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Focusrite Red 4Pre インプレッション Text by Mine-Chang

2018.02.13

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1台のオーディオインターフェイスから
複数のDAWにルーティングが容易

この製品に興味を持った理由は、1台のオーディオインターフェイスから複数のDAWにルーティングが容易なオーディオインターフェイスを探していたところ、Dante対応であるということ、Digilinlk対応であること、レベル調整が可能なモニターアウトがある機種という条件の中でもコストパフォーマンスに優れるRed 4Preにたどり着きました。 私がなぜそのような機能を持つデバイスが必要であるかを説明いたしますと、制作した音源は納品形態によりますが、多くはトラックごとのパラデータまたはステム作成をDAW内で行う場合バウンス作業が必要です。時間短縮のためにオフラインバウンスという手もありますが例えばプラグインのAutoTuneの挙動など完全に信頼できない場合もあり、それなら昔からある方法ですが、リアルタイムで録音すれば良いと考えました。オーディオインターフェイスを介して別なDAWに録音するというわけです。その際2組のDAWと2組のオーディオインターフェイスを用意する必要がありますがかなり大掛かりで導入コストがかかること、また運搬なども考慮するとその運用はより複雑になります。そこを1台のインターフェイスで行うことができれば通常のDAW内バウンスと同じような利便性で運用できます。DAWは2種類異なったものを並行して使いたいこともあるため、それぞれのDAWのモニターコントローラー機能も持ち、かつ安価であるということでRed 4Preはちょうど良いのではないかという予想です。

 

それでは早速見ていきましょう。Red 4Preは Thunderbolt2 とPro Tools | HD、DanteTM network audioを備えたオーディオインターフェイスで、Analog入力はMic x 4 、DB25端子のLine出力 x 8 、Instrument x 2 、出力はDB25端子のLine x 8、スピーカー端子とヘッドフォン端子 x 2を独立して使用可能です。Mini DigiLinkを2系統装備し、最大58in 64outをProTools HDシステムで使用可能です。Ethernet端子を2系統装備し、32 x 32chのDanteオーディオを扱うことができます。

 

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美しく使いやすいデザイン、ダイナミックレンジが広い印象
太くきめ細かな印象で原音に忠実。

お借りしたデモ機を開けてみると、コンパクトな1U筐体の本機1台で、スピーカーとヘッドフォンによるモニター、マイクや楽器を直接入力可能なため本機1台のみで簡易的なレコーディングとモニターセクションを構築も容易です。本体デザインは大型のディスプレイと、ボリュームコントロールやデーター入力用のロータリーエンコーダーがシンメトリに配置され、Focusrite Redシリーズを思わせる赤いヘアライン仕上げフロントパネルが美しく使いやすいデザインになっています。付属のFocusrite Controlソフトウエア、DANTEコントローラは基本的に認識さえしてしまえばネットワークなど専門的な知識は不要で、運用性は予想通りの使いやすさです。 音質をチェックして見ましょう。DAは明るく澄んだ音質で、スピーカー接続用のモニター端子はやや硬質な音質です。わかりやすく例を挙げると、Apogeeとか好きな人はよき対抗馬になるのではないかと思いました。マイクプリとADも硬質な高域の解像度感と太さがあり良いと思います。モニターアウトとラインアウトはやや音質が異なりラインアウトはより高音質な印象で、アナログサミングやアウトボードとのハブとして使用時には細かな音質を得ることができると思います。アナログ入力は歪みが少なくダイナミックレンジが広い印象で、太くきめ細かな印象で本機のAD DAを両方使用することで原音に忠実な音色が得られました。総じて、このクラスのオーデョインターフェイスとしては非常に優秀な音質であると思いました。

Mac、IOS デバイスからの操作を可能にするFocusrite Control

 

いかがでしょうか、私のこのような使い方が一般的ではないかもしれませんが、様々なユーザーの要望のそれに応えてくれるようなオーディオルーター的に使用できるオーディオインターフェイスは今後DAWとオーディオインターフェイスのトレンドになっていくと考えており、本製品も時代の要望に対応するオーディオインターフェイスだと感じました。

 


 

Mine-Chang

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1999年よりキャリアをスタートし、自身でトラック・メイクから作曲、ボーカル・ディレクション、ミックスまでを行うスタイルで楽曲制作を行い、BENNIE Kなどをプロデュース。その後ミックス・エンジニアとしても活動を行い、多くの楽曲に携わっている

 


 

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