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リズム隊のミックスTips! – Vol.9 隠しTips編

2014.12.03

スタッフHです。

ここまで11回に分けてお送りしてきた「リズム隊のミックスTips」。前回のトラックダウン編で「一通りの」Tipsを佐藤洋介さんにご紹介頂きました。

ここで佐藤さんが本編ではちょっと拾いきれなかったところや、細かいところだけど大事な事についてもちょっとだけ触れておこうという事で最後にご紹介して下さったのが、ラストのラスト、今回の「隠しTips編」となりますでは、さっそくビデオから。

いかがですか?

20150204_3638_1最初に触れられているのは、リバーブによって空間を作る際のTips。佐藤さんは「僕は1種類のリバーブだけを使って空間を作るのが好き」と仰っています。普段は目的のサウンドに応じてリバーブプラグインを使い分けているとの事ですが、今回はWAVESの高品位リバーブ、IR-Liveを使用して頂きました。

ここはプラグインによるTipsではなく、「リバーブに送る方法、送り方」についてのTips。DAWはLogicでご紹介していますが、ほとんどのDAWで活用可能なTipsでしょう。リバーブセンドと、パンの関係について。ビデオでチェックしてみてくださいね。


20150204_3638_2次に、オートメーションによるTips。普段は実際のドラムレコーディングやミックスをする事も多い佐藤さん。

BFD3のサウンドは非常に優れているし、プログラム(打ち込み)でもっと揺れや、抑揚を付けられたら良かったんだけどと前置きした上で、フェーダーオートメーションによる楽曲の抑揚の付け方についてのTipsを紹介しています。

ここもまた、プラグインによるTipsではありませんが、楽曲全体を見渡したときに「抑揚が足りないな」と気づく、エンジニアならではの視点なのかもしれません。

 


この後、佐藤さんはビデオ中で

「ミックスは完成したものの、何度か聞いていたらキックのアタック感が気になってきた。質感はいいけれども、わずかにキックが当たった時の音が気になる」

と言うことで、隠していたプラグインを1つ使用します。

20150204_3638_3

 

積極的に質感を変えるのではなく、質感をなるべくそのままに、気になる部分だけを調整する。ここで最後に登場するプラグインは、まさにミックスがうまくなりたい方のためのザ・エンジニアツールなのかもしれません。

ここで起きる変化がどういうもので、どういう効果に繋がっているのか感覚を養いたいところです。


最後に

本企画のイントロダクション編でも書きましたが、この企画は私の思いつきをそのまま佐藤洋介さんにぶつけ、細かなシナリオなどもない状態でお願いしたもの。撮影は実際のビデオの何倍もの時間をいただき、編集の都合上(もったいないながら)カットした部分もたくさんありました。

今後も佐藤さんのお時間が許すタイミングで、ミックスがうまくなるTips連動ムービー企画を実施していきたいと思っています。よりディープなテクニックや、1つの楽器に特化したテーマ。あるいは、具体的なテーマ(例えば、ギターの壁を作る方法をもっとディープに!、等)でリクエストがございましたら、私たちのTwitter(https://twitter.com/minetjp)や、Facebook(https://www.facebook.com/MINET)までご意見お気軽にお寄せください。

佐藤洋介さん、ありがとうございました!


講師プロフィール

佐藤洋介

岡本定義との宅録ユニット、COILとして’98年「天才ヴァガボンド」デビュー。エンジニアとしてサウンド面の中核を担い、COILのみならず外部アーティストからもそのサウンドメインキングのクオリティは高く評価されてきた。2005年にはRCサクセションのライブ盤「ラプソディーネイキッド」のミックスではその臨場感溢れる音作りで高い評価を得る。’06年はCOILとして初めて映画『初恋』(主演:宮﨑あおい)のサウンドトラックを担当。元ちとせ、杏子、福耳、長澤知之、竹原ピストル他への楽曲提供やエンジニアリング、プロデュースも手がける。2013年COILはデビュー15周年を迎え、ニューアルバム「15」をリリース。2014年4月にCOILを脱退。脱退後は幅広い視点からサウンドプロデュースができるエンジニアとして、活動の場を広げている。

 

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