スタッフHです。
前回ポストのホーンアレンジのレシピ「その1」。いかがだったでしょうか。当たり前と読み飛ばしそうになりがちですが、一つ一つの言葉をよく読むと、やはり深い経験者からの言葉はハッとするものが多く、(偏った勉強をしてきた私などには)考え方をいい意味でリセットさせられる思いがしました。
本日はその2。いよいよ実例やオーディオサンプル、譜面なども交えたTipsです。譜面は読めなくても大丈夫。オーディオサンプルで「耳から」学ぶことだって良い経験になりますよ。今日いちばん注目していただきたいポイントは、
3管それぞれの配置が変わると、響きはどう変わるのか。そして自分の好みはどれか。
です。では、ミッチー先生よろしくー。
ホーンアレンジのレシピ、今回からは様々な実例を交えてアレンジのコツを解説していきます。ジャンルを問わず使える3管アレンジ(Tp;トランペット、Tb;トロンボーン、ts;テナーサックス)のライティングは、ホーンアレンジの基本を学ぶのに有効です。今回は便宜上、3管アレンジを以下の3つに分類してみます。
(1)3管全てユニゾンまたはオクターブで構成(3管とも同じ音)
(2)2管がユニゾンまたはオクターブ(3管のうち1管だけが異なる音)
(3)3管とも異なる音(全て異なる音)
本日はこのうち、(1)と(2)について解説します。
初めてホーンアレンジを書くときには見落としがちですが、ポップス系のホーンアレンジでは(1)や(2)の占める割合が非常に高いのです。ギター、キーボード、ベース、ドラム、ストリングスなど他のパートが多くなるほど、全体としてスッキリと聴かせるためには(1)や(2)の単純なホーンアレンジを用いるのが有効であるからだと考えられます。また、ホーンで奏でるメロディラインをユニゾンやオクターブで重複させることで、芯のあるサウンドが得られます。
では、さっそくオーディオサンプルを聞いていただきましょう。参考音源は以下のSample Modeling社製ソフトウェアを用いて制作しました。
鍵盤の押さえ方とエクスプレッション・ペダルの操作を併用することで、簡単にリアルな表現ができるスグレものです!まずはトランペット、テナーサックス、トロンボーンのドレミファソラシドを聴いてください。
Audio clip: Adobe Flash Player (version 9 or above) is required to play this audio clip. Download the latest version here. You also need to have JavaScript enabled in your browser.
音域にもよりますが、トランペット(以下Tp)とトロンボーン(以下Tb)でオクターブを構成することが多いです。割とハードめにパンを左右に振ると3管でもかなりのステレオ感が出せますので、新旧問わずよく使われます。
▼(例1-1)音の配置
Audio clip: Adobe Flash Player (version 9 or above) is required to play this audio clip. Download the latest version here. You also need to have JavaScript enabled in your browser.
** Tp, Tbがオクターブの場合、テナーサックス(ts)はどちらに合わせても構わないので、より良くサウンドする方を選ぶのが基本。ですが、ここではあえて上から順にTp, Tb, tsを1オクターブずつ変えて配置してみました。
▼(例1-2)スタッカートを多用した例
Audio clip: Adobe Flash Player (version 9 or above) is required to play this audio clip. Download the latest version here. You also need to have JavaScript enabled in your browser.
裏拍+スタッカートでフレージングすると、タイトなリズムが強調される。Tp, Tbは左右に振り、tsはTp寄りに定位させると落ち着いたサウンドに。
▼(例1-3)ロングノートでスフォルツァンド+クレッシェンドを適用した例
Audio clip: Adobe Flash Player (version 9 or above) is required to play this audio clip. Download the latest version here. You also need to have JavaScript enabled in your browser.
(1)と同様にTpとTbでオクターブを構成します。tsが3度や4度など、いろいろな音程を形成します。目立たせたいのはオクターブの音なので、音量バランスとしてはTpが最も大きくなるようにすると全体のバランスが良くなります。
▼(例2-1)tsがTbよりも下にある例
Audio clip: Adobe Flash Player (version 9 or above) is required to play this audio clip. Download the latest version here. You also need to have JavaScript enabled in your browser.
▼(例2-2)tsがTpとTbの間の音域にある例
Audio clip: Adobe Flash Player (version 9 or above) is required to play this audio clip. Download the latest version here. You also need to have JavaScript enabled in your browser.
▼(例2-3)ss(ソプラノサックス)がTpよりも上にある例
Audio clip: Adobe Flash Player (version 9 or above) is required to play this audio clip. Download the latest version here. You also need to have JavaScript enabled in your browser.
