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Flux::、あらゆるフォーマットの3Dオーディオ編集に対応するSpat 2をAESで発表。

5.1から22.2chまで、あらゆるフォーマットのマルチチャンネル出力が可能

2016.10.02

今年のAESでは、VRコンテンツのオーディオ編集が新しいテーマとして掲げられ、特別に設けられたVR関連のエリアでは、多数の新興メーカーがブースを出展していました。

3D音響に対応するプラグインも少なからず展示されていましたが、その中でも一際注目を集めていたのがFlux::のSpat 2です。Flux_AES2016_2

このSpat 2は、プラグインではなく、単体のソフトウェアとして動作しますが、専用の「Send」プラグインを使って、DAWからSpatにソースとなるオーディオを供給、DAWと同期することが可能です。またオーディオI/Oの入出力だけでも動作するので、既存のシステムと組み合わせて高機能な「3Dオーディオ編集エンジン」としても使うこともできます。

Flux_AES2016_3Dolby Atoms、Auro 3D、22.2chなど、立体音響の再生フォーマットは多数存在し、それぞれのフォーマットに合わせてプラグインやソフトウエアを選択して音源のソースや定位をコントロールする編集を行う必要がありましたが、このSpatの素晴らしいところは、出力フォーマットやDAWの出力バス構造に制約が無く、プルダウンメニューから出力したいサラウンドまたは立体音響のフォーマットを選択するだけで、5.1から22.2chまで、あらゆるフォーマットのマルチチャンネル出力が可能なことです。つまり、出力フォーマットに関係なく、Spatの3D空間の中で音源の位置、指向性、動きなどを設定しておけば、どの環境でも意図した立体のサウンドが再生できるのです。

また編集中はマルチチャンネルの出力とは別にバイノーラルの出力もできるので、立体音響の物理的な再生環境が無くても、ある程度まではヘッドフォンで擬似的に3D空間を感じながら編集することができます。

Flux::のCEOであり開発責任者のGaelさんによると、2016年の末迄にはこのIRCAM Spat 2の発売を開始したい、値段も現在のSpatになるべく近づけて、立体音響に関わる多くの人に使って欲しいとのことでした。3Dオーディオ編集の真打ちになりえる期待の製品の登場が楽しみです!

Flux_AES2016_1

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