Virtuoso Japanese Series第二弾、
津軽三味線がついにソフトウェア音源化、Kontakt Instrumentsとして登場!
豪快な叩き音、力強いゆすり奏法、高速のはじき奏法など、しなやかで躍動的な津軽三味線を、あますところなくソフトウェア音源で再現、Kontakt Instrument Libraryとして完成しました。
民謡からハードロック、ジャズ、現代音楽、映画音楽まで幅広いジャンルを盛り上げます。
主な特徴
- ベストなレコーディングとプログラミングによる十三絃箏同様の演奏表現
- 最高5ヴェロシティレイヤー、12Round robinによる自然なダイナミクス
- 20種類以上の津軽三味線の奏法を網羅、Key Switchでコントロール可能
- 5種類のフレーズバンクに津軽三味線ならではのフレーズを収録、キースイッチでコントロール可能
- 弦を指定して演奏可能なストリングモード・メカニズムで、三味線と同じ挙動による豊かな表現力とリアリティ
- 津軽三味線特有の吾妻さわりと共鳴音を再現し、本物と同じように動作
- 二上り、本調子、三下りの3種類の調弦(チューニング)を選択可能
- 全ての調弦とキートランスポーズに追従する開放弦、さわり、共鳴音
- 打ち(Down)、スクイ(Up)を連続して弾き分けるオルタネートピッキング機能
- レガートで瞬時に「はじき」音を演奏可能な「Hajiki-Legato」機能
- プラッキングコントロール機能によって得られる、リアルなアタックのニュアンス
- 弦ごとにチューニング、音量を調整可能なインストゥルメント・エディター搭載
- 24bit、96kHzで録音された生々しく力強いサウンド(製品は24bit、44.1kHzで収録)
- マルチマイクで収録、Direct、Overhead、Room、Stereo Mixを個別に専用Mixerでミキシングして音作りが可能
演奏家のご紹介
津軽三味線演奏家
山中 信人
Nobuto Yamanaka
中学校卒業後15歳で単身青森県弘前市に渡り、津軽三味線奏者「山田千里(やまだちさと)」の内弟子として民謡酒場に住み込み4年間修業。山田流師範となる。
津軽三味線全国・世界大会(弘前大会)にてC級B級連続優勝、最上級A級優勝、また津軽民謡の伝統的な唄付けの技術を競い合う唄付け伴奏部門で3回の優勝を獲得。
海外計20カ国で演奏。約16年にわたり「南中ソーラン」など現代風にアレンジした民謡を演奏する伊藤多喜雄&タキオバンドのメンバーとして活動。
現在はソロ奏者として演奏会、学校公演、講演会などで活動中。洗足学園音楽大学非常勤講師。加須市観光大使。
2016年5月4日青森県「弘前市民会館」でおこなわれた第35回記念津軽三味線世界大会にて最上級A級個人戦チャンピオン獲得。
津軽三味線とは
三味線は日本の音楽を表現する上で、箏・尺八と並んで欠かすことの出来ない楽器です。その中でも津軽三味線は青森県津軽地方に伝わる三味線で、独自の発展を遂げました。日本の三味線は「太棹」「中棹」「細棹」に大別できますが、津軽三味線は「太棹」に分類されます。他の三味線と比べて全体的に大きく、深く重みのある音色で、音量も大きく、迫力のある音を奏でます。民謡の伴奏と独奏のスタイルが多く、特に独奏では撥を叩きつけるような弾き方や、即興演奏、速弾きなど独自のスタイルで発達し、その音色と演奏の迫力が魅力で、現代ではポップスやロック、ダンスミュージックに取り入れられることも多くなりました。
妥協のない演奏とレコーディング
津軽三味線の演奏は山中信人氏。狂いのない演奏力と集中力で、音にエネルギーを注ぎ込んでいただきました。
スタジオではこだわりのマイク・セッティングと共に、色付けのない高性能マイクアンプからダイレクトに録音しました。
津軽三味線特有の奏法を再現可能にする、独自の発音メカニズムとインターフェースを開発。
ストリングモード・メカニズム
津軽三味線には3本の弦がありますが、基本的にギターのような和音演奏はあまりせずに、一の糸をメインにした単音フレーズや三の糸をメインにした単音フレーズを駆使して演奏します。
この演奏方法を再現するために、TSUGARU SHAMISENでは3本の弦を独立した楽器として挙動させ、弦を選択して発音させるストリングモード・メカニズムを開発し、搭載しました。
演奏時は、キースイッチでストリングモードを瞬時に選択可能。これによって、本物と同じように3本の弦を縦横無尽に行き来する演奏表現が可能となりました。