を紹介します。内容的には少し難しくなりますが、これができるようになれば3管だけでもいろいろなアレンジが可能となりますので、頑張ってトライしましょう!
トランペット:クラシックのアレンジを行う場合でなければ、殆ど全てBb管(ドの音がBb)のトランペットを想定して書くことになるでしょう。基本的に大きな跳躍は苦手な楽器なので、やたら高低差のあるフレーズを書くとトランペット奏者から嫌われてしまうため、跳躍には要注意。
トロンボーン:見た目の通り、高速フレーズには向かない楽器ですが、3管アレンジにおいては、トランペットとユニゾンまたは1オクターブ下で厚みを増すために用いるのが主な用途になります。4管以上のアレンジではコードの3度または7度の音を担当させると良いサウンドになることが多いです。
サックス:基本的には3管アレンジではテナーサックスを用いるのがベストなことが多いですが、もちろん他の選択肢もあります。ソプラノサックスはトランペットと同じ音域をカバーするので高音寄りのホーンアレンジに、アルトサックスは艶のある音が欲しいときに、またバリトンサックスは大きな楽器ですが速いフレーズも得意なので、ハーモニー用途だけでなく、低音のメロディラインにも使用可能です。
道脇 直樹スタッフHです。本日は、使う人によって無限の遊び方がある製品をひとつ。
ミックスを行っていく過程で、みなさま様々なプラグインやアウトボードを使われていることと思います。コンプやリミッター、EQ、リバーブ、ディレイ、歪み系、モジュレーション系、ときには「通すだけでいい感じになる系」とか「自動的にイイ事をしてくれる系」なんてものもあるかもしれません。
でもね、たまには「壊してみる系」はいかがですか?
文字の説明よりも、ビデオの説明の方が面白いのではないかと思いましたので、ひとつビデオを作りました。5分と少々長めですが、「変わったもの好き」の方にはお楽しみ頂けると思います。
ビデオの前半は解説。後半はボーカルトラックにFutzboxをかけてみたものを並べています。
McDSPのスタッフってね、(いい意味で)音楽狂が多く、私は心から大好き。インパルス・レスポンスを用いるといえば多くの場合がリバーブなのに、彼らは全力をかけて変わったものを集めてこんなものを作り上げました。ボーカルだけではなく、ありとあらゆるソースに使って楽しいプラグインです。
通常のインパルス・レスポンスだと少々自由度が低い(どうしてもIRデータに左右される)のですが、Futzboxで用いられているSIMならば、通常のエフェクトプラグインと同様のサクサク感で使う事ができます。ちなみに負荷もかなりひくめ。
それぞれの「変わったもの」インパルスを読み込んだ後も、さらにディストーションやフィルター、ノイズ発生機やビットクラッシャーを用いる事もできます。ビデオでも使用している「有名すぎるおもちゃ」Speak & Spellのキャラクターを用いつつ、さらにノイズを混ぜたり、フィルター掛かったサウンドに仕上げる事もできるのです。
壊し系のエフェクトが大好きな方には同意していただけると思いますが、「ローファイ」という単語を1つ取っても、そこには数限りのないバリエーションがあります。ただ単にラジオから流れてくるような音がいいのか、そのラジオは新品のように比較的きれいな音がいいのか、それとも壊れ寸前のような音がいいのか。Speak & Spellのような有名なおもちゃから聞こえるような音を「自分の声で」作ったり、ブラウン管のテレビから聞こえるような音を曲の中のスパイスとして使ったり。使う人によって無限の「遊び方」がある製品です。
>> McDSP FutzBox製品詳細ページ
スタッフHです。
前ポストでご紹介した「ホーンアレンジのレシピ & Tips」。私たちのTwitterやFacebookでもありがたい反応をたくさん頂きました。この記事が少しでもみなさまのお役にたつようであればうれしいです。
さて、本日はいよいよ「その1」のご紹介。今日のポイントは「コレだけは覚えておいて!」という最小限のもの/ことです。専門用語や複雑な話を極力なくし、ホーンアレンジを学びたい方にとっての「必須レベル × 3つ」「中級レベル × 4つ」について解説されています。
本日は具体的なテクニックやTipsについて触れてはいませんが、ホーンアレンジを考える時の「こころがまえ」が示されています。
では、ミッチー先生よろしく!
