大量のオーディオ・ファイルに必要な編集プロセスをバッチ処理で自動化。
AMB(Audio Management Batch Processor)は、ラウドネス値の自動補正や、サラウンドへのアップミックスの自動化など、大量のオーディオ・ファイルに対して必要とされるプロセシング・タスクを劇的にスピードアップする、WindowsとOS Xに対応したモジュール型ソフトウェアのスイートです。
AMBは、必要なファイル処理アルゴリズムをスレッド化、ファイルやキューに対して、複数のプロセシング・スレッドを並列に処理することが可能です。費用対効果に優れたオーディオのマネージメントと自動化なら、AMBにお任せください。AMBが担うタスクをあなたの要求に合わせて自動化し、モジュールを加えることで、プロセスの種類とパラメーターも高度にカスタマイズ可能です。
MODULE:必要なタスクに対応するAMBモジュールで用途を拡張
AMBには様々なモジュールが用意されており、あらゆる規模のポスト・プロダクション・スタジオが必要とする緻密な処理を行うプロセシング・モジュールを目的別に提供します。
AMB Loudness Module
AMB Loudness Core Module
ファイルベースでラウドネスを自動解析、ログ保存、自動補正。
ITU-R BS. 1770 (CALM)とEBU R128に基づいて、ファイルベースでラウドネス値を自動計測、補正するモジュールです。監視フォルダ、警告インジケーター、解析のためのログファイル保存、グラフ表示などの機能が柔軟性の高い直感的なインターフェイスで管理できます。詳細な自動補正の条件設定を行えば、実時間の処理にくらべて、100倍以上のスピードで、ラウドネス補正の並列処理や、複雑なファイル・デリバリーの要求にも応えます。
*AMB Loudness Core Moduleは、LMB(生産完了製品)の有償アドオンを除くすべての機能を含みます。機能詳細はLMBの製品ページでもご確認頂けます。
UPGRADE
Upgrade LMB to AMB
LMBからAMB Loudness Core Moduleへのアップグレード
LMBユーザー向けのアップグレード・パス。
LMBからAMB Loudness Core Moduleへアップグレードすることにより、処理の高速化が実現します。2つのスレッドを同時進行させることが可能になり、解析にかかる時間も約1/5に短縮されました。また、2つのキューを並列で処理できるので、一つはARIB TR-B32準拠のファイルを生成、もう一つはATSC A/85準拠のファイルを生成するなど、異なるラウドネス規格に適合したファイル生成を同時に行えるようになりました。
*2016年7月1日以降にLMBをユーザー登録されたユーザー様には、Nugen AudioよりAMB Loudness Moduleのライセンスが無償で提供されます。
AMB Upmix Module
AMB Upmix Core Module
ステレオまたはマルチチャンネル・オーディオを自動で5.1または7.1サラウンドへアップミックス。
評価の高いNugen Audioの Halo Upmixプラグインのアップミックス機能を、ファイルベースでバッチ・プロセス可能にしたモジュールです。ステレオまたはマルチ・チャンネルのソースを、元のソースとの互換性を完全に保ったまま、5.1または7.1chサラウンドのファイルに自動でアップミックスすることができます。
AMB DynApt Extension
AMB DynApt Extension
コンテンツを別のメディアで再利用するためにダイナミクスとLRA(ラウドネス・レンジ)を自動で最適化。
ラウドネス基準に適合しながらダイナミクスを最適化するためにNugen Audioが独自に開発したアルゴリズム「DynApt」は、オーディオ信号に含まれるダイナミクスをダイアログの明瞭度を損なうことなく調整することが可能です。これは映画のコンテンツを二次利用する場合や、自動的にコンプレッションがかかるようなストリーミング・メディア用にダイナミクスを再編集する作業を、圧倒的に効率化します。
- 二次利用先のメディアにあわせてLRA(ラウドネス・レンジ)のターゲットを設定して補正
- ダイアログを自動的に検知してトランジションと明瞭度をキープ
- 映画のサウンドトラックをTV用に、TVの音声をWeb、ラジオ、ポッドキャスト用に再編集する作業を自動化
DynAptのプロセス結果はログとして記録されるので、結果の検証、ミスの防止、正確性を確保することができます。DynAptにはあらかじめ複数のプリセットが用意されており、ARIB準拠のITU-R BS.1770-2を含めたテレビ放送用に最適化されたプリセットの他、ラジオ、インターネットでの配信などに最適な設定を簡単に選択することができます。また、以下の項目を手動で調整することで、DynAptのアルゴリズムをカスタマイズ可能です。
- Loudness Compression Ratio:コンプレッションの強さを設定します。1.0では非常に強くかかり、0.3ではソフトにコンプレッションします。
- Macro Transition Threshold:DynAptはオリジナルのオーディオのトランジションを尊重しますが、この数値を下げるとより低いところにあるトランジションにも作用します。
- Time Smoothing (secs):DynAptのプロセシングは時間で平滑化されますが、平滑化する秒数をここで設定します。
- Ignore Transitions Relative to Integrated:DynAptはある部分のトランジションの始点と終点のラウドネスレベルが十分に小さいとき、トランジションを無視しますが、このレベルはラウドネスの平均値に連動して変動します。
*DynApt Extensionを使用するには、AMB Loudness Core Moduleが必要です。
AMB MXF Extension
AMB MXF Extension
MXFファイルに含まれるPCMオーディオをネイティブで自動処理。
このMXF Extensionを追加すると、他のデータに影響を与えることなく、AMBはネイティブでMXFファイルに格納されているPCMオーディオ(OP-1aとOP-Atom互換)にアクセスすることができるので、大幅に時間を節約し、ファイル形式の変換によるエラーも防止できます。
- 複数のMXFフォーマットをサポート:OP-1aとOP-AtomのPCMオーディオ・データ(D10エンコーディングを含む)に対応。
- DPP AS-11コンプライアント・ファイル(UKのDigital Production Partnershipによって制定された互換性を高めることを目的としたファイル形式)を書き出し可能。
*MXF Extensionを使用するには、AMB Loudness Core ModuleまたはAMB Upmix Core Moduleのいずれかが必要です。
AMB ProRes Extension
AMB ProRes Extension
ProResまたは.mov形式の映像ファイルに含まれるPCMオーディオをネイティブで自動処理。
AMB ProRes Extensionを追加すると、PCMオーディオはProResまたは.movの中に含まれるPCMオーディオをネイティブで処理、ビデオやメタデータには一切影響を与えません。
*ProRes Extensionを使用するには、AMB Loudness Core ModuleまたはAMB Upmix Core Moduleのいずれかが必要です。
Expansions
AMB Queue Expansion
ネットワーク内の複数フォルダを同時に監視
AMBの基本モジュールでは、2組までの監視フォルダとキューに対応しています。AMB Queue Expansionを追加すれば、監視フォルダとプロセシング・キューを合計16組まで拡張できます。
AMB Thread Expansion
ファイル処理スピードと効率を最大化
AMBの基本モジュールでは、2つの独立したプロセシング・スレッドを同時に並行して走らせることが可能です。さらにパワーと効率が求められる場合は、AMB Thread Expansionを追加することで、合計16までのプロセシング・スレッドを同時に走らせることができます。