イマーシブ作品制作からライブでのリアルタイム処理まで対応。
リアルタイムでイマーシブ・オーディオの編集とミックスが可能、アーティスト、サウンドデザイナー、サウンドエンジニアに無限の可能性をもたらします。
SPAT Revolution 22.02 リリース、アドオンでWFS(波面合成)に対応SPAT Revolution 22.02は、Spat Revolutionの永続ライセンスとサブスクリプションライセンスをお持ちの方に無償で提供されるソフトウェア・アップグレードです。新機能、各種機能の改善、Wave Field Synthesis(WFSオプション、アドオンライセンスが必要)を含む新しいワークフローが追加されています。
様々なイマーシブ作品の制作実績
- ライブコンサートの演出と会場に配置されたスピーカーへの出力
- 様々な立体音響フォーマットに合わせた音楽ミキシング
- 映画、音楽、演劇のサウンドデザイン
- AR/VR制作
- ゲーム・オーディオ
- アーティストのモニターや観客のためのバイノーラル出力
- サウンド・インスタレーションのための空間的なオーディオを構成
- 360°オーディオ/ビデオ制作
- 研究/開発
- オーディオ/ビジュアル・イマーシブ体験施設
- 企業のイベントや設備音響
- インタラクティブ・サウンド・クリエイション、環境音
- コンサートを3Dオーディオでライブ・ストリーミング
次世代のオーディオ・ミキシングの概念、ミックスに空間と深みを
革新的なオブジェクトベースのイマーシブ・ミキシング・ツールであるSpat Revolutionでは、空間にオブジェクトを直感的に配置し、仮想空間の音響特性を想定して目的の深みを作り上げ、ミキシング手法を再定義します。
様々なオーディオソースを、出力フォーマットにとらわれない方法で、仮想空間にオブジェクトとして取り込み、音響空間(残響)を作り出すことができます。
様々な音源のフォーマットに対応し、ミックスの可能性は無限大です。
- モノラル、ステレオ、マルチチャンネル対応
- A-Format入力トランスコーダーを備え、以下のアンビソニックス・マイクで収録した音源をそのまま入力可能
- Sennheiser Ambeo
- Soundfield ST250、ST450、SPS200
- Core Sound TetraMic
- DPA-4 マイクロフォン
- Oktava MK4012
- Rode NT SF1
- High Order Ambisonic (HOA) 2D/3D入力トランスコーダーにより最大7次までのアンビソニックスに対応
- アンビソニックス(SN2D/SN3D、ACN)
- Bフォーマット(FUMA、FMH)入力トランスコーダー
- FUMA、MaxN、N2D/N3D、SN2D/SN3D正規化オプション
- ACN、FMH、SIDソート・オプション
- ロール・ピッチ・ヨー回転の制御
求めていたパンニング方法や空間演出のテクニックをその手に
送出方式に合わせてレンダリング
オーディオ作品の表現手法は、ステレオから様々な空間音響技術へと、文字通りパラダイムシフトの過程にあります。 SPAT Revolutionの核心は、特定のパンニング方法や空間化(スペータリゼーション)技術に固執するのではなく、幅広い可能性を提供することにあります。その中には、ライブや設備音響における従来の限られたスイートスポットに限らず、広い範囲のオーディエンスを満足させるパンニング技術も含まれています。
コンサートの音響でフロント方向の解像度を向上させる、サラウンドでオーディエンスを没入させる、チャンネルベースやシーンベースのフォーマットにレンダリングする、ヘッドフォンでイマーシブサウンドを届けるなど、SPAT Revolutionは様々な最先端の技術に門戸を開き、あなたの指先で自由な表現が可能になります。
WFS対応により、リスニングエリア全体に安定した音場を提供
オーディエンスを完全にその世界に没入させるようなエンターテインメント表現、リスニングエリア全体で安定した音像を再現するWFS(Wave Field Synthesis / 波面合成)による空間音響再生が、SPAT Revolution UltimateにWFSアドオン・オプションを追加することで実現します。
WFSは、与えられた音場(波面)の真の物理的特性を広いリスニングエリアにわたって再現することを目的とし、遅延と振幅を利用するアプローチをとっています。コリニア・スピーカーシステム(正面に直線的に並べたスピーカー)や、オーディエンスを取り囲む2D/3Dスピーカーの配置で利用できます。