ホーンアレンジを行う場合、ブラスバンド経験者や何らかの管楽器の経験者はそれだけで有利だと言えます。これらの経験者は各楽器の音色をリアルに体験して知っているから、何らかのホーンアレンジを耳にしたときに「テナーサックスの音が混じっているな」とか、「これは跳躍が多くて難しそうだな」とかの具体的な感想を持つことができるでしょう。それに対し全くの未経験者は、そういった感想を持つことすらできません。それまでの生活がホーンアレンジとの距離が遠かったわけですから、これは仕方の無いことです。
しかし、初心者の方もご安心下さい!私も全くの未経験者から始めましたが、今では自分なりのホーンアレンジを行うことができるようになりました。この記事では、むしろそういった初心者の方々を対象として、ホーンアレンジにおいて押さえておいてほしい基本事項やアレンジのコツを分かりやすく伝授していきます。
ホーンアレンジのバリエーションを増やすことができれば、様々な曲面において最適なアーティキュレーション(音の表情)やハーモニーを選ぶことができ、音楽に様々な表情を付けられるようになります。
もしあなたがお金に糸目をつけずアレンジに必要な感覚を身につけたいなら、プロのプレイヤー数人を数日間雇って様々な音を目の前で演奏してもらい、各楽器の音や和音の響きを耳で覚えてしまうのが最も良い方法ですが、あまりにも非現実的です。
ところが(数年前までは考えられない事でしたが)、現在では原音に近いリアルな音源をコンピュータで鳴らしながら耳で確認することができるようになりました。こういった優れたソフトウェアの助けを借りれば、あまりお金をかけることなく(恐らく数%程度の予算で)、極めてこれに近いことが実際に行えます。そのため、初心者がゼロから学習するのに最適な環境が整ったと言えるでしょう。ソフトウェア音源を用いる限りにおいては、移調楽器であることを意識する必要すら無いのですから、全く便利な世の中になったものです。
ホーンアレンジのレシピ、第一回の今日はアーティキュレーション(音の表情)について確認しましょう。ホーンアレンジ、というと和音の積み方に頭が行きがちですが、各音のアーティキュレーションによって、全く印象が変わってきます。
以下の必須レベルのアーティキュレーションに関しては、最低限押さえておきたいところです。ドラクエで例えるなら武器や防具に相当。どれも無くてはならないものばかりです。
【必須レベル】
必須レベルの3種類を全て使えるようになったら、以下の中級レベルのアーティキュレーション4種類も覚えておくと良いでしょう。中級レベルを同様にドラクエで例えるなら、リレミトやバイキルトなどの呪文に相当。無くても何とかなるけど、あるといいよねって感じです。
【中級レベル】
次回からは譜例やソフトウェア音源を用いたサンプルを示しつつ、いよいよ具体的なホーンアレンジの説明に入ります。今回使用するSample Modeling社のソフトウェア音源は、「えっ、これソフトウェアなの?」ってびっくりするくらいリアルな音がしますので、そちらもお楽しみに!
道脇 直樹スタッフHです。
これまで「MixがうまくなるTips」や「サウンドメイキングTips」などをお届けしてきましたが、今回は別のTips「ホーンアレンジがうまくなるレシピ & Tips」をお届けします。メディア・インテグレーションオリジナルコンテンツです。
ファンクやジャズ、ポップスを演るようになると、どうしてももう一つ、重要な要素がでてきます。ホーンセクション/ブラス隊です。鍵盤楽器やギター/ベースとはまったく違うアプローチも必要ですし、他の楽器と同様に幅広いニュアンスがあります。これらを勉強したいなと思ってはいるのですが…独学でできる範囲も(そして時間も)限られてきます。
私たちが取り扱う(そして本記事でも使用する)SampleModeling社の金管/木管楽器は非常にリアルなインストゥルメントなのですが、そんなニュアンスも知らず、アプローチも知らずに販売するわけにはいかないなぁ、と思ったのが事の発端でした。金管/木管楽器も良く知らないのに「リアルだ、いい音だ、最高の製品だ」なんて言えませんからね。
社外イベントで手持ちカメラで撮影したものなので、映像の荒さ、手ぶれ、音割れはご容赦ください。このビデオで鍵盤を演奏するのが本連載の講師となる、道脇直樹氏です。私たち社員は愛を込めて「ミッチー」と呼んでいます。過去にミッチーが書いたスタッフブログもありますので、ぜひご覧ください。
彼からの講習内容はホーンアレンジの初心者中の初心者である私にも分かりやすく、為になりました。そうして改めてブラス音源を触ってみると、いろいろと発見する事も多かったのです。
これは私だけ聞いておくのは非常にもったいない。「よいTipsは独り占めせず、みなさんに広めた方がいい」というのが信条なので、連載として公開することにしました。
…こういったお悩みにはうってつけの「ホーンアレンジのレシピ」を今回から3回にわけてご紹介していきます。ミッチー先生に習ったホーンセクション講座を思い返してみると、「今まで感覚だけでやっていたものが間違いじゃなかった」ものもありましたし、「いつも同じようなホーンアレンジだね」と言われていたけど、少し幅が広がったものもあります。「サックスをユニゾンで重ねた方がいいのか、オクターブ上/下と変えた方がいいのか」なんて疑問もぱっと解決できました。
決して「楽をしてホーンアレンジがうまくなる」わけではありません。今回の連載を読んだだけで完璧になるわけでもありません。が、「ホーンアレンジを専門でやってきたわけじゃないけど、これで合ってるのかな?」という方や「イメージしているものはあるんだけど、なかなかうまく行かないんだよね」という方の不安を取り除くようなものになればいいなぁと考えています。
サウンドサンプルを交え、ご紹介していきますね。お楽しみに!
