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Earthworks 導入レポート:『Saturday Night ROCK Show』@ Club Citta

2018.12.26

2018年10月6日、音楽ファンなら誰もが知っている歴史あるライブハウス、クラブチッタの30周年を記念して催されたイベント『Saturday Night ROCK Show』で、Earthworksのマイクが多数使用された。

『Saturday Night ROCK Show』は、仲井戸麗市、竹中直人、森高千里、山崎まさよしらが集結したRCサクセションの歴史的名盤「ラプソディー」のトリビュート・ライブと、バービーボーイズの杏子、KONTAらの一夜限りのバンドBBD BARBE de BANDによる、豪華2本立てのイベントで、公演の様子はニュースサイトbarksでも紹介されており、この記事からもこの夜の盛り上がりが伝わってくる。



当日FOHミックスを担当されたMSI Japanの保手文司郎氏の計らいで、リハーサル中の写真撮影とドラマーのあらきゆうこさん、保手氏本人へのインタビューを行う機会が得られた。この記事ではドラムに使われたEarthworksのマイキングと、お二人の感想を紹介したい。


あらきゆうこさんのドラムセットに設置されたSR25DM20

オーバーヘッドにはEarthworks SR25が2本、すべてのタムとライド、ハット、スネアの上下にDM20が計7本、キックにはAUDIXのD6が使われている。

DM20にはリムに直接取り付けるための専用金具が付属している。

可動範囲の大きいDM20のグースネック。



DM20を初めて使ってみて、あらきゆうこさんの印象

MI

今回のライブのリハーサルで初めてEarthworksのDM20を使われたとのことですが、プレイヤーとして、今まで使ってきたドラムマイクとの違いを感じる場面はありましたか?

あらきゆうこさん(以下敬称略):

はい。私なりに感じていて、まず、倍音がすごく入って来るので、多分それがナチュラルだっていう意味だと思うんですけど、あまりに倍音が聞こえすぎて、いつも聞こえないところがイヤモニにダイレクトに入ってくる印象でした。「私のドラムじゃない」みたいな録り音だったんです。

本当に倍音がすごくいっぱいで。私はそこの倍音を消すようにミュートするタイプなんですけど、それがより強調される形になっていたので、戸惑って思わずPAチームに「すごくナチュラルすぎるんだけど、どうしたらいい?」と相談してしまいました(笑)。このマイクを使うなら、その特性と私のチューニング具合とを、PAチームがよく理解して連携しないとダメだなと思いました。

MI

Earthworksのほぼすべての製品に言えることなのですが、このマイクもすごく小さいダイアフラムで人間の鼓膜に近い大きさなのです。周波数特性を見るとすごくフラットに伸びています。型番に数字が必ず付くのですが、これだったら20、中には50っていうものもあるのですが、その数字が高域がどこまで伸びるかを示していて、これだと20kHzまでフラットに伸びているんです。ドラム用に何か味付けしているものではないので、そう感じられた理由かもしれません。

その感じでリハが終わって、イヤモニの方はなんとか調整が間に合いましたか?

あらきゆうこ

少しミュートしたりはしましたけど、基本的にはそのままちょっと様子を見ようっていうタイプでもあるので、様子を見ている段階です。

MI

モニター卓の方でEQで調整したとかっていうのはないんですか?

あらきゆうこ

今日はやってないですね。ほんとは試したかったんですけど、今回のライブは参加ミュージシャンが多いので私がモニターの調整をお願いする時間はありませんでした。モニターの調整、ぜひ試してみたいです。ちょっとコンプかける感じとか、調整したらどうなるかとか、興味があります。

PAチームの立場では「このマイク使うならこういうチューニングの方がいいんだよね」っていうのも絶対あると思うんですよ。「じゃあ試しにこうしてみますけど、これでどうですか?」とか、時間に余裕があったらそういうやりとりができるので、マイクの良さが活かせると思うんですけど。今回は大きなイベントだったので…スタッフと相談しながら何度か使うと、またいろんなお話しができると思います。

MI

今度はプレイヤーとしての感想を聞きたいのですが、このようにタム本体にクリップで付けるマイクはどうでしたか?