チャンネル・ベースのフォーマット
- 複数のパンニング方式(XYおよびAB)を備えたステレオ
- 位置または方向ベースのパンニング方式を用いたマルチチャンネル・システム
- 基礎的な角度によるパンニング
- DBAP (Distance-based Amplitude Panning) による等強度パンニング
- K Nearest Neighbour (KNN)
- Dolbyなど代表的なパンナーで使われているLBAP (Layer-based Amplitude Panning)
- スピーカー配置補正アンプリチュード・パンニング (SPCAP)
- ベクトル・ベースのパンニング (VBAP, VBIP, DualBandVBP)
- Wave Field Synthesis(波面合成) *WFSアドオン・オプションが必要
シーン・ベースのフォーマット
- High Order Ambisonic (HOA) 2D/3D、最大7次までの高次アンビソニックスに対応
- AmbiX、B-FormatとSPATルームのプリセット
- FUMA、MaxN、N3D、SN3D ノーマライゼーション・オプション
- ACN、FMH、SIDソーティング・オプション
- 頭部伝達関数 (HRTF) ライブラリを用いたバイノーラル・オーディオ
- 頭部伝達関数 (HRTF) ライブラリを用いたニアフィールド効果によるバイノーラル・オーディオ(Ultimate版のみ)
- ダミーヘッドまたはSnowmanモデルを用いたバイノーラル・オーディオ(Ultimate版のみ)
- ミッドサイド (MS)
Ircam社の数十年にわたる画期的な研究の成果
SPAT Revolutionは、FLUX::とフランスの研究機関Ircam (Institute for Research and Coordination in Acoustics/Music) とのパートナーシップにより誕生しました。Ircamで行われた数十年に及ぶ画期的な研究成果を、デジタル音楽/オーディオ業界のワークフローに合わせたフォーマットで世界に向けて発信することを目的としています。
あらゆるワークフローに統合できるデザイン
シンプルなセットアップ・ウィザードを使用して、オブジェクト・ベースのミックスを簡単に導入、管理することができます。ハードウェアI/Oとして物理的または仮想的のオーディオ・インターフェイスを使用したり、SPATプラグイン・スイート(AAX Native、AU、VST)やローカル・オーディオ・パスを使用して、ソフトウェア間でオーディオのルーティングやパラメーターのオートメーションを行うことで、DAWと連携しその機能を大幅に拡張可能です。
オープン・サウンド・コントロール (OSC) プロトコルに対応、ネットワークを介して物理的なコントロール・デバイス、ショー・コントロール・アプリケーション、位置を検知するトラッキング機器、デジタル・ミキシング・コンソールと接続することで、リモートコントロールが可能です。
SPAT Revolution用のReaperパッケージであるReaVolutionを利用することで、没入型オーディオ制作のためのセットアップがこれまでになく簡単になりました。
- 既存のオーディオ・インターフェイスを使ってリアルタイム入出力が可能
- ほぼすべてのDAWや外部コントローラーとの接続がが可能
- 様々なサードパーティ製ツールを統合するためのテンプレートを用意
- ReaVolution: SPATの統合を実現するためにユーザーが利用できるReaperのカスタマイズされたフリーウェア
- Avid VENUE S6L、DiGiCo SD、SSL Live ライブ・コンソール用テンプレート
- シンプルなSetup Wizardを使って、必要な立体音響フォーマットのセッションを素早く作成
- 規定のスピーカー配置から完全なカスタム配置を一括で管理
- ハードウェア・パッチを設定するためのインプット・ネーミングおよびI/Oマトリックス・ウィンドウ
- モジュールのドラッグ&ドロップ機能
SPAT Revolution EssentialとUltimateの機能比較
SPAT Revolution Essential | SPAT Revolution Ultimate |
---|---|
単一の仮想空間(Room) | 複数の仮想空間(Room) |
チャンネルベース、バイノーラル、または3次までのアンビソニックを出力 | チャンネルベース、バイノーラル、7次までのアンビソニックを同時に出力 |
