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ドラムトラックを作るために生まれた。BFD3ワークフロー

2017.11.22

スタッフHです。

発売から4年ほどの時間が経つにも関わらず、いまだにドラム音源のトップとして君臨し続けるFXPansionのBFD3。製品のリリース後も、単なるバグフィクスだけでなく機能面の追加アップデートも行われていたり、世界中のユーザーがキットやグルーブデータの交換会を行なっていたり、同じセットでも様々な表情を引き出すことが可能だからでしょう。

 

もちろん、他社からも魅力的なドラム音源が続々とリリースされています。私はドラム音源が大好きなので、各ブランドからリリースされる製品をチェックしてみたり、時間をかけて使い込んでみたりもします。その中で「やっぱりBFDだな」と思う部分も色濃くあるのです。

 

私は全国でデモンストレーションなどを行う立場上、多くの方に私自身のBFD3ワークフローをお見せする機会がありますが、BFD3所有者・未所有者に関わらず「どうやって音作りをするのが楽ですか?」とご質問をいただくことがあります。できることが多いBFDだからこそとも言えますが、どうやら難しいと感じている方もいらっしゃるようです。

ここでは、あくまで私の一例ながらワークフローの解説を交えながら、BFD3の魅力についても再発見してみたいと思います。

 


 

インストール関連で確認しておくこと

BFD3のサンプル容量(=HDDやSSDを占拠する容量)については、少し情報に錯綜があるようですが、正解は「60GB以下」となります。「以下」と書いたのは、いくつか選べるオプションがあるからです。フルサイズでインストールを行うか、あるいはベロシティレイヤー数を減らして容量を削減するかなどを選択できます。ドライブに余裕があるなら、高精細なサンプルをフルで活用できる「Full」がおすすめです。

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ロスレス圧縮の恩恵

インストールされる容量は最大で60GB程度ですが、このサンプルはロスレス圧縮されたもの。実際の容量はこの約3倍となる約160GB程度。大容量音源の欠点ともいえるロード時間の長さを短縮する効果があり、結果的にCPU負荷の軽減などにも大いに貢献しています。どんなに音が良くてもCPUパワーが追いつかないほどでは意味がありませんが、BFD3ではそういった問題に対処した形ですね。

 


 

最初にまず「好きな傾向の」プリセットを探す

BFD3には膨大なプリセットが収録されていますが、BFD3の「プリセット」は、ちょっと他の製品とは異なる意味合いを持っています。単なる音色の切り替えだけではなく、以下の情報を含んでいるのです。

 

  • 使用する1つ1つのドラムキット(セット)
  • 個々のチャンネルのフェーダーバランス
  • 個々のチャンネルに使用されているエフェクト
  • 個々のドラムのチューニングや、どれくらい他のチャンネルに被るかなどの個別設定
  • MIDIグルーブエディター設定

 

概ね、このような内容です。同じキットを使っていてもフェーダーの設定やエフェクトの有無などで表情はガラリと変わります。ここで見つけていただきたいのは、パッと聞いて好みのドラムサウンド傾向を出しているプリセットを探していただくこと。プリセット名に音楽ジャンルが書いてあっても、それを無視して1つづつチェックをするのがおすすめです。私の場合は、

 

  • 音楽ジャンルとしてはファンクとかジャズとかが好き
  • キックはアタックの強さよりも、丸みのあるふくよかな音が好き
  • 部屋鳴りはそれほど欲しくなくて、デッドでサステインのないスネアが好き
  • シンバル類はダイレクトに拾うマイクよりも、トップマイクなどのアンビエントマイクに拾わせる音の方が好き

 

という好みを前提に探してみました。実は私のような好みの方にはぴったりの”BFD3 Dry Funky” という名前のプリセットがあることは(幾多のデモ経験から)覚えていたのですが、あえて画面を見ずに全てのプリセットを聞き比べてみると、細かな音色の差し替えは必要だけど、”BFD3 Blues” と名付けられたプリセットの方が好みだと思いました。ステレオで8ch分(=16ch)分用意されたアンビエントchのうち、ほぼオーバーヘッドのマイクしか生かされていないプリセットで、音は非常にドライです。皮もの(キック・スネア・タム)のピッチ感や鳴りは好みとは違うながらも、「これ!」と思う1つが見つかりました。わずかにルームマイクが上がっていたので、これもゼロにしてあります。

 

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タイコを変えて音作りをしたい派?マイクやエフェクトで音作りをしたい派?