道脇 直樹スタッフHです。
好評連載中の「MixがうまくなるTips」。本日は第15回、ずばり「ベースの馴染ませかた」。ムービーではレコーディングされたエレクトリックベースについて解説をしていますが、さまざまな”ベース”に応用できそうな内容です。音源で作ったベースでも、シンセベースでも。
レコーディングが終わり、いよいよミックスへと取りかかったとき。楽曲の屋台骨となるキックとベースの絡みに注目する方は多いと思います。ひいては、ドラムとベースの絡みと言ってもいいでしょう。場合によってここにリズムギターが絡んでくる事もあります。
ドラム単体で聞いたときのミックスはいい感じ、ベース単体で聞いたときのサウンドもいい感じ。リズムギターのサウンドはお気に入りのアンプを使って心地よいトーンに仕上がっている。それぞれはいい音なのに、いまいち「まとまり感」がない。
…とまぁ、ここをスタートとしてミックスの作業を始められますよね。リズムの骨格となるドラムと、曲の方向性をきめるリズムギター。この間にいる接着剤のような存在が、ベースです。本日のムービーはここに着目してチェックしてみてください。
わずか4分ほどのステップで(駆け足ながら)、ベースを素早くミックス中に馴染ませることができました。ポイントをざっとかいつまんでみます。
最初のステップでは、ベースレコーディングでよくあるインプットクリッピングの解消方法と、滑らかなコンプについて解説しています。極端なリミッティングはベースの大切な低域をロスする事になりますが、とはいえ必要なステップ。どのくらいのリミッティングが最適であるかは、ムービー中の赤いリダクションメーター(Oxford Dynamicsの上段中央、一番右)を参照してください。
つぎのステップでは、ピック弾きのベースに必ずつきまとう、ピッキングノイズの対策について触れています。ビデオはエレクトリックベースにおけるTipsとして解説していますが、これはシンセベースなどでアタックの強いサウンドを使った時などにも有効なテクニック。
ピッキング時の「パキン」としたニュアンスは、演奏時にはものすごく気持ちいいんです。私もベースを弾きますので、この音が「ハマった」ときの格好よさはたまりません。とはいえミックスに主眼をおくと、どうも他の楽器から「浮いている」ように感じるのも確か。ニュアンスを残しつつ馴染ませることができればいいのですが…。
本ムービーのほとんどの時間をこの解説にあてています。どのように対処しているか、チェックしてみてくださいね。
ベースのサウンドについて語るときにでてくる単語として「ぐっと前にでてくる」なんて言葉を使うことがあります。「馴染む」作業をしているのに「前に」なんて。一見矛盾をしているようにも思えます。しかしここでチェックしていただきたいのは、
の違い。ムービーの最初に戻って比較しながらご覧ください。
ポール・マッカートニーのようにメロディーラインを引き立たせるカウンターメロディーのような役割を果たす事もあれば、キックと完全にシンクしてグルーヴィーなラインを演出することもあります。ロックンロールのように曲全体をグイグイ前に引っ張っていくようなこともあれば、速いテンポにあわせ8ビートをひらすら刻み続け、躍動感を担う時だってあります。ジャズにおいてトーナリティのマスターがピアノでも、ジャコ・パストリアスのように「裏のトーナリティ・ボス」になることもできれば、TB-303がなければ産まれなかった音楽は数えきれないほどありますよね。そんなとき、必ずベースは他の音に「馴染んでいる」はずです。
ドラムやギター、そしてベース。それぞれレコーディング時には最高!な音でも、ミックスになるとパズルのようにお互いをはめ込むような作業が必要になります。本日のTipsをきっかけに、みなさまそれぞれの「オリジナル・馴染ませ」方法を開拓してみてくださいね。
Rich Tozzoliによる、ミキシングを中心にOxfordプラグインのクリエイティブな使い方を紹介するTips集!スタッフHです。
好評連載中の「Mixがうまくなる」Sonnox QuickTips。先日の「まとめリンク」記事もたくさんの方にご覧頂いているようで、わたしたちも嬉しい限りです。一連のシリーズで紹介しているテクニックは、仮にSonnoxの製品をお持ちでなくとも為になるテクニックばかり(もちろん、Sonnox製品なら”より確かな”効果をお約束します)。さまざまなテクニックを吸収して、日本から産まれる多くの作品がより素晴らしいものになればいいなぁと願っております。
さて、本日もまた新しいTipsをひとつ。
ここまでのQuickTipsでは、おもに一つの処理(=1つのプラグイン)を中心に紹介してきましたが、本日はより実践的なミックスの手順を紹介しています。お題は「シンプルなアコギ1本弾き語りのミックスについて」。
「えーっ、僕はバンドミックスが中心だから、そんなシンプルなミックステクニックは必要ないかもな」とは思わず、ぜひご覧になってみてください。シンプルなミックスからも学べるTipsがたくさんあります。きっと様々なミックスへ流用できるテクニックだと思いますよ!