チャンネルベースのテンプレートと16chまで(Dolby Atmosを含む)のカスタマイズ可能なスピーカー設定 | チャンネルベースのテンプレートと128chまでのカスタマイズ可能なスピーカー設定 |
32chまでのオーディオ・ソース | 無制限のオーディオ・ソース |
3次アンビソニックスのソース | 7次までのアンビソニックスのソース (HOA) |
スピーカー設定の仮想化(バイノーラル・モニタリング) | 複数の環境の仮想化(バイノーラル・モニタリング) |
12個のモデルから選択可能なHRTFライブラリー | SOFA関数のインポートが可能な完全なHRTFライブラリー |
OSCによる統合環境 | OSCとRTTrPMトラッキングよる統合環境 |
設定済みのOSCトランスフォーメーション・プリセット | Custom 任意にカスタマイズ可能なOSCトランスフォーメーション設定 |
シンプルなセットアップのマネージメント | 完全にフレキシブルなモジュール式セットアップ |
96Khzまでのサンプリング・レート | 384Khzまでのサンプリング・レート |
- | 仮想空間の周波数分布を可視化するNebulaスペクトログラム |
WFSアドオンの追加で波面合成技術をサポート | WFSアドオンの追加で波面合成技術をサポート |
Spat Revolution Essentialの登場により、これまでのSPAT RevolutionはSPAT Revolution Ultimateに名称変更され、これまで通り無制限の入力チャンネル数、複数の仮想空間を同時に編集、高度なOSC設定、完全にカスタマイズ可能なスピーカー配置などを実現するSpat Revolutionの最上位版としてお使いいただけます。
拡張機能
スピーカー配置のアレンジメント
- Adamson Blueprint AV、CODA Audio、Nexo NS-1、d&B ArrayCalc、EASEなどのシミュレーション・ソフトウェアまたはExcelファイルからスピーカーの配置をインポート可能
- スピーカーアレンジによるパンニングのヒントと検証のガイドライン
- バーチャル空間内の任意のスピーカー・チャンネルをミュートが可能に
- インポートしたスピーカーのアレンジをオフセット、ミラー、スケール、その他多くのトランスフォーム機能でアレンジ可能
- 様々な均等配置タイプのスピーカーを一括で追加可能
- スケーリングとオフセットのオプションを使用して、仮想空間に背景画像を挿入可能
オブジェクト・ベースのプロジェクトをかつてない方法でミックス
スナップショットのシステムを実装、オブジェクトベースのミックスを管理するのが用意になりました。任意に遷移時間を設定可能なスナップショットのリコール機能を使ったミックス・シーンの変更は、OSCやLemurからのタッチによるリモート・コントロールで、必要なタイミングで手動で行えます。
ソースの移動などのトランスフォームを容易にするために、補間時間を指定したソース・トランスフォーム機能で、ソース/オブジェクトの位置を操作することができます。
- オブジェクトのソース名称と、スピーカーの名称が表示可能になった改良されたバーチャル・ミキシング・ルーム
- 新しいスナップショット機能は静的な状態を記録、遷移する時間を指定してリコールも可能
- ソース/オブジェクトの動きをつけるためのソース・トランスフォーメーション機能、遷移時間を設定可能
- iOSデバイスからタッチでソースとスナップショットを制御するための、Lemur用テンプレート(マルチタッチ・テンプレート付属)
- 制御OSCメッセージ(index -1)をアクティブ選択に使用
- 新しいAppleとWindowsのメニューとショートカット
- IRCAM VerbとSpat v3プラグインから23種類のリバーブ・プリセットを実装
- AVID Control, S1, S3, S4, S6、S6L用のEUCON ページ・テーブル
OSCの機能強化、ADM-OSCのサポート
スケーリングなどコンバージョン、トランスフォーメーションを含む、IRCAM ADMix/SpatとSpaceMap goからの入力文法をサポートする、最も包括的で強力なOSC翻訳機能を装備しました。FLUX:: Immersiveと関係会社が主導するADMをサポートしています。FLUXはこのADMをライブ・プロダクションにおける共通言語として標準化することを目指しています。ADM-OSCはADMの延長線上にあり、OSCは次世代オーディオ・システムとオブジェクト・ベースのオーディオのライブ制作ワークフローを接続するためのプロトコルとして提案されています。
