意のままにサウンドを操る
Apogee Elementシリーズは、音楽制作のためのMac対応Thunderbolt オーディオインターフェイスです。Symphony I/O Mk II、Ensemble Thunderbolt、そしてGrooveで培われた数々のApogeeの技術が、シンプルなフォーム・ファクターに収められています。合理的なハードウェア機能と先進のソフトウェア・コントロールにより、Elementはかつてないクオリティのオーディオインターフェイスを、驚くべきコストパフォーマンスで実現しました。
最高品質のオーディオを形作る『元素=Element』
例えば、レコーディングに素晴らしいコンディションのマイクを使ったり、こだわりのハードウェアシンセサイザーを使ったとしても、その細かなニュアンスをDAWでとらえるためには、高品質なADコンバーターが必ず必要です。こうしたコンバータがなければ、微細なディテールの多くは失われ、どんなプラグインを使っても後から加えることはできません。同様に優れたDAステージも、トラックを精確に捉えるためには必要不可欠です。ミキシングで使用するスピーカーによらず、もしコンバータがオーディオに何らかのマスキングや色付けしてしまうようなら、コンプレッションやEQ、その他のエフェクトもかけすぎた上、解決できるはずのディテールの問題も見逃してしまうでしょう。
全体は部分の総和に勝るという言葉がありますが、最新のコンポーネントを用いて設計・最適化されたElementシリーズの回路群は、個別の部品製造者の予想を上回るパフォーマンスを生み出しています。これこそがApogeeのアドバンテージといえます。そのサウンドは研ぎ澄まされ、より高い明瞭度と透明度を備えます。より鮮明に各トラックとミックスの構成をとらえ、理知的な調整と理想的なバランスを得られることでしょう。
アナログ-デジタル変換
高い品質を持つA/Dコンバータは、あらゆるディテールをコンピュータに録音するために必須の要素といえます。Elementシリーズは、Apogeeが作り上げてきた中でも選りすぐりのA/Dコンバータを搭載しています。Elementを通じてレコーディングを行うことで、不要なノイズを極小まで抑えつつ、音声信号のクオリティを最大限に保つことが可能になります。素晴らしいサウンドのトラックがあるだけで、その後のミックスやプロジェクト進行もより容易になるでしょう。
マイク・プリアンプ
パワフルなドラムから、ダイナミクスのあるボーカル、繊細なストリングスまで、レコーディングにおいては優れたマイク・プリアンプが欠かせません。Elementシリーズに搭載されたマイクプリは、Apogeeによる先進のAdvanced Stepped Gain Architecture™を採用しています。0〜75dBという幅広いゲインレンジに対し、動的に最適化するよう設計されたアナログ回路が、優れたバンド幅と限りなく低い歪みを実現します。
デジタル-アナログ変換
高品質なD/Aコンバータにより、 レコーディンだけでなく、ヴァーチャル・インストゥルメントなどのトラックも、より高解像度での聴取が可能になります。その明瞭さが正確な微調整をしやすくし、最も望ましくバランスの良いミキシングにつながります。瑞々しくクリアな高域と、タイトかつ輪郭のある低域を持つElementを通じてリスニングすることで、トラック同士の馴染みや調和の取れたミックスを得やすくなるでしょう。
クロック
オーディインターフェースは、オーケストラが指揮者を必要とするように、適切なクロックソースを必要とします。デジタルオーディオ・クロックは、システムの全パートに適切なタイミング信号を供給し、これによりAD/DAの各プロセスの同期が可能となります。Elementは、自身も非常に優れたクロックソースを内蔵しているだけでなく、Word Clock In/Out端子により外部デジタルオーディオ機器との同期も可能です。Elemetをマスタークロックとすることで、Apogeeが長年をかけ積み上げてきた、優れたクロック技術のアドバンテージを最大限に利用することができます。
Elementシリーズを比較する
Element 24 | Element 46 | Element 88 | |
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アナログ入力 | 2系統のTRS|XLR マイク/ライン/インストゥルメント入力(世界有数の品質を持つ48vファンタム対応マイクプリアンプ搭載) | 4系統のTRS|XLR マイク/ライン/インストゥルメント入力(世界有数の品質を持つ48vファンタム対応マイクプリアンプ搭載) | 4系統のTRS|XLR マイク/ライン/インストゥルメント入力(世界有数の品質を持つ48vファンタム対応マイクプリアンプ搭載) 4系統のXLR入力(世界有数の品質を持つ48vファンタム対応マイクプリアンプ搭載) |
アナログ出力 | 2 バランスL/R XLR モニター出力 1 1/4”ステレオ ヘッドフォン出力 |
2 バランスL/R XLR モニター出力 1 1/4”ステレオ ヘッドフォン出力 |
2 バランスL/R XLR モニター出力 2 バランス 1/4″ 出力 1 1/4”ステレオ ヘッドフォン出力 |
デジタル I/O | 8 ADAT/Optical 入出力 | 8 ADAT/Optical 入出力 | 16 ADAT/Optical 入出力 |
電源 | DC電源アダプタ付属 | DC電源アダプタ付属 | DC電源アダプタ付属 |
AD/DA 変換 | Ensemble Thunderboltと同等(192kHz/24-bit対応) | Ensemble Thunderboltと同等(192kHz/24-bit対応) | Ensemble Thunderboltと同等(192kHz/24-bit対応) |
コンピュータとの接続 | Thunderbolt | Thunderbolt | Thunderbolt |
ハードウェアDSP | Apogee FX Rack | Apogee FX Rack | Apogee FX Rack |
Elementシリーズのためのネイティブ & DSP対応プラグイン
Apogeeプラグイン、FX Rackシリーズは、Apogeeのハードウェア製品と同様に、細部へのこだわりと品質を追求して作られています。 Apogee独自のDualPath DSP-Nativeテクノロジーにより、Apogee FX Rack プラグインは、ElementシリーズやEnsemble ThunderboltのハードウェアDSP、そしてMacのネイティブ・プラグインの両方で使用できます。ApogeeのDualPathテクノロジーは、シンプルなワークフローを常に最小のレイテンシーで実現します。このレベルの柔軟性と音質を提供するシステムは他にありません。
Apogee FX Rack シリーズ・ラインナップ
DualPath™/Print/Native 選べる複数のモード
Apogee FX Rackシリーズはワークフローに合わせて複数のモードが用意されています。
- DualPath™ Monitorモード:
Apogee FX RackプラグインとElementがリンク。FX Rackプラグインが低レイテンシー・バージョンとして、モニター・パス上にもパラレルで起動。プラグインに対して行うすべての操作が即座にもう一方にミラーリングして反映され、サウンドの変化を均一に保ちます。マイクプリのゲインなど多くのハードウェア・コントローラがDAWからも操作できるため、二つのウィンドウを都度切り替える必要がなくなります。 - Printモード:
FX RackをApogeeハードウェアの入力にダイレクトに適用するモード。Apogee Controlソフトウェア内でFX Rackプラグインを起動しレコーディングにかけ録りしたり、エフェクトを適用した状態でDAWトラックへと録音することが可能です。 - ネイティブ・モード:
Apogee FX RackをDAW上でApogeeハードウェアを利用することなく一般的なプラグインのように使用するモードです。
Elementシリーズの多彩なコントロール方法
Element Control App for Mac
すべてのElementハードウェアのすべての入出力コントロールおよび設定にアクセスが可能な、ApogeeによるMac対応ソフトウェア・コントロール・アプリケーションです。このアプリケーションから、入力タイプの選択、入出力レベルの調整、最大5つの独立した低レイテンシー・ミキサーの設定などが可能です。またキーボードの方向キーで素早く入出力を選択し、レベルを調整することもできます。
Element Essentials ウィンドウ
Element ControlのEssentialsウィンドウを活用することで、最小限のスクリーン・スペースで必須となるハードウェア設定を一覧することが可能になります。Essentialsウィンドウは、お使いのDAWウィンドウの上下左右へ自由に配置して、各コントローラへ素早くアクセスすることができます。ワークフローを妨げることなく、コンピュータでの作業に集中することができるでしょう。
Element Control Mobile for iOS
Element Control Mobile for iOSは、Element Essentialsに含まれるハードウェア設定にワイヤレスでアクセス、コントロールできるiOSアプリです。iPad、iPhone、iPod touchに対応し、Apple App Storeよりダウンロードすることができます。
Apogee Control リモート
時としてハードウェアからのコントロールが一番しっくりくることもあるでしょう。もちろん、ApogeeはDuetを始めとして、このアプローチを開拓し続けてきました。 Apogee Controlに備えられた8個のボタンとコントロールノブには、様々な設定を割り当ててコントロールすることができます。また、USBケーブルで簡単にMacへ接続できます。
Apogee Control(ハードウェア・コントローラー)の詳細はこちら
Logic Pro Xとの統合
もしLogic Pro Xをお使いなら、入力ゲイン、入力ソースといったElementの入力設定を、Logicのチャンネルストリップから直接変更することができ、Logicシステムの一部として統合することが可能です。Elementの入出力設定はLogicセッションに保存されるため、リコールも簡単です。
これらのパラメーターは、Logic Remote App for iPadからもアクセス可能です。これによりスタジオのどこからでも、入力レベルをはじめとする設定をワイヤレスで調整することができるのです。ドラム・キットから離れることなくマイクゲインを調整する、マイクを立てたままラインチェックをする、ホームレコーディングのときにコンピュータに引き返すことなくマイクから他の楽器に入力を変更する、こうした作業が簡単に行えるようになります。
レコーディングのレイテンシを素早く大幅に軽減
Elementシリーズは、Apple Logic Pro X上でダイレクトモニタリングが可能です。Logic Pro Xのミキサー上でボタンをクリックするだけで簡単に録音のレイテンシを解消できます。「Direct」ボタンを押すと、オーディオ信号はハードウェア入力から直接送られ、I/Oバッファやプラグインのレイテンシをバイパスします。この機能により、オーディオ・モニタリングの設定を常に変更したり、別の低レイテンシ・モニタリング・ミキサーを使用したりすることなく、レコーディング際にボーカリストや奏者の気を散らすことなく、レイテンシを解消することが可能になりました。
iOSデバイスからElementとLogic Pro Xをコントロール
Elementシリーズの入力コントロールはiPhoneやiPad専用に用意されているApple Logic Remote Appからも簡単にアクセスできます。ApogeeユーザーはスタジオのどこからでもワイヤレスでElementシリーズの入力レベルや設定を調整することができます。ドラマーは椅子から立ち上がらなくても各マイクのレベルを調整でき、エンジニアはマイクをセットアップしながらラインチェックを行い、ホームミュージシャンは自分自身でレコーディングを行う際に、コンピュータの前にいなくてもマイクと直接接続された楽器を切り替えることができます。
堅牢なボディ
Elementの筐体は、頑丈なスチールおよびアルミ・ダイキャストで設計され、スタジオ・クオリティの接続端子と最先端のApogeeによる回路設計とコンポーネントが収められています。どんなシチュエーションでも素早く設置し、Thunderboltで卓越したApogeeクオリティのサウンドにアクセスできます。
Elementシリーズを組み合わせる
Element 24、Element 46、Element 88は、それぞれ共に動作するように作られています。例えば、2台のElementをThundeboltでMacと接続することで、レコーディングシステムにさらなるアナログ入出力を追加することが可能です。複数のElementユニットを使用する際は、Optical I/Oを低レイテンシーな内部ミキサーバスとして活用することができます。
Elementシリーズのインターフェイスを使用して、Ensembleスタジオを拡張可能
ElementシリーズのインターフェースをEnsemble Thunderboltに直接接続すれば、Ensembleからさらにスタジオを拡張できます。ElementシリーズとEnsembleは、Apogee ControlソフトウェアとApogee Controlデスクトップ・ハードウェア・リモートを使用して連携して動作させることが可能です。