あらきゆうこ

(マイクの調整は)日によって少し違ったり、曲調がどっちよりかによって場所がちょっと変わったりするので、いつもの様にセッティングしても、やっぱり微調整したくなる時もあります。こんな形のマイクだと調整しやすいですよね。私は好きですよ。

MI

ありがとうございます。実は一つ前のモデルが同じようなグースネックだったのですが、すごくパワーのあるドラマーさんだと振動でちょっと動いてしまうことがあったのですが、今回そんなことはなかったですか?

あらきゆうこ

それは感じなかったですね。多分なかったと思います。あのマイクだと表から見たときも、スタンドいっぱいに囲まれていなくて、すごくスッキリするので、ライブ向きなルックスで好きです。なんか可愛い感じ(笑)

あらきゆうこ

CORNELIUS、salyu、くるり、布袋寅泰、オノヨーコ、チボマットを始めとした多数のアーティスト達のレコーディングセッションやライブに参加しているドラマー。2012年10月2日にはMI-GUのベストアルバム “Choose The Light”がショーン・レノン主宰のレーベルChimera Musicよりアメリカ&カナダにてリリース。2014年に地元・鳥取県境港市のフィッシュ大使に就任。地元・境港や松江市・美保神社にてイベントを開催。音楽を通し、山陰地方をつなぐ活動にも尽力している。結成21年を迎えるミクスチャー・ロックバンドSMORGASの他、2018年には“あらきゆうこ×カナミネケイタロウ×近藤康平”による新ユニット「calyboo」(カリブー)を結成。緩やかなスタンスで様々な縁をつないでいる。

オフィシャルサイト:http://www.office-augusta.com/araki/


FOHエンジニア 保手文司郎氏インタビュー

MI

今回取材させて頂くのはドラム用のマイクですが、Earthworksのマイクは、ボーカル用にも使って頂いていますね。

保手文司郎さん(以下敬称略):

そうですね。ボーカル用のSR40VとSR25も持っています。今日のライブにも出演しますが、山崎まさよしさんのクルーでは、SR25はピアノで使っています。2本はピアノで使っていて、2本はw-inds.で使っていましたね。

MI

ご愛用ありがとうございます。ドラム用のマイクは他にも色々種類がありますが、このDM20、見た目も特徴的ですし、他のマイクとの違いはどこにあるのでしょうか?

〜Earthworksとの出会い〜

保手

このマイクに出会ったのは、遡ること2008年…Nine Inch NailsとDream TheaterのライブでSR25を見かけて「なんかすごくいいぞ」と思いました。音を聞いても良いし、他のペンシル型マイクより短いのでPAで使いやすい。2008年のLed Zeppelinの再結成の時にジェイソン・ボーナムがEarthworksで固めているDVDがあって、それを家で聞いた時に「なんかドラムの音全然違うな」と思いました。プレイヤーの問題じゃなくてドラムの音が、ミックスの音が違いました。2012年のColdplayでも前の型のタムマイクが使われていましたね。これもDVDで聴いたら、また他のライブミックスに比べて音が違う。なんとかそこにたどり着きたかったのですが、当時Earthworksのドラムマイクセットが100万円くらいしていて、手が届かなかったのです。

そうこうしているうちに、InterBEEでこの新しいDM20を見つけました。使ってみたら全然違って。スネアにはクリップでつけられないので、別なホルダーを代用してスネアのトップとボトムそしてハイハットはスタンドで立てました。やっぱりドラムサウンドは音楽でいうところの8割くらいを占めるミックスにとって重要なポジションであって、個性が出るところでもある。マイクっていうのは嗜好物なのでエンジニアの好みにあったものを使うのが良いと思いますが、このマイクは「僕に向いている、合っている!」というのがありました。従来のマイクだとマイクロホンの裏側は-16dBくらいしか下がらないのですが、このマイクは-36dB下がるようですね。つまりカブリが少ない。ハイハットはスネアの音が入りにくいようにグースネックを外に向けて狙ったり、とてもフレキシブルに設置できます。かぶりが少ないのは音の個性を出すのに必要不可欠な要素だと思います。「僕の人生の中でこれはすごく武器になる」と思ったのがこれを導入した大きな理由です。

MI

音の印象を言葉で正確に表現するのは難しいかもしれませんが、DM20の音、如何ですか?

