Audio Modeling SWAM インストゥルメントブログ by 田辺恵二 Vol.1「簡単にリアルに」
2020.07.08
最新のモデリング技術独自の「SWAMエンジン」を搭載してキースイッチの煩わしさもなくリアルな演奏が可能なAudio ModelingのSWAMシリーズ。
バイオリンやチェロの弦楽器、クラリネットやフルートの木管楽器に続いて、待望の金管楽器のトランペット、トロンボーン、チューバがラインナップに加わりました。

いずれもリアルな音色でしかもサンプルベースの音源に比べほとんどが200MB程度で増え続けてゆくストレージ容量事情に優しい、そしてかつてのモデリング音源にありがちなCPUの高負荷という問題もクリアしたSWAMシリーズ。
別の製品だといろいろな音色を使いたいときに、キースイッチだったりプリセット自体を切り替えたり大変なことも多いと思います。ですがAudio ModelingのSWAMシリーズなら、その辺りを非常に簡単に再現できます。
反面、あらゆるコントローラーに対応していて操作できるパラメーターも多いので一見「難しいのでは?」と思うのは当然でしょう。ですが実際DAWに打ち込む場合必要とされる演奏方法は限られていて(もちろん細かく打ち込むことも可能)まずは今から説明する「これだけ」を設定すれば良いという感じなのです!
SWAMエンジンには大きく分けると「キーボード」「ウィンドコントローラー系」「ROLI Seaboardシリーズ」のコントローラーの設定があり、もっとも手軽なのは「キーボード」だと思います。
お使いのコントローラーを設定からSummaryを選んで「キーボード」を選択します。

その後エクスプレッションペダルの設定を要求され(画像B)それだけで基本的な演奏が可能になります。
通常、ソフトウェア音源のアタック感、音の表情の調整はベロシティ情報が使われますが、SWAM音源ではベロシティに加えて、エクスプレッション情報がデフォルトで設定されています。
エクスプレッション情報はキーボードにエクスプレッション・ペダルを繋いだり、コントロールノブにMIDI CC#を割り当てることでも調整可能です。
エクスプレッションは主に息の吹き込み量を再現し、加えてベロシティでアタックのニュアンスなどを調整することにより、実在の楽器のような複雑な表現を可能にします。

レガートやスタッカートは鍵盤を弾く速さや強さで自然に変化しビブラートはモジュレーションホイールにグリスやフォールがアサインされ、先ほどのエクスプレションペダルにスウェル奏法が可能なボリュームコントロールがアサインされています。
その他のフラッター、グロウェル、ミュートコントロール、ブレスノイズは任意にMIDIコントローラーに割り当てが可能です。トリルなどは鍵盤をレガートさせて交互に弾けばリアルに再現されこの簡単な設定だけであらゆるブラスの演奏が可能になります。
このブログではあまり難しい感じではなく簡単に楽しく説明していきたいと思います。
 
田辺恵二氏による SWAM Solo Brass 設定解説 01(動画)
プロフィール
作編曲家 田辺恵二
1991年よりCHARAや古内東子のデビューアルバムに参加
及川光博やゴスペラーズのアルバム、ツアーに音楽監督、
作編曲家として参加
以降SMAP 浜崎あゆみ 柴咲コウ 岡本真夜 AKB48 SKE48 に楽曲提供
2002年 2006年 日本レコード大賞金賞受賞(編曲)
現在は作家活動の他ネットTV MCやラジオパーソナリティ等
他分野にも精力的に活動中