2020.05.07
新型コロナウイルスの影響でテレワークを導入する会社が増えているようで、全国の楽器店や家電量販店にはウェブカメラやUSBマイクの問い合わせが増えているそうです。中でもマイクに関してはビデオ会議以外の用途にも問い合わせが多いそうで、専門職の方による自宅でのナレーション録り、アフレコ、高音質での生配信などでも使いたい方が多いとのこと。
iPhoneをはじめとしたスマートフォンやコンピュータの「カメラ」部分はとてつもない進化を遂げていますが、マイク部分はまだまだオマケ的な部分も多く、品質を求めるならば専用のものが必須となります。
といったところで、Mac/Win/iOSデバイスで使えるUSBマイクをピックアップしてご紹介したいと思います。いずれもリモートワークのみならず、本格的な音楽制作や配信に対応する、高品位な音質が自慢の製品ばかりです。
ApogeeのHypeMiC(ハイプマイク、と読みます)は、今最も売れているUSBマイク。Mac/Winとの接続はもちろん、iPhoneやiPadとの接続も可能で、本体にはヘッドフォン用のアウトプットも備えています。Mac/Win/iOS用のケーブルも付属しているので、お気に入りのイヤフォンがあればもう準備OK。
HypeMiC最大の特徴は、3種類のコンプレッサーを搭載していること。私たちが普段耳にする音楽作品のボーカルや楽器、あるいはアナウンサーや芸能人がテレビで話すときの声には、多かれ少なかれ何かしらのコンプレッションがかかっており、だからこそ歌詞の一語一語や、ナレーションの言葉が聞き取りやすく仕上げられています。ところが今までこの「コンプ内蔵」のマイクはありませんでした。
HypeMiC搭載の3種のコンプは、ボーカルや楽器レコーディング用のスムースなコンプから、配信/ビデオ会議に適したガチガチのコンプまで幅広く対応。音楽制作用に使う方には嬉しい「ダイレクトモニタリング(入力サウンドを遅れなくヘッドフォンアウトに返す)機能」、ハ行を発した時にマイクが”ボフッ”となってしまうことを避けるためのポップフィルタとデスクトップに置きやすいミニスタンドも付属し、仕事にも趣味にも高品位を求める方にオススメです。
大ヒット小型オーディオインターフェイスのApogeeのOne。2イン2アウトのベーシックなインターフェイスながら、Apogee伝統のピュアで音楽的なAD/DAコンバーターが多くのミュージシャンの評価を得ています。また、本体中央のノブでインプット、アウトプットボリュームをワンストップで行えるのもスマートです。Mac/Win、iOS(別売りの接続キットで対応)に対応しています。
Oneの特徴の1つが、「本体に高品位なコンデンサマイクを内蔵しちゃいました」というところ。本体をよく見ると、Oneのロゴ下にある黒い点のようなものが、マイクです。Oneをマイクスタンドに固定するクリップ(本体に付属)で自由に角度をつけることもできます。このマイクがかなり優秀な完成度。
ナレーション、ボーカルレコーディング、アコースティックギターあたりの定番素材にはもちろん、管楽器、タンバリンやシェーカーなどのハンドヘルドするパーカッションまで、実に見事にディティールを捉えてくれます。「内蔵だからオマケ程度でしょ」とは、ちょっと言えないクオリティ。
平日のリモートワークでは本体だけを使用し、内蔵のマイクで通話を行う(デスクの上もスッキリします)。休日にはブレークアウトケーブル(付属)を差し込んで、楽器やハイエンドマイクなどを接続して楽しむ。ヘッドフォンアウトはどんなヘッドフォンも軽々ドライブさせる余裕を持っていますので、リスニングにも高品位な環境をもたらしてくれます。
音に妥協のない自宅レコーディング環境を整えようとすると、膨大な機材が必要になります。オーディオインターフェイス、ミキサー、マイクプリアンプ..等々。そしてそれらを繋ぐケーブル群。こういった機材の山がなくとも、もっとシンプルな接続でいい音を得たい方の機材といえば、音楽の都ウィーン生まれLewittのDGT650です。
このDGT650は、見た目こそ一般的なマイクのようですが、実際にはオーディオインターフェイスの機能、MIDIインターフェイスの機能までを備えた、本気のUSBマイク。しかもコンデンサーマイクカプセルをX-Y方式で搭載した「ステレオマイク」でもあるのです。ブレイクアウトボックスにはヘッドフォンアウト、ステレオのライン・インまであるので、本製品とMac/Win、またはiOSデバイスを接続するだけでセットアップ完了。
DGT650にできることを深掘りした、こちらの記事もご参照ください。
ステレオ(マイク、ライン)対応、コンデンサーマイク、ヘッドフォンアウト装備、リチウムイオンバッテリー搭載でハイパワー、MIDIイン付き。Lewitt伝統のマイク部分のサウンドは、言わずもがな最高です。