いかがですか?
ボーカルトラックに対して行われているEQは、ローカットのみならずハイカットも効果的に使われています。これがどういう目的で行われ、サウンドもどのように変化しているかをチェックしてみてください。
同様にボーカルトラックに対するコンプ処理では「クリーンな仕上げ」を目的として行われているようです。どれくらいのコンプレッションならば「クリーン」と言えるのか。ムービーのメーターを併せて確認しましょう。
ボーカルトラックに必要な処理といえば、「サ行」などを抑えるディエッシングでしょう。ムービー中で使用しているOxford SuprEsserなら、単なるディエッサーのように潰されすぎる事もなく、つねに監視モニターが設定した帯域の中で「処理の必要なところだけ」を抑えているのが分かります。
各トラックには、Sonnoxの人気プラグイン、Inflatorも効果的に使用されています。ハイカットをしている素材にも関わらず、Inflatorで得られるプレゼンスの心地よさは抜群。単なるEQでハイをブーストするのとは異なる独特の効果を聞いてみてください。
リバーブ処理、マスターリミッターによる必要なゲインなども参考になります。こういった楽曲にマッチするリバーブタイムと、リバーブのタイプ。シンプルな弾き語りに必要な音圧感はどれくらいが最適なのか…等々。
処理に使用するのがソフトウェアであれハードウェアであれ、「このプロセッサーさえあれば最高の音になる!」というものはありません。ここでご紹介した必要な処理と、楽曲を魅力的に仕上げるステップは、どんなミックスにも参考になるのではないでしょうか。
Rich Tozzoliによる、ミキシングを中心にOxfordプラグインのクリエイティブな使い方を紹介するTips集!スタッフHです。
私たちのウェブサイトや本ブログ、TwitterやFacebookではおなじみのSpectrasonicsのサウンドデザイナー、ディエゴ・ストッコさん。彼はサウンドデザイナーとしてだけではなく、アーティストとしても素晴らしい作品を産み出しつづけており、新しい作品をいつも楽しみにしている方も多いことと思います。
彼の作品にまだ触れたことがない方は、ぜひ彼のウェブサイトでそのインパクトある作品をチェックしてみてください。
http://diegostocco.com/(注:音がでます。リンク先の”Watch”からご覧ください)
ディエゴさんの作品はつねに新しいもの・ことにフォーカスしています。誰も「楽器」だとは思っていなかったものから、まったく新しいサウンドを創りだします。ときにそれは「盆栽」だったり、「クリーニング店のマシン」だったり、「砂」であったり、ときには既存の楽器をバラバラにし、再構築してしまうなんてこともあるのです。
言葉だけを並べると単なる曲芸のようにも見えますが、産まれてくる作品は有機的であり、音楽的です。アーティストとしてのディエゴさんの頭の中、あるいは目の奥には、他者とは違うセンサーがあるのかもしれません。
さて、そんなディエゴさんが「フィジカルモデリングに興味があるなら、この製品をチェックすべし。単なるアコースティック楽器の再現を超越しているよ」と紹介していたのが、Applied Acoustic Systems(AAS)の最新製品、Chromaphone(クローマフォン)です。
言葉の説明はさておき、このビデオをご覧ください。サウンドを「デザイン」することの考え方が変わるかもしれませんよ。
いかがですか?
