2021.06.23
Light Pedalを試した第一印象は「今までのスプリングリバーブと全然違う」ということ。聞けばどうやら従来の方式(トランスデューサー方式)に加えて、光学式のピックアップでスプリングの響きを拾ってるとのことで、音はスプリングリバーブなんだけど、初めて体験するクリアさ、響きが美しいと感じました。
ただ美しいだけじゃなくて、ギターの音を邪魔しないというのもいいですね。元のギターの音はそのまま出ていて、その周りを綺麗なリバーブが包み込んでいるような感じと言ったらいいのかな。リバーブの音量を上げても原音が変わることはなくて、1つの音の塊みたいな感じ。リバーブの音が原音を邪魔してなくて、シンプルに音が良いですね。
実は従来のリバーブペダルで不満に思っていたのが、リバーブの音は良いんだけどリバーブ音を大きくすると元のギターの音が引っ込んでしまったり、すごく歪ませた音のあとに使うとリバーブ音が散ってしまって感じられないということでした。Light Pedalはそういうことは全くないですね。
この光学式のピックアップはスプリングの周りをぐるっと囲んでいますが、どのポジションを使うか選べるというのもポイントですね。一番振動が大きい真ん中辺りが音が太くて特に好きだなと思いました。私はオクターバーのようなエフェクトを付加するHarmonicモードと、フィードバックっぽいリバーブが鳴り響くFeedbackモードがお気に入りです。これは、光学式ピックアップだからこその音なんでしょうね。私は特に静かな音楽に使いたいなと思いました。
曲を決めずに適当にポロポロとギターを弾くこともあるのですが、そんな時は使っているエフェクターに触発されて演奏するものが浮かんでくることがあります。特にディレイやリバーブなどの空間系から触発されることは多くて、フレーズが浮かびやすいかもしれないですね。Light Pedalを使っていると、映画のサントラのような情景が浮かぶようなものを思わず弾きたくなってしまいます。
見た目もいいですよね。光学式ピックアップの位置やピッキングの強弱で様々なカラーで光るのを見ているだけでも楽しい。これを開発した人は相当なこだわりというか、このイルミネーションのようなものも楽しみながら開発したんだろうなぁって思いますもん。本体を見ているだけでもなんだか、ロマンを感じてしまうんです。
Light Pedalの音はすごく心に響くリバーブで、ギターはもちろん、シンセとかミックスとかでも活躍すると思いました。私もしばらく使ってみて頭の中にLight Pedalの音がインプットされた状態。きっとこのあと、どこかで「あ、ここでLight Pedal使いたい!」って指名したくなるシーンがあるだろうなって思っています。これは他のエフェクターではできない、オンリーワンのリバーブですね。
上質なスプリングリバーブという感じの音をイメージしています。
実音の後から追いかけてくるリバーブ音が心地よいです。
ヒリヒリとした残響音とディレイが歪みにも合うと思います。
どこで音がfeedbackして増幅していくかを楽しみながらずっと遊んでいたくなる音です。
福岡県出身。1995年にNUMBER GIRLに加入。2002年に解散するも2019年に再結成を果たす。自身がボーカルとギターを担当するtoddleをはじめ、2003年にbloodthirsty butchers、2011年にLAMAへ加入するなど幅広く活動。2018年からはPEDROのギターも担当している。2021年4月には約4年ぶりとなるソロアルバム3作目「rectangles」を発表。