- IRCAM ADMix、Spat、Meyer SpaceMap GoのOSC文法を入力でサポート
- 入力と出力でADM-OSCをサポート
- 8組のOSC接続が可能に
- オート・バンドル、タッチ/リリース・メッセージ、ADM-OSCのためのOSC出力オプション
- Spatプラグイン、Lemurコントローラー、Avid S6L、Digico、SSL Live、ADM-OSC用のOSCプリセット
- スナップショット実装のためのメッセージを含むOSC文法の拡張
- QLabとリモートタッチ・コントロールApp (Lemur) 用のテンプレートを更新
- 値の再スケーリング、オフセット、コンバートなどを可能にするOSCの変換機能
- 制御OSCメッセージ(インデックス-1)を使用してアクティブを選択
トランスコードモジュールによるエンコードとデコード
SPAT Revolutionのオブジェクトのタイプは、様々な種類のマイク、アレイ、HOAキャプチャー、そしてあらゆる種類のプリ・プロダクションされたステムなど、様々のフォーマットから指定することができます。7次までのHOAのコンテンツをレンダリング可能なほか、膨大な種類のストリーム・フォーマットをサポートするトランスコーダー・モジュールは、要求されたフォーマットに応じて、ストリームのチャンネル数を変更することができます。
例えば、Ambisonic B-FormatをChannel Based 3D Cubeにトランスコードしたり、4チャンネルの一次アンビソニックスを、チャンネルベースのスピーカー出力用にとして、例えば7.1chサラウンドなら8チャンネルのストリームにトランスコード可能です。
- Sennheiser Ambeo
- Soundfield
- Core Sound
- DPA Oktava
- Røde
A-Formatのマイクロフォンをサポート
- A-Format to B-Format
- A/B-Format to Channel Based
- A/B-Format to HOA
- B-Format to UHJ
- Binaural to Transaural
- Channel Based (C.B) to Channel Based; Channel splitter aggregator
- HOA to Channel-based
- HOA to HOA for conversion of normalization, channel-arrangement, 2D/3D
- HOA presets for AmbiX, A & B-Format
- Mid/Side (MS) to Channel Based
- UHJ to B-Format
入力と出力のトランスコード:
- Projection
- Regularized Pseudo-Inverse
- Energy preserving
- AllRad
- Improved AllRAD
デコーディング方式:
- Basic
- InPhase
- MaxRe
- BasicMaxRe
- MaxReInPhase
- InPhaseMaxRe type
デコーディング・タイプ:
- N2D/N3D
- SN2D/SN3D
- FuMa
- MaxN
ノーマライズ方式:
- ACN
- SID
- FMH
ソーティング・オプション
複数の仮想空間で同時にミックス
SPAT Revolutionでは、ソースのオブジェクトは仮想の”Room”の中で空間的な位置、パン、残響、出力フォーマットを任意に指定して、出力のためのレンダリング処理が行われます。
さまざまなワークフローや求める立体音響のフォーマットに対応するために、複数のルームを作成し、それぞれ別の出力フォーマットで、同時に並行してレンダリングすることができます。
つまり、チャンネルベースの出力からそのシーンをバイノーラルでモニター(仮想化)し、特定のスピーカー配置(スピーカー間のスペースや選択されたパンニングタイプに属するゲイン特性を含む)によってミックスがどのように拡散するかを想定して編集が可能です。
ユニークなNebulaによる空間内のスペクトログラム
Nebulaは、FLUX:: Analyzer Systemの技術を応用したものです。音源がどのように定位するかをシミュレーションし、スペクトルの内容と定位の観点から音場を独自に表現、3D仮想空間内でリアルタイムに音を可視化します。