 

少し前にあるクリエイターさんからお聞きしたお話で、印象深いものがありました。それはとある有名ゲームのサウンドを作っていたときの話で、この制作に使用されたドラムキットは、なんとYAMAHAのHipGigというストリートドラマー用に作らられたツアー・モデル、小口径のドラムだけで録音されたものだというもの。

 

171122_blog_dr

 

作品を聴くと「これぞHipGig!」と思わせる小気味のよい音もあれば、到底その小口径を感じさせないようなビッグなドラムキットを思う曲もあり、上記したお話を聞いたときには驚きました。聞けば、マイキングやアウトボードなどで音作りを行い、キットは固定だったとのこと。

 

BFD3でドラムサウンドを作るときには、

  • ドラムキット(ピース)を差し替えて音作りをしたい派
  • キットは固定のままで、マイキングやそのバランス、エフェクトなどで音作りをしたい派

 

自分はいずれのタイプが好きかをまず確認すると、音決めが圧倒的に効率よくできるでしょう。私はマイクセットやエフェクトは固定のまま、それぞれのドラムピースの違いを楽しみたいほうなので、以下ではそれを元にした流れをご説明いたします。

 


 

ドラムの音決めワークフロー!

私が選んだプリセットは、上で書いた通り"BFD3 Blues” というプリセット。ファンクが好きな私ですが、このプリセットがしっくりきました。アンビエントマイク少なめ、スネアもトップ側のマイクをよく生かして、キックは外に立てたマイクを主に生かしているプリセット。スネアのピークのみを抑える程度にコンプがかかっています。私が大好きなバランスです。

 

この状態をキープしたまま、今度は「キットのみ」をロードしてみましょう。生かすマイクのフェーダーバランス、エフェクトはそのままで、ドラムキットだけを丸ごと入れ替え。こうすることにより「方向性は一定のまま」1つ1つのドラムピースの違いを楽しむことが可能になります。ここでミキサー設定まで変わってしまうと、ドラムピースの違いなのか、マイクの違いなのか分からなくなりますからね。

 

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冒頭からお話している通り私はファンクが好きですが、あらゆる名前のキットを試してみましょう。ロック、レゲエ、スラッシュメタルなどもあります。決してファンクにこだわることなく、色々と試してみるのもいいですね。色々切り替えて聞き比べた結果、私が見つけたのは”70s Pop Rock” というキット。DW製のキックが好みのふくよかさを持っていました。

 


 

微調整をしましょう

ここまででできあがった「マイセット」。キックの鳴りが好みではありますが、スネアがちょっとアタッキーというか、破裂するような音がいまいち気に入りません。エフェクトに使われていたコンプを外してみても、印象はさほど変わりませんでした。ロックなどの激しい楽器が重なるようならこれくらいの抜けは欲しいところですが、今私の頭にある音とは少し違います。

 

こういう時には、スネアのみの差し替えです。ここまでのフローをご覧いただいた方ならなんとなくお判りいただけるかと思いますが、

 

  1. まずは全体の傾向を「Presets」でセレクトし、
  2. 次に好みのドラムキットを「Kits」でセレクト。
  3. 次は個々のピースをセレクト。

 

ここまでのセレクトでスネアはTAMA製のTempestaでしたが、もっと木製の鳴りのようなものがほしい。ここで “Mapleworks Custom Snare” に差し替えです。メイプルスネアらしい重さと鳴りが私は大好き。

 

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171122_blog_trこのスネアに変えたとき、キット全体の「分離が良すぎる」ような気がしました。アンビエントマイクをあまり生かしていないことも理由の一つですが、もっとお互いのマイクに被るような一体感のような感じがほしい。そこで、キックとスネアのチャンネルの「タム・レゾナンス(Tom Resonance)」をオンにします。キックを踏んだとき、スネアを叩いたときにタムが(叩かれていなくても)ウォーンと唸る様子をモデリングで再現する機能。オンにしただけで、アンビエントマイクとは違った塊感が出てきました。

 


 

 ドラム専用に作られた、グルーブ・エディター

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BFD3にはドラムをプログラミングすることに特化した、専用のグルーブ・エディターがあります。ゼロからご自身でプログラムすることも、あらかじめ用意されている2000以上の膨大なMIDIグルーブのライブラリを使ってドラムトラックを作成することも可能。お好みのワークフローに応じて使い分けてみましょう。

 


 

ドラム専用エディターらしいところ1

大容量音源を生かしたドラムのプログラミングでは、ベロシティーの使い分けが重要です。BFD3のエディターでは、マウスでデータを置くときに「クリック + マウスの上下」でベロシティー込みのプログラミングが可能。一見地味な機能ですが、これがあるだけで何度もクリックしながらエディットする手間が省け、大容量音源の表情を生かしたプログラミングが可能なのです。

 

 


 

ドラム専用エディターらしいところ2

例えばシンプルな「タカタカタカタカ」というスネアフィルを打ち込みたいとき、ちまちまと一音一音プログラムするのが面倒だと感じる方もいることでしょう。そんな時には「ペイントツール」です。1クリック + ドラッグだけでパッとスネアフィルを打ち込むことができます。この間、約1秒くらいでしょうか。実際のドラマーらしい右手/左手の抑揚や強弱の付け方がランダムに生成されているのもポイント。

 

 


 

