2022.11.11
2016年に発売されてから数多くのスタジオやエンジニア、アーティストさんにご愛用いただいているSymphony I/O MkIIですが、360 Reality AudioやDolby Atmosといった多チャンネル環境を構築されたい方や、音環境をアップグレードされたい方から非常に多くのお問い合わせをいただいております。
Symphony I/O MkIIはThunderbolt版、PTHD(DigiLink版)、Dante版+PTHD版、SoundGrid版の合計4種類のシャーシにユーザーの好みに合わせたI/Oカードを自由に組み込んで使用する、モジュラー型のI/Oです。
1つのシャーシには2種類のI/Oカードを搭載することができます。現在I/Oカードは3種類あり、モジュールとI/Oカードの組み合わせはなんと29種類、シャーシの拡張スロットを活用すると最大47通りになります。
今回はこの組み合わせの中からどれが一番求めている仕様にマッチしているのか参考にしていただくために、各モジュール、I/Oカードの紹介いたします。
MacのThunderboltに接続することで使用可能になるスタンダードなシャーシです。PC内のApogeeControl Softwareでのコントロールに加え、USB接続のAPOGEE CONTROL Hardware controllerを活用することで手元でのコントロールも可能になります。
さらに2022年6月のアップデートによりI/Oカードのアウトプット数に応じて好きなアウトプットのグループが組めるようになりました。複数台のスピーカーの切り替えや、最大32chの多チャンネルスピーカーのコントロールが行えます。
7.2.4chから13.0チャンネルへの切り替えなど一部形式ごとのアウトプット・ルーティングも可能なので、Cubase 12 ProやLogic Pro 10.7などネイティブ環境でのイマーシブ制作時にかかるストレスを解消できます。
Protools HDX環境でDigiLinkケーブルにて接続、使用するモデルです。I/Oカードの構成によって柔軟に必要とする構成を組み上げることが可能。従来から大変好評なApogeeのサウンドをProtools HDX環境で体験することが可能です。
このモデルは先ほどご紹介したPTHD版にDanteの入出力がついたモデルです。Danteの入力音声とアナログの入力音声を8チャンネルずつ切り替えてProtools HDXへ送ったり、Protools HDXのアウトプットをDanteとアナログに出力可能です。
例えばI/Oモジュールにはアナログでアウトボードに接続、DanteポートにはDante対応のマイクプリアンプを繋いでレコーディングとミキシングのワイヤリングの手間なく切り替えたり、Dante-MADI変換などを活用することで様々なフォーマットからの入出力に対応します。
Wavesが開発したネットワークオーディオ規格SoundGridに対応するモデルです。SoundGridネットワークを活用して1台のSymphony I/O MkIIを複数台のPCで共有可能になります。そのためスタジオの中核I/Oとしての多人数での共同作業を行うスタジオにおすすめです。
さらにSoundGrid Serverを同一ネットワークに加えることで、ハイエンドなスタジオクオリティのI/Oを活用しながら、Wavesプラグインのエフェクトをリアルタイムで使用しながらの収録やパフォーマンスが可能です。
強力なプロセシングパワーとネットワークによる拡張性、あなたに最適なSoundGridのセットアップとは?
スタジオでは定番となっているWavesプラグインが遅延なく使えること、ネットワークを使ってシステムを自由に構成して、ライブハウスやPA会社が所有する音響機器と簡単に繋げられることから…
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全54通りのsymphony I/O MkIIの組み合わせの中からいくつか用途別のカスタム構成をご紹介いたします。
Protools HDXとその他DAWを切り替えて使用されるユーザーさんにおすすめの1台です。DigiLink接続とThunderbolt接続を切り替えて使用することができ、シームレスなワークフローを可能にします。
VUメーターやアンプ、モニターコントローラーへAESで音声を送ることが可能です。さらにマイクプリアンプが8ch搭載しているので持ち出してProtools Native(Thunderbolt接続)にて収録、その後スタジオや自宅にてProtools HDXでの編集などという活用方法にもおすすめです。
ステレオからサラウンド、360 Reality Audio、Dolby Atmosなどの複数のスピーカーレイアウトを保存し、APOGEE CONTROL Hardwareからそれぞれのレイアウトへの切り替え、音量のコントロールが可能です。
ニアフィールド、ラージのスピーカーセレクターとしての活用に加え、同一スピーカーでの7.1ch、7.2.4ch、7.0.4.2Bなど複数レイアウトへのスピーカーセレクターとしてもご活用できるので、Logic Pro XやCubase Pro、Nuendoなどでのイマーシブ・オーディオ制作におすすめです。
豊富なアナログ入出力に加え、AES入出力を備えている組み合わせです。アウトボードへのパッチや、AESを活用したVUメーターや、アンプへのルーティングなど「1番の贅沢セット」を小規模にした構成です。
音のクオリティはそのままに入出力を減らすことでコストを抑えたセットです。
今回ご紹介した機能や組み合わせの内容はSymphony I/O MkIIシリーズの機能、組み合わせの一部です。
ぴったりの構成は見つかったでしょうか?お客さまに合わせたカスタム構成もご提案いたしますので、お気軽にお問い合わせください。