ビデオ中でも触れられている通り、ここで聞こえる全ての音は、Chromaphone「だけ」で創られた音。有機的なビートも、エレピのようにもガラスの棒のようにも聞こえるメロディーも、全てがこのChromaphoneで「創りだした」楽器なのです。サンプルは一切用いておらず、約20メガバイトしかないソフトウェアの中で。
近年多くの音源は、「既存の楽器やビンテージシンセをいかにリアルに再現するか」にフォーカスしています。もちろんそれも制作上では大切なことですが、何かの再現ではなく、まったく新しい楽器をデザインし、サウンドを創りだすのはいかがでしょう。
自分で創ったサウンドをポロポロと弾いていたら、不思議と曲が産まれた、なんてこともあるかもしれませんよ。
スタッフHです。
前回ポストにひきつづき、本日はその2のご紹介。こちらは個数がかなりありますよー。徐々に暖かくなりつつある日本列島(…と書いた瞬間、地元秋田の母親から「こちらは寒い」という電話がきましたが)、たまには外の公園やテラスのある喫茶店などで本ポストをゆっくり読んでいただければと思います。今回のはビデオもありますので、ヘッドフォンなどをお忘れなく!
その2はより「実践編」で、具体的にSonnox製品を使用しながらの記事。EQやコンプのテクニックは、Sonnox製品をお持ちでなくともためになるはずです。もちろん、Sonnox製品ならより素晴らしい結果になることもお約束いたします。
コンプ、ゲート、エクスパンダー、リミッター。いわゆるダイナミクス系処理は日々の制作に必須と言えますね。コンプについては各所で面白いTipsがありますが、ゲートを駆使した「彫り込み」テクニックを一つご紹介。このテクニックがあれば、よくあるループ素材も自分好みに仕上げられるかもしれません。
これはタイトルそのままですね。EQを使ったTipsです。アコギにローカットは良くある手段としても、ベースでさえローカットすることで得られるスピード感があります。このビデオでは「どれくらいローカットしていいの?」という疑問を耳で確認できる良素材です。
このポストはOxford Inflatorを使用したテクニック。各所で「魔法のプラグイン」と言われるInflatorですが、実際のところサウンドはどのように変化するのかを確認できます。最後にご紹介したエンジニアさんのコメント、ミックス好きならぜひ読んでいただきたい一文です。
私は仕事柄、エンジニアさんのセッションファイルを拝見させて頂く事があります。やっぱり、素晴らしいエンジニアさんのセッションファイルには、言葉だけでは表現できない多くのTipsがあり、非常に参考になります。
中でも私のチェック項目は「どれくらいリバーブにセンドしてるのかな?」。私の自宅は万全のモニター環境があるわけではないので、特にリバーブの判断が難しく、他所でチェックしてみると「あれ、こんなにリバーブかけたつもりないのに…」となることが多いです。このムービーで、どれくらいリバーブに送ってるのかな?というポイントをチェックしてみてください。
シリーズ中、一二を争う反響があったポストです。
コンプは現代の音楽になくてはならないものになりましたが、果たしてコンプを掛けたとき、必ず欲しかった効果が得られているでしょうか。もしかしたらみなさまが本当に欲しかったのはここでご紹介するような効果だったのかもしれません。
みなさまにもし「お気に入り」のコンプがあるとしたら、ここでご紹介するプラグインとそのテクニックは、そのコンプの「最高の相棒」になるかもしれませんよ。
Sonnoxは他社にない「魔法のような」プラグインがいくつかあるのも特徴ですが、ここでご紹介しているSuprEsser(さぷれっさー、と読みます)もそんな製品の一つ。きっとココで取り上げるような悩みを、多くの方が感じているはずです。しかしどうやってその悩みを解決したらいいのかもまた、多くの方の悩みなのではないでしょうか。
ひとくちにコンプといっても、さまざまな用途でご使用される事と思います。レベルのばらつきを抑えたい、ほとんど掛かっていないくらいにこのコンプを通したときの質感が好き、パッコーンと響くドラムの音を作りたい。きっとみなさまそれぞれに思いがあることでしょう。
ここでは一歩進んだコンプの使い方、「ヌケを良くする」や「サウンドメイクに使う」テクニックが紹介されています。Sonnoxのコンプでなくとも使えるテクニックかと思いますので、ぜひご覧になってみてくださいね。
その音楽にとって「適切な」音圧って、きっとあると思います。あるはずです。目の前に迫ってくるようなメタルなら、少々突っ込んだような音圧感がある方が楽しめますし、演奏者の呼吸まで聞こえてきそうなジャズなら、強弱のメリハリまで聞こえてきそうな、ほどほどの音圧感がいい。
先日セミナーイベントを行って頂いた芦沢英志さんのエレクトロは「あえて音圧を突っ込んでない」と仰っていましたが、本当に耳にやさしく、心地よいサウンドが印象的でした。
一時の音圧戦争では、どんなジャンルだろうと音圧が高い方がいい音楽、みたいな風潮がありましたが、やっぱりそれぞれの音楽には適切な音圧があると思います。ここでご紹介するのは両極端な2つのソース。ロックとアコースティック。「どれくらいの音圧がいいのか」を確認してみてください。
…この辺からタイトルのボキャブラリーが枯渇しはじめたなぁ、と…。それはさておき。ローエンドの制し方。昨日まとめポストをしたFab Tipsでもローエンドがいかに大変で、重要かが繰り返し触れられていましたね。
Tipsご紹介の中で、「不要なローエンドはカットする」と何度も触れてきましたが、一方で「無闇なローカットは素材の魅力を奪う」とも触れました。一見相反するような二つの項目。この境目をきっちり体得しましょう。
ギタリストの方やシンセサイザー奏者の方なら、「リバーブもサウンドの一部」という事にあまり抵抗がないのかもしれませんが、頭が固かったわたくし、リバーブでこんな感じのサウンドメイキングができるなんて、目からウロコでした。
タイトルで「ほほう」と唸ってくださる方は、きっとミックスも大好きな方。インプットボリュームをあげず、なおかつスレッショルドもさげずに得られる音圧なんてあるんでしょうか?→ あるんです!
