久しぶりとなるSonnoxのQuickTips。主役であるボーカルへのプラグインチェインについて、複数のプラグインをどう並べて処理するかを解説しています。
2015.07.16
スタッフHです。
私たちのブログの人気コンテンツ、Sonnoxプラグインを使った「MixがうまくなるTips」ここ最近は他社プラグインの記事更新をたくさん行ってまいりましたが、久しぶりにSonnoxからのムービーをご紹介。
本日は「主役であるボーカルのプラグインチェイン」がお題。EQやコンプ、リバーブはもちろんですが、Sonnoxならではの超すごいプラグイン、SuprEsserやInflatorも登場します。
これらのプラグインをお持ちでない場合でも、「何をどう処理しているのか」「何を目的にしているのか」を聞く、パラメーターの動かし方を見るだけでも参考になると思います。
いかがですか?
最初に使用されているのはEQ(Oxford EQ)。ローエンドのカットとミドルのカット。そしてハイエンドのブーストをしていますが、ここでは「帯域」をチェックするのではなく、「EQポイントの探り方、パラメーターの動かし方」に注目です。
次はコンプ(Oxford Dynamics)。この製品はコンプだけでなく、ゲート、エクスパンド、リミッター、チューブサチュレーションなどあらゆるダイナミクス処理ができるプラグインですが、ここで行っているのはわずかなコンプレッションと、真空管を通したようなあたたかさを加える作業。コンプでどれくらい潰しているのか。オン・オフで質感がどう変わるかをチェックしてみてください。
次は2個のOxford SuprEsserを使用。ビデオにもある通り、1台目はローエンド用、2台目はいわゆるディエッサー処理として使用しています。
SurprEsserがすごいのは(ビデオで動きをチェックしてみてください)指定した範囲内を常にモニターして、突発的なピークを監視&そこだけ瞬間的にダイナミックEQでカット、という処理をしていること。問題がない瞬間は何もしない。
EQとオートメーションと膨大な時間を駆使して同様のこともできるかも.....しれませんが、いかにSuprEsserが楽にこの作業ができるかを確認してみてください。
次はInflator。これは本ブログでも何度かご紹介してまいりましたが、非常に説明が難しい製品です。ざっくりすぎる形で言えば「通しただけで音の存在感が増す」という製品。ここでは音を前に出すという処理で使用されています。
主役であるボーカル、もちろんミックスの中でも最前面にいるべきではありますが、このプラグインでもってどれくらい「前」に出したか、という感覚を養いましょう。
最後はセンド・リターンでかけられたリバーブ(Oxford Reverb)です。どんなリバーブでも「アーリーリフレクション初期反射」と「テイル(残響)」を組み合わせて響きを作っていますが、ここではアーリーリフレクションを中心とした音作りを紹介しています。
ここもパラメーターのチェックではなく、リバーブをかけることで増す「主役感」や、タイトさ、空間の感じなどを感じ取るようにチェックしてみてください。