〜キャラクターを感じさせない、そして、ものすごくレンジが広い〜

保手

Earthworksのマイクって、何に使ってもナチュラルですよね。だからSR25もエレキのキャビにも使ったりしています。キャビの音はすごくリアルに録れますね。ピアノにも使いますけど、なんというか…リアルというか。リアルなのにナチュラルというか。マイクの存在を感じさせない音って言えば良いでしょうか。他のメーカーのマイクはそのメーカーのキャラクターを感じさせるものが多いですが、Earthworksはメーカーのキャラクターを感じさせない、そして、ものすごくレンジが広い。録音を聴いても全然違いますね。ドラマーがイヤモニをしていると、音を聴いて「これどこのマイクですか?」ってびっくりされることが多いです。

MI

さきほどあらきゆうこさんも同じことをおっしゃっていました。

保手

最近、イヤモニをしているドラマーにDM20の音を返したら「これなんか全然違いますね」ってマイクの写真を撮っていましたよ。安いマイクではないけれど、昔のコンデンサーマイクに比べたら高くない。もっと使って欲しいですね。もっと使われる場が増えて、それがメーカーのパワーになって、また次に良いマイクを作ってくれたら良いなって思います。

MI

ありがとうございます。96kHzに対応したライブコンソールも出てきていますし、解像度が上がると良さがさらに活かせるのかなと。

保手

そうですよね。違いがすごくわかりますよね。たまにAvid S6Lも使います。Ultra Japanでも使いました。Avid ProfileからS6Lになっただけでも世界が変わっちゃう。最近みなさんエフェクターとかプラグインとかアウトボードに凝る傾向がありますが、僕は「なんでマイク変えないんだ」って思います。マイクを変えると一番キャラクターが変わる。来日アーティストの仕事で面白いところを学んだり、ネットで新しい使い方を知ることもあります。自分がいいと思ったものは貪欲にやるし、それを自分のスキルにしていきたい。良いマイク持っていれば48kだろうが96kだろうがその音を出せますしね。

今日も実はキックだけはEarthworksを使ってないんですけど、そういうところも含めて自分のカラー、ミックスのカラーを作り上げる武器になっています。

MI

これからもご愛用頂ければ嬉しいです。ありがとうございました!

保手 文司郎

1991年(株)綜合舞台に入社、7年余り従事し音響仕事の基礎固めの時期を過ごす。
1998年(株)ゼロ・ディービーに移籍、同社にて長渕剛(Mo)、小谷美紗子(Mo)、山嵐(FOH)、KICK THE CAN CREW(FOH)などに従事する。
2005年MSIに移籍後は、ハウスのみならずシステムエンジニアとしても活躍。
また英会話の語学力を生かし、国外アーティストやSUMMER SONICなども担当している。
2000年より宮沢和史をはじめ、THE BOOM、Ganga Zumbaの国内外ツアーのハウスを担当。
システムエンジニアとしても、多数の仕事をこなす現在である。


追悼
この夜THE RHAPSODY ONLY CLUB CITTA’BANDで素晴らしいSaxを聴かせてくれた片山広明さんが11月13日に亡くなられたそうです。
ご冥福をお祈り致します。


取材協力:オフィス・オーガスタ http://www.office-augusta.com/ | MSI Japan https://www.msi-japan.com/jp.html

写真提供:barks https://www.barks.jp/

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