「はじき」奏法を再現する”はじきレガート(Hajiki-Legato)”機能
左手の指で弦をはじく、三味線特有のタッピング奏法の一種「はじき」。
MIDI鍵盤をレガートで演奏すれば、どのアーティキュレーションからも、Key Switch操作することなく瞬時に「はじき」音で演奏可能です。
連続したバチさばきを再現するオルタネート奏法機能
キーオンで打ち(ダウンストローク)、キーオフでスクイ(アップストローク)を交互に発音可能なオルタネートピッキング機能を搭載しました。この機能はサスティンペダルを踏んでいる間だけアクティブになり、どのアーティキュレーションで演奏していても、瞬時にこの奏法を差し込むことができます。
サスティンペダルを踏んでいる間、連続で打鍵すれば簡単にトレモロ奏法が実現できます。
「さわり」と「共鳴音」を発音するレゾナンス機構
津軽三味線の響きを作るのに最も重要な吾妻さわり(あずまさわり)と共鳴音を独立して音源化、
津軽三味線の発音と同じように、特定の音程に反応して共振します。
さらに、これらのレゾナンス音は、三つの調弦タイプとキートランスポーズにも追従し、三味線の本来の響きを確実に再現します。またレゾナンス音はそれぞれ成分音量をコントロール可能です。
3種類の調弦とキートランスポーズ
二上り、本調子、三下りのスタンダードな三味線の調弦を用意しました。
調弦を変えると、鍵盤上では音程はクロマチックに並んだままですが、開放弦の音程が変わり、同時にさわりと共鳴音も追従し、その調弦独特の響きが再現されます。
楽器の状態を緻密にコントロールできるInstrument Editor
二つのプレイモードとピッチベンドモード
リアリティを追求するSingle、コード楽器として演奏可能なPoly。目的に応じて二つのプレイモードを用意しました。
またピッチベンドについても、演奏中の弦だけにかかるSolo、全体にかかるAllという二つのピッチベンドモードを用意しました。
デモ音源
20種以上のアーティキュレーション、5つのフレーズバンク、掛け声、スライドノイズを収録
<収録アーティキュレーション>
- 前バチ、前バチスクイ、前バチスタッカート
- 叩き(ダウンストローク)、スクイ(アップストローク)、叩きスタッカート、はじき
- ゆすり(ビブラート)、スリ上げ、スリ上げx2回、スリ下げ、スリ上げ下げ、スリ上げ下げ連続
- スリ上下上下、大スリ上げ、スローピッキングノイズ、ミュートノイズ、掛け声、スライドノイズ
- フレーズバンクx 5バンク
- フレーズバンク1:ワンショットフレーズ x 9
- フレーズバンク2:8小節フレーズ x 9
- フレーズバンク3:即興演奏からのショートピース x 15
- フレーズバンク4:即興演奏からのショートピース x 15
- フレーズバンク5:即興演奏からのショートピース x 8
Articulation - 収録内容とKey Switch

Phrase Bank - 収録内容とkey switch

Audio Mixer
Direct、Overhead、Room3種類のステレオマイクポジション+Stereo Mixで収録。
チャンネル毎に用意されたVolume / Pan / Reverb Send / EQ で自在にミキシング可能です。
さらに品質コボリューション・リバーヴを搭載、Instrument上でクオリティの高い音作りが可能です。
また各マイクチャンネル毎にDAWトラックへのパラアウトが可能なマルチアウトプット・バスを用意、緻密なミキシング・セッションにも対応可能です。
LOADマネージャー
必要なアーティキュレーションだけを読み込みさせるLoadマネージャーを用意。無駄なサンプルのLoadを避ける事でKontaktエンジンをより快適に動作させることができます。
MIDI キーボードのレイアウト
C0~D1 : アーティキュレーション Key Switch Zone D#1 : タッチノイズ Switch
E1 : ミュート
F1 : バリエーションコントロール Switch F#1~G#1 : スライドノイズ zone
A1~B1 : 掛け声 zone
C#2~F#2 : ストリングモード key switch(水色)& 開放弦(黄色)zone
G2~G6 : 演奏用 zone(黄色は開放弦、ピンクは一の糸、緑は二の糸、青は三の糸) C7~E7 : フレーズバンク key switch zone
F7~G9 : フレーズ zone
