音色にインスパイアされて生まれるピアノアドリブ50秒(2日目)
ピアニストに「弾きたくなるフレーズ」をアドリブで弾いてもらうという企画。調子良く2日目です。
2013.11.26
スタッフHです。
昨日のポストに引き続き、ピアノ音源のプリセット音色を読み込んで、 出てきたサウンドからピアニストに「弾きたくなるフレーズ」をアドリブで弾いてもらうという企画。調子良く2日目です。
使用した音源は昨日と同じくIvory II Upright。本日のプリセットは「Baroom Upright」。直訳すれば「バーの部屋にあるアップライト」という事になります。名ばかりの話ではなく、このBarroomアップライトの音源制作に使用されたアップライトピアノは、ボストンに実際に存在するCheersというバー(このバーも、テレビ等では有名のよう)に実在する正真正銘の「酒とタバコと男と女」なピアノ。
長年のメンテナンスは施されていたピアノのようで、独特のサウンドはゾクゾクするほどセクシーです。人間が歴史を語るように、楽器もまた言葉ではなく「音色」で歴史を語るのかもしれません。それはさておき、アドリブプレイに際しての条件は、昨日と同じ、
- Ivory IIのUpright Pianos、Italian Grandの2製品のプリセットサウンドを次々とロード
- 音色を聞いてみて、ミッチー氏が「弾きたくなったフレーズ」をアドリブで弾いてもらう
- フレーズを考える時間は30秒
- 弾いたままをレコーディングするので、ミスタッチはそのまま
- フレーズは50秒くらいで
というわけで本日のアドリブはこちら。
独特のアタック、ホンキートンクピアノが人々を踊らせていた頃の匂い。デチューンサウンドでありながら、弱く演奏したときにふと本来のピアノらしい素顔を見せる音色。時代の人たちがこのサウンドに酔いしれたのは、お酒だけではない理由があるのかもしれませんね。
ピアニストミッチー氏のアドリブも素晴らしい。私なら典型的なホンキートンクピアノを弾いてしまいそうですが、聴かせる即興演奏とはさすがです。
Synthogy Ivory IIシリーズの詳細はこちらから
<ピアニストプロフィール>
1974年大阪府堺市生まれ。3歳からオルガン、6歳からピアノを始める。
神戸大学工学部を卒業後、数年間のエンジニア勤務を経て、2006年バークリー音楽院映画音楽科に留学。
2008年Alf Clausen Awardを獲得し、首席で卒業。
現在は都内を中心にピアニスト兼作曲家として活動している。