NAMM2017ブースで、McDSPは新製品となる同社初のディレイ・プラグインEC-300を展示中。3つのディレイモデルが一つになった製品の魅力について。
「緑色のインターフェース」でおなじみMcDSP、今やPro ToolsだけでなくVST、AUにも対応し、幅広いホストアプリケーションでの利用が可能になっています。
昨年もマルチバンドリミッターの進化版
ML8000、傑作アクティブEQの後継機
AE600と、着実に製品を進化させてきた同社ですが、こうしたミックス/マスタリング向けの製品だけでなく、McDSPは
Revolverでコンボリューション・リバーブを、
FutzBoxではローファイ処理に加えSIMというIRシミュレートによる様々な機器のサウンドを再現する、プロダクションからサウンドデザインにも使えるプラグインもリリースしているメーカーでもあります。
そんなMcDSPからNAMM直前に発表されたのが、同社初となるディレイ・プラグイン
EC-300。ハードウェア、プラグインを問わず、ディレイはもっとも多彩で数多くの製品がリリースされているエフェクトの一つです。そんな中でEC-300をリリースしたMcDSP、ブースでもこのプラグインを展開しており、さっそくセールス・マーケティング担当のデレクさんにEC-300の魅力について解説していただきました。
EC-300の特徴は:
- テープ、デジタル、アナログと異なるタイプのディレイを一つのプラグイン内で切り替え可能
- それぞれのディレイはすべてハードウェアのモデリングにより再現
- 各ディレイで異なるキャラクターを設定可能
- モノ、ステレオ、ピンポン・ディレイに対応
- モジュレーションやサチュレーションといったパラメータに加え、アウトプットにダッキングも搭載
- デジタルディレイにはFutzBoxをベースにしたSIMを搭載、様々なハードウェア機器を通したディレイを再現

モデリングはMcDSPが20年以上に渡って培ってきた技術ですから、サウンドそのものが間違いなく素晴らしいことはもちろん、SIMによるハードウェア機器を通したサウンド再現や、ダッキング、サチュレーションなど、いわゆるディレイ・エフェクトでは珍しい、かつ使い勝手やディレイにキャラクターを付加する上で効果を発揮しそうなパラメーターも備わっていました。
ここ数年、モジュラーシンセを筆頭にアナログハードウェアがリバイバルしていますが、本体にはエフェクトを搭載せず、独立したエフェクト・ユニットが果たす役割も大きくなっています。これらをDAWにレコーディングしつつ加工やエフェクトを加えるなど、現代のハードウェア、ソフトウェアを行き来しつつ進めるプロダクションにとっても魅力的な製品になるのではないでしょうか。
発売は2017年3月を予定とのこと!もうすぐですね。
McDSPのお二人、一番左はおなじみCEOのコリンさん、そして今回解説していただいたデレクさん。
McDSPの良iOSアプリ、
LouderLogicも展示中!ALXテクノロジーにより音質を損なわずにiOSでの音楽再生を文字通り「ラウドに」するアプリです。iOS 10にも対応し、McDSPによるEQプリセット、調整もグラフィカルに行えます。