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Light Pedal 製品インタビュー:野崎良太(Jazztronik)

2021.08.05

特定のメンバーを持たない自由なミュージック・プロジェクト「Jazztronik」。枠にとらわれない独自の音楽性を持った楽曲を多数リリースし、ライブ、DJとしての活動や、作編曲家としても国内外を問わず高い評価を得ている。

そのJazztronikを率いる野崎良太氏にGamechanger Audioのスプリングリバーブ「Light Pedal」について、製品の印象や効果的な使い方など、野崎氏ならではの観点からお話を聞かせていただいた。

こんな変わったエフェクターがリリースされるとは思っていなかった

MI

Light Pedalの存在をどこで知りましたか?

野崎良太 氏(以下、野崎)

以前海外のイベント情報で目にしていて気にはなってたんですが、ある日メディアインテグレーションのメルマガに掲載されてるのを見て「これ本当に出るんだ!」と驚きました(笑)変わったエフェクターやシンセサイザーはプロトタイプが1個だけ作られて、そのまま出ないことも多いじゃないですか。だからまさかこんな変わったエフェクターがリリースされるとは思っていませんでした。

MI

使う前のイメージと、実際に使ったあとの印象って何か変化はありました?

野崎

僕はリバーブに関しては結構こだわりがあって。DAW上のミックスでもプラグインを使わずに、敢えてコンパクトエフェクターのリバーブを使うことも多いんです。いろいろ試していく中でスプリングリバーブにも興味が出てプラグインをいくつか試したんですが、音もいいし再現性も高いんですけどエミュレーションの元となった機材については実はほとんど知らないわけじゃないですか。それならそもそも実機の名前にこだわる必要ないんじゃないか?という疑問もありました。

なので名機を再現したかどうかよりも、「ハードウェア」のスプリングリバーブを試してみたいとずっと思っていたんです。そうしたらこんなに小さいものが発売されて、見た目も100点だったのですごい気に入っています。再現性はプラグインに比べたら不便なところはありますけど、やっぱり「音楽をやっている」という感じが楽しいんですよね。いじりながら音を通して反応をみれるし、機械が光ったりするのもかっこよくて本当に買ってよかったなと思います。

Light Pedalなら個性的な響きが作れる

MI

現在はどのような使い方をしているのですか?

野崎

楽器から直接繋ぐのではなく、オーディオインターフェイスにセンドリターンしています。常時つないでおいて、気になった音をセンドして試して、という感じでやっていますね。説明書にもそんなにたくさんのことは書いていなくて、何が何だか分からないままいろいろいじっていたんですけど、突然過激な音になったりすることもあって、楽しみながら新しい音を作ることができるエフェクターです。

プラグインだとなかなか器用にツマミを動かしたりできないんですが、機械だと両手で操作しながらリアルタイムにいろいろな音を作れるじゃないですか。感覚的にツマミを弄り倒しているうちに、ドラムのループがすごく面白い音像になったこともありました。

あと僕は効果音を作るのも好きなんです。最近は世界中のクリエイターがシェアしてる素材が簡単に手に入ったりしますが、そういうものってどれも同じような音になってしまうんですよ。特徴がないというか。それに対して、誰かが演奏した楽器の音にエフェクトをかけて効果音にするみたいな試みが僕はすごく好きで、Light Pedalなら個性的な響きが作れると思いました。スプリングリバーブをリアルタイムで体験したことがないからかも知れませんが、ビンテージを感じつつも新しいとサウンドと思っていて、その技術の高さにも驚いています。

「1つこれは際立たせたい」というときに重宝するサウンド

MI

Light Pedalには全部で6つのモードがあるんですが、いろいろ試された中で何かお気に入りのモードはありましたか?