諸事情により12はすっ飛ばして(レストレーション系のプラグインの説明のため、後日行います)その13。
アコースティックドラムをスタジオなどでレコーディングしたとしても、もしくはBFD2のような大容量ドラム音源などを使用したとしても。ドラムサウンドのキモといえばドラムから少々離れた場所に設置しているアンビマイクです。みなさんが「このドラムの音イイナァ」と感じているサウンドは、きっとアンビマイクが心地よく響いているから。このポストでは、そのアンビマイクの仕上げ方(のひとつ)を紹介しています。
ドラムサウンドといえば、先日私たちのTwitter(@minetjp)で紹介させていただいた吉祥寺のEdo-mae Recordingsさんのウェブサイトに素晴らしく格好いいドラムミックスのサンプルがたくさん並んでいて勉強になります。こちらのサンプルもまた、ドラムサウンドを仕上げるうえで為になるページです。
私はソフトウェアでドラムを仕上げることも好きですし、生ドラムのレコーディングも大好きです。そして、いずれも別物だと考えています。いつかEdo-mae Recordingsさんにお願いできるようにバンドでお金を用意して、最高のサウンドを収録したいものです。
スタッフHです。
本日はここまで公開してきたSonnoxの「MixがうまくなるTips」を一挙にまとめて公開。結構な数をこれまで公開してきましたので、読み漏れなどはここで確認してみてくださいね。
Sonnoxからの「MixがうまくなるTips」は大きくわけて2種類。
本日ご紹介するのはそのうちの1つ。軽快な読み口が面白いFab DupontさんによるTips。ビデオやオーディオでの解説はありませんが、単純に「読み物」として楽しめます。ジョークを交えつつのように見えますが、音楽制作を行っている方にはギクリとさせられる事も多いのではないでしょうか。
EQを深く勉強しようと考えたときにまず考える『ブーストよりもカット』。ミックスを始めようとした時に「このトラック、ヌケが悪いな」と感じて、いきなり10kHzとか15kHzから上をブーストしてしまう癖のある私には非常に(二つの意味で)耳の痛い話。
このポストを読むと、不思議とEQの考え方が変わる魔法のような文章です。
「太い音」の定義ってなんでしょうね。ときおり、コモっているだけのサウンド=太い、と誤解されている方を見かけます。ローエンドの処理がいかに大切かを気づかされるポスト。「EQのプリセットは無意味」という言葉にも重さを感じます。
DAW上でできる面白い実験が記載されていますので、ぜひお持ちのDAWを起動しながらお読みください。
各トラックにEQを使うとき、上で書いた通り『ブーストよりもカット』とは分かっていても、どうしてもブーストが必要になるシーンは多々あります。特に複数の楽器がひしめくミックスでは、それぞれの楽器のオイシイところを引き出すのにEQは必須です。
でもちょっと待ってください。EQでブーストする事によって、確実に失われていく「アレ」があります。しかも、みなさんの気がつかないうちに。それともう一つ大事なこと → 「ミックスの時はバンドメンバーを部屋から追い出す」もお忘れなく(笑)
その1からその3までは主にEQに関する話題。その4ではコンプレッサーが登場します。題名の「すべての周波数は平等に創られているか」、結論から言えば『そうではない』が答え。低い周波数ほど波長が大きくなり、パワーが大きいのです。それなのにいつのまにか、対象がハイだろうがローであろうが、同じコンプレッションをかけようとしていませんか?
