2021.10.20
VOVOX sonorus protect Aを導入するまで、およそ20年近く他社のいわゆる「ハイ・エンド」と呼ばれているケーブルを使っていましたので、sonorus protect Aを試すまでは「今更、そこまで変わるのか?」と思っていました。そんな軽い気持ちでクリーントーンで鳴らしてみたのですが、あまりに別物で愕然としました。
実は長年使っていたアンプシミュレータを別のものに変更して、それまでライン録りのクリーントーンに感じていた「音の細さ」という不満がかなり解消できたと思っていたのですが、sonorus protect Aを通して出てくる音はさらに別次元でした。「音が太い」からといって低域が過剰に出ているわけでも、高域が足りないわけでもない、何とも不思議な感覚です。
「レンジが広い」と言われる機材やケーブルは、必要ないと思われる帯域まで過剰にでていて、どこかギターっぽさが損なわれるという印象を受けることも多かったのですが、sonorus protect Aにはそれもない。レンジは広いのですが、硬いわけでもブーミーなわけでもない。「そのまま再生される」というのはこういうことなのか!と驚かされます。
よい印象は歪ませても同様で、今までのケーブルでは変なところにあるピークがそのまま歪んでしまうように感じていましたが、それがありません。コードと単音が同じ音量、むしろ単音の方が前に出てくるような感覚。ここに気づくと、もう戻れない。VOVOXケーブルの透明感を実感できると思います。
ギター本体のヴォリュームをいじったときの変化も音楽的で、ピッキングの強弱に対する反応がより自分の体感に近いのもいいですね。特にハムバッカーのときに良い印象を感じました。音の情報量が多い。それと速く弾いたときの追従性がすごくて、ストレスが全くありません。
「音が太い」「透明感」「反応が速い」という言葉はよく使われますが、今までとは全然違う意味合いをもって体験できると思いますので、ぜひ試してみてください!