2022.04.14
スタッフEbiです。昨年Apogeeの大人気オーディオインターフェイスDuetが「Duet 3」としてリニューアルされました。Gorilla Grassの美しいトップに、長年の技術に裏付けされた音質に対する細やかな配慮を感じる回路設計、本体でEQ、コンプ、サチュレーションといったサウンドメイク可能なDSPエフェクトを備えるなど、伝統と革新的な技術を融合した新しいモデルへと生まれ変わっています。
 
そして先日、待望のiOS対応コントロールソフトウェアがついにリリースされました!これまでiOS対応のオーディオインターフェイスは選択肢が狭くなりがちでしたが、Duet 3がiOS対応になったことで、 今までのMac/PC用オーディオインターフェイスと全く遜色のないクオリティでレコーディングやミキシングが可能になりました。特に最近ではiOSアプリのみを使用して音楽制作をされているクリエイターさんも多いはず。歴代のAD/DA製品を永年開発してきたApogeeだからこその音質で、iOS対応ハイエンドオーディオインターフェイスのひとつとしてお使いいただけます。
 
例えばスタジオでドラムやギターなどの大音量の楽器をレコーディングしたい場合や、街中の環境音をレコーディングしたいとき、住環境や作業時間の問題で歌は外で録りたいという方も多いはず。でも据え置きのコンピューターを持ち出すのは大掛かりで大変…という場合がよくあると思います。 そんな時はiOSデバイスとDuet 3、そしてレコーディング用のマイクを持っていくだけで、録音クオリティを一切下げずにどこでもレコーディングが可能になります。
今回はDuet 3 を iPhoneにつなぎ、リハーサルスタジオでドラムレコーディングを試してみました。
 
これだけ持って行けば、大音量のドラムやエレキギターなどが録音できてしまいます。今回はLEWITTのマイクを持ち込みましたが、スタジオのマイクを借りれば Duet 3 と iPhone だけでも大丈夫です。
 
Duet 3 を iPhoneに接続して、Duet 3 のブレイクアウトケーブルにマイクをつなげば完了です。
私の iPhone は USB-C ではなく Lightning端子のため、Lightning - USB 3カメラアダプターと電源供給機能付きUSBハブを使用しました。接続の詳細はこちらをご参照ください。Duet 3とLightningポート搭載のiPhone、iPadとの接続方法について
 
 
2インプットならではのステレオ録音。今回はマイクをクロスさせて録音するXYステレオを試してみました。ドラムから50センチほど離れた位置でマイクの高さをタムに合わせ、水平方向にXの形を作っています。ドラムを目の前にして聞いているのに近い、まとまりのあるサウンドが特徴です。
キックの存在感をしっかり出したいときにはこちらがオススメです。音圧感、低音感を出すためにキックの中に1本と、トップに1本、スネアと金物のアタックをバランス良く収録できる位置を探してマイクを置いています。
最後に「インプットは2つしかないけど、どうしてもマルチ録音されたドラムを使いたい」ということで人力でマルチ録音を試してみました。クリック音を聞きながら各パートを個別に叩いています。録音はちょっと大変ですが、楽器のカブリ音が全く入らないためクリアなサウンドが得られ、ドラム音源的に後から編集もできるので便利です。
Duet 3 と iPhone を使用して、一発録りからマルチまでさまざまなバリエーションで録音を試してみました。自分の曲に生ドラムを入れたいけど家では録れない…とお悩みの方も、今回のような簡単セットでスタジオに繰り出してみるのはいかがでしょうか。もちろん、ギターアンプを爆音で鳴らして録音するのにもオススメです。
出先でのライブ配信は、どうしても自宅スタジオよりもクオリティが下がってしまいます。最近のiPhoneカメラは性能が良くなったので画質はあまり気にならなくなりましたが、音質については部屋の響きが入ってしまったり、距離が遠い感じがして聞きづらいと感じたことがある方も多いのではないでしょうか。 Duet 3 + iOS デバイスの組み合わせなら、いつも使っているXLR端子のマイクを使用できるので、外でも高音質なライブ配信が可能になります。しかもループバック機能が搭載されているので、iOSデバイスで再生した曲を配信中のBGMにしたり、バックトラックにあわせて歌う歌ってみた動画の配信も可能です。ぜひ一度お試しください。