ドラム専用エディターらしいところ3

このペイントツールで生成できるルーディメンツは、国際ドラムルーディメンツで定められた40全てに対応しています。実際のドラマーが学んできた(あるいは、耳で聞いて覚えてきた)この右手・左手による演奏を1クリック(+ドラッグ)で得られてしまうのは、なんだか贅沢というか、心苦しいというか、複雑な心境も覚えますが、使えるものは使いましょう。

 

171122_blog_pas

 

ちなみに40のルーディメンツの中身については、Wikipediaが詳しいです。このページを見つつドラムのプログラミングを行うと、ちょっと詳しくなったような錯覚を覚えます。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ルーディメンツ

 


 

ドラム専用エディターらしいところ4

ヒューマナイズ機能は、昨今のリアルな音源の1つのテーマともいえましょう。BFDシリーズは初代となる1からこのヒューマナイズ機能に力を入れてきました。3ではドラム専用に正統進化を遂げています。

 

 

一般的なヒューマナイズ機能(MIDIグルーブ全体に対してかかり、ベロシティとタイミングをわずかにずらす)はもちろん搭載されていますが、これだけでは前後のグルーブ感と合わない(ヒューマナイズをかけたクリップだけが妙に揺れている)効果になりかねません。そこでBFD3のグルーブ・エディターでは、専用の「ヒューマナイズツール」を搭載。1音単位でかけられることはもちろん、”ここのハイハットだけわずかに” とか “フィルのタムとスネアだけ” なんて掛けかたも可能になりました。グラフィックもイメージの湧きやすいもので、ドラッグとともにブルブルと震えながらベロシティとタイミングがどれだけヒューマナイズされたかが示されています。文字通り「人間味を出す」効果から、「卓越していないドラマーの感じ」まで、幅広く演出することができるようになりました。

 


 

ドラム専用エディターらしいところ5

頭の中にあるフレーズをプログラムするときだけでなく、新しいフレーズを考えたいときにも。BFD3のドラム・エディターは、ドラムフレーズを考えるときのアイディア宝庫ともいえます。2000を超えるプリセットグルーブを呼び出し、このプリセットに対して行える「実験」としては

 

任意のノートだけを前後にずらすシフトツール:選択したノートだけをまとめて前後にシフトする機能。楽曲に合わせてフレーズを再生させながら(BFD3のグルーブ・エディターはもちろんDAWと同期して再生されます)リミックス感覚で表・裏をずらしたフレーズをリアルタイムに実験することができます。セレクトしたフレーズはグルーブ感を保ったまま前後にシフトするあたりもグッド。

 

シンプリファイ(簡易化)ノブ:フレーズやグルーブ感はいいのに、妙に手数の多いMIDIグルーブ。もちろん手作業で「手数の多いところ」をカットしていけば、好みのフレーズに仕上がることでしょう。しかしドラムという特性上、「全ての裏拍」とか「耳につくゴーストノート」をいちいち選択クリック+Delateボタンを繰り返し押す作業は、音楽的とは言えません。BFD3のSimplifyノブは、いとも簡単に(かつ)「そうそう!そんな感じ!」というフレーズに変貌させてくれます。

 

ストレッチツール:歴史に残るレコード。その中で特徴あるドラムといえば、やはり「一定でない」ことが最大の魅力でしょう。フィルになるとわずかにハネるドラマー。フィルの前に少しテンポアップしたような前ノリのドラマー。タム回しのときに大きく後ノリになるドラマー。こういったクセが、多くの名曲を支えてきたことも事実です。上記したツールで人間味あるトラックを作るとき、どうしてもできないのが、この「この瞬間だけ」という作業。そこで使用するのが、ストレッチツールです。このツールでは、選択したノートだけを、「グリッドを無視」して伸縮させることができます。ノート感のグルーブ感は保持されたままで伸縮を行うのが最大のミソです。

 

 


 

拡張音源の超充実

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BFDは開発元のFXPansionのみならず、サードパーティからリリースされている拡張音源パックも超充実しています。FXPansionからリリースされているものだけでも38種(2017.11現在)。幅広い多数のドラムキットにこだわったもの、シンバルやスネアなど、単体のキットピースに徹底的にこだわったもの、日本発、世界最高のクオリティをもった和楽器や歌舞伎のライブラリまで揃えております。サウンドに制限がないことは、何より嬉しいことではないでしょうか。

 

さてさて、まだまだお伝えしたいことはあるのですが、まずはこの辺で。BFD3を使いこなす最大のポイントは、

 

  1. 全ての機能を使う必要はないので、行いたいものだけを中心に覚える
  2. 同様に、マイクも全てのチャンネルを使う必要はないので、自分がイメージしやすいチャンネルのみを使ってまずは音作りをする

 

あたりでしょうか。「こういったことをしたいんだけど、そういう機能はあるの?」という場合には、弊社のカスタマーサポートなどもご利用くださいね。

 

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