ryan Seacrest』では、FocusriteのDante™ネットワークオーディオコンバーター/インターフェースであるRedNetシリーズによって、広範囲にわたる完璧な接続性が複数のステージやロケーションで確保された。現場では、ニック・ジョナス、マライア・キャリー、ニール・ダイアモンド、アンディー・グラマーらによるパフォーマンスが披露された。Ian Vysick(All Mobile Video [AMV]のオーディオ部門スペシャリスト/同イベントのブロードキャストビデオ・プロバイダー)と一流ベテランのBob Aldridge(過去17年間にわたって同放送のオーディオ・ミキシングを担当)によって設計されたタイムズ・スクエアステージから披露されるライブパフォーマンスは、全てRedNetネットワークによってリンクされていた。大規模なRedNetシステムによって、シームレスかつ信頼性の高いAoIPネットワークが構築され、これにより伝統的なこの番組のマネジメント方法に革新がもたらされたのである。このシステムは今後何十年も採用されていくことになるだろう。
「ニューヨーク市によると、カッパーケーブルは過去のようにはもう使用できないだろう、とのことだった — カッパーケーブルのポールはそこまで多くのケーブルに対応することはできないって」と17回もの同イベントに携わってきたVysickが説明してくれた。「それに、アーティストはワイヤレスマイクと録音済みのトラックの間に今までよりも多くの入力を必要としていたんだ。だから、AoIPネットワークに移行する必要があった。そしてRedNetは僕たちが必要としていたものを全て網羅していたんだよ。Bobと僕がこのシステムの設計とプログラミングを事前にしておけば、あとは接続して現場で演奏するだけだった」。
All Mobile VideoのMaverickトラックから、Titanトラックから実際に放送される音楽やプロダクションのミックスダウンまで、RedNetシステムは同イベントのあらゆる場面で使用された。また、後者はさらにRedNetを介して録音データとステムがMaryland Soundに送られ、同イベントのライブPAおよびモニターシステムに送られた。マイクプリアンプのリモートコントロールからMADI-toDanteなど多くのフォーマット上で、RedNetは完璧なまでに仕事をこなしたのである。Vysickによると、例えばRedNet D64Rによってウェブキャスト・ステージからの信号と録音済みの音声がMADIに変換されることで、ウェブキャストがTitan/Maverickトラック間で供給されたという。2つの各メインステージでは2つのRedNet 2インターフェースセットが使用され、プロダクションのルーティングをより柔軟に行えたのだ。
「僕たちはイベントの4ヶ月前からシステムのプランニングを始めていたんだ」とVysickは語る。「事実上、僕たちが思いつくものは全てカッパーケーブルを廃さなければならなかった。そしてアーティストが必要とする入力を追加して、さらに将来、必要に応じて拡張できるようなものが必要だった。RedNetはこれらの需要を全て満たしてくれたんだ。イベント全体をロケーションごとに分けて、それぞれの場所でどのRedNetデバイスが必要か考えた。RedNetはAoIPネットワーク設計におけるあらゆるチャレンジに対して解決策を提供してくれたね。かれこれ5年ほどRedNetをを使ってきたけど、本当に柔軟性が高くて信頼性のある製品だよ。まさにそういうものがあの夜に必要だったんだ」。
Times Square NYEにてAll Mobile Videoで使用されたFocusrite製品: