2025.06.11
Red Bull Studios TokyoのRyuです。Red BullはRed Bull MicというYoutubeチャンネルを運営しており、そこで展開されているRASENであったり、64 BARSといった映像コンテンツの録音とミックスをやっています。もちろん、Red Bulllとご縁のあるアーティストがスタジオに来た際のレコーディングやミックスもやっており、単発の録音からアルバムプロジェクトまで幅広く制作しています。
Symphony I/O MK2を導入したきっかけは、海外のエンジニアリング系フォーラムを見たら Symphony I/O MK2 がとても盛り上がっていて、自ずと候補になりました。音が素晴らしいのはもちろんですけど、大画面のタッチパネルを搭載したデザインも気に入りました。いまや数多くの製品がタッチパネルを採用していますが、Symphonyシリーズはその先駆けだったような気がします。
Pro Toolsで使用するためにSymphony I/O MK2 と Connect 8x8 MPモジュールを導入して、後日Thunderbolt Cardを増設しました。現在は自宅用のオーディオインターフェースとしてミックス作業に使用しています。
スタジオのシステムにSymphony I/O MK2をつないで初めて音を聞いた瞬間、音の色っぽさにびっくりしました。音が非常に濃厚で、コッテリとしたスープという感じです。重心はどちらかと言えば低めな印象で、音楽の要となる中低域が良い意味で「うねって」ますね。コンバーターはとても音楽的で、内蔵クロックで抜群に良い音で鳴っています。また、ヘッドホンアンプもハイクオリティーなことが感覚として分かるので、特に意識しないで安心して使えます。
スタジオにあるGrimm Audioのクロックジェネレーターとつないだら、低くうねる感じの美味しいサウンドを残しつつ、高域もパッと広がって、さらに音楽的なコンバーターに変身しました。外部クロックで好みのサウンドに調整できたのも嬉しいですね。
Apogee Control 2
コントロール・ソフトウェアApogee Control 2は、ソフトウェアが成熟してきたなという感じがします。安定してとても使いやすいです。
Symphony I/O MK2は決して安くはない製品ですが、実はコストパフォーマンスがとても良い気がします。この価格帯のオーディオインターフェースを探している人がいれば、迷いなくお勧めします。レコーディングでもミックスでも、大活躍してくれること間違いなしです。
音の機材はなんにせよ、音が良ければ良いほど正解が速やかに出てくると常々思っています。なので、Symphony I/O MK2はもれなく、正解への近道になるオーディオインターフェースです。
Red Bull Studios Tokyo - Chief Engineer
東京生まれのイギリス育ち、ロンドンのWhitfield Street Studiosにてキャリアをスタート。2014よりRed Bull Sutdiosを主な拠点としている。懐の深いエンジニアリングと真の音楽をリスペクトするスタンスで、劇伴からエレクトロニカ、インディーロックからヒップホップまで音楽をアーティストのイメージを超えたところまで昇華させることを信条とするミュージシャンズエンジニア。
Symphony I/O MKII シリーズ