このポストで具体的なテクニックについて触れてはいませんが、コンプレッションに対する意識がすこし変わるかもしれません。
私たちが日々行っている制作作業の中には、きっと「この時間が非生産的なんだよな」という時間があるはずです。例えばコンピューターを再起動している時間とか、マルチアウトができないインストゥルメントを一回一回バウンスしてる時間とか(これはこれで楽しかったりするんですけどね)、コンピューターの処理が追いつかなくなってきて、いっぺんに全トラックをフリーズしてるのを待ってる時間とか…きっとみなさまにもそれぞれ心当たりがあると思います。
数々の作品を手がけるFabさんが、「コレを入手してからより生産的に時間を使えるようになった」と太鼓判をおすOxford SuprEsser。過剰なEQ、過剰なコンプでミックスが破綻してしまう事をさけ、きっと皆様が理想とするミックスを作り上げることができるはずです。
スタッフHです。
昨日の記事「BFDが重い?」の続きです。
昨日は『みなさまの環境に応じて、メモリ/HDDの適切な方に負荷を割り振る』という内容でした。私が自宅で使用している環境ではメモリが4GBしかないため、専用で設けた外付けHDD(eSATA接続)に頑張ってもらう(=HDD側に負荷を割り振る)という使い方をしています。
このStream bufferとRAM bufferの組み合わせは、マシンによってきっとベストな組み合わせがあるはずです。メモリ使用量や動作(ノイズがでないか、とか)を確認して、みなさまにとってベストセッティングを探してみてくださいね。
昨日も書きましたが、ドラムだけで音楽を作るわけではないと思うので、BFD2がメモリの大半を持って行ってしまうなんて状況はツラいですよね。
最新とは決して言えない数世代前のマシンを使っている私、ベースやギターはオーディオでレコーディングしますが、ピアノやシンセなどはやっぱりソフト音源を使用しますので、こちらにも余裕を空けておきたい。その代わりに外付けのHDDを2つ用意して、「大容量音源専用」と「オーディオレコーディング専用」に使用しています。これくらいあれば、BFD2を使いながらギターやベースにアンプシミュレーターを使用しつつ、OmnisphereやStylus RMXでシンセやパーカッションループをを入れながらSampleModelingの音源でブラスを入れて軽快なファンクを演る、くらいはできます(私、ファンクが好きなんです)。
さてさて、その為にBFD2をもっともっと軽快にしましょう。本日もまたメモリ節約Tipsを一つ。
前回のポストでは、1.08GB使用していたメモリを635MBまで節約することができました。まぁ32個もパーツを使っておきながら、なかなかの節約ができていると思います。
BFD2に収録されているサウンドは24ビットで収録されています。曲作りが終わって、ミックスをする時にはやはりこれくらいのクオリティーは必要でしょう。
でも、曲を作っているとき。いちいちフルサイズのサンプルを読み込んで時間が掛かってしまったり、そのせいで動作が重くなったりするのは困ります。そこで使えるのが、BFD2の「16ビットモード」なんです。設定場所は前回ポストと同じページ。
「16 bit mode」にチェックをいれ、かならず「Restart engine」でリフレッシュ。するとどうでしょう、同じキットを使用しているのに…
635MB → 308MB!さらにメモリの使用量が抑えられました。これで別のものにメモリを割り振れますね。
肝心のサウンドはどうかというと、せっかくですからそれぞれのファイルを用意しました。
Audio clip: Adobe Flash Player (version 9 or above) is required to play this audio clip. Download the latest version here. You also need to have JavaScript enabled in your browser.
Audio clip: Adobe Flash Player (version 9 or above) is required to play this audio clip. Download the latest version here. You also need to have JavaScript enabled in your browser.
違うといえば違いますが、これくらいなら制作時にも問題ないくらいではないでしょうか。ドラムフレーズを考えるときや、ざっくりドラムを鳴らしながらアレンジを練るときは、16bitモードでもほとんど問題ないと思います。色んなキットを試す場合に、ロード時間も(かなり)短縮されますしね。
いざこれでドラムトラックが完成し、ミックスを行う段階になったら、今度は逆の手順で24bitモードに切り替え、今度は「音質」に注力して作業をしていただく番です。
—
本稿は私、スタッフHの固有の環境でチェックをしております。「メモリ4GBなんて少なすぎるだろ!」という方の場合は、もちろんメモリ負荷を増やす設定にすることで、今度はCPU負荷を軽減できるようになります。メモリ負荷、CPU負荷、いろいろ軽減できる項目がありますので、自分のベストセッティング(= 余計な事を考えることなく音楽に没頭できるセッティング)を見つけましょう!