※Light Pedalでは optics(通常のスプリングリバーブ)、sweep(モジュレーション)、trem(トレモロ)、reflect(ディレイ)、feedback(フィードバック)harmonic(ハーモニクスとオクターブトラッキングの追加)のモードが選択できる。

野崎

とりあえず一番最初に、スプリングリバーブでできるパシャーン!みたいな響きの音をスネアか何かで試しました。あっという間に完成したので感動したんですけど、それが何のモードだったのかは思い出せません(笑)

あとはsweepモードがいいなって思った覚えがあります。僕の持っている「スプリングリバーブ」のイメージにドンピシャなサウンドでした。打ち込みのギターにディストーションをかけながら試していた時、求めているビンテージっぽい音になったんですよ。いい意味でちょっと劣化した音というか。

いろんなハードウェアを通ると音って劣化するじゃないですか。ソフトのプラグインだけを通ってきた音ってよくも悪くも綺麗過ぎるんです。なので何万もする高いプラグインよりも、結果的に4、5千円のハードの方が良いと感じることもよくあります。

MI

綺麗な音から削ぎ落とすように電子パーツを通るたび失われるものもあるんでしょうけど、オペアンプなどを通る中で得ていく倍音みたいなものの「魅力」が野崎さんの中にあるんでしょうか。

野崎

エフェクターに限った話じゃないですけど、だいたいのハードウェアって必ずと言っていいほど音を通すと曇っていくじゃないですか。でも実はそのほうが音がしっかりするというか、細かった音にも存在感が出てくるんですよね。例えば劇伴とかやっていろいろな音が詰まっているオケの中で「1つこれは際立たせたいな」と思う楽器があった時に、こういった「ハードウェアを通した音」というのが重宝します。

MI

ちなみに効果音という意味では、ギターアンプを叩くとバネがぶつかって音が鳴るのと同様に、Light Pedalも蹴りつけると音が鳴ります(笑)

野崎

そうなんですか!まだ勇気が出ないですけどいつか試してみます。

MI

ラックエフェクトのようなものもあるわけですが、敢えてコンパクトに拘っているんですか?

野崎

ライブの時にギタリストやベーシストがたくさん並べているのを見て、かっこいいなあと思って。理由は完全にそれだけです(笑)

MI

コンパクトエフェクターがお好きでしたら、同社から出ているPLASMA Pedalもオススメです。ペダルの中で音をプラズマに変換して歪ませるというちょっと変わったディストーションです。

野崎

実はPLASMA Pedalも気になっていたんですよ!これもGamechanger Audioだったんですね…面白いブランドですね(笑)

プロフィール

野崎良太(Jazztronik)

Jazztronikとは野崎良太が率いる特定のメンバーを持たないミュージック・プロジェクト。

アーティスト活動をする傍ら、ピアニスト、作編曲家として映画、ドラマのサウンドトラックやアーティストプロデュースも数多く手掛け、クラシック、Jazz、クラブミュージックだけにはとどまらない独自の音楽性は多方面から評価されている。

2018年からは女優で歌手の柴咲コウの音楽プロデュースをする他、バンドマスターとして全国各地でのライブに参加、本年は話題作「ガンダムビルドリアル」のサウンドトラックを手掛けた。

海外ではリリースした12"シングル「Dance with me 12”ver/SAMURAI」が世界の多くのトップDJ、ダンサーに支持を受け、世界的に大ヒット。日本のみならずヨーロッパ、アメリカ、アジア各地でDJ、Liveパフォーマンスを行う世界で活躍する数少ない日本人アーティストの1人である。

新しい音楽カルチャープロジェクト「Musilogue」を率いる等、精力的な活動は多岐に渡る。

Jazztronik Official Web Site
Musilogue Official Web Site


Gamechanger Audio

音楽エレクトロニクスにおける未知の領域を探索し、ミュージシャンとエンジニアの想像力を伸ばし、真の価値をもたらすデバイスを創造することを共通の目標に掲げ、スタートした会社です。あらゆる楽器でサステイン/ソステヌートを可能にするPLUS Pedalを筆頭に、音楽制作の方法そのものを変えるような製品を送り出しています。

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