2023.03.24
東京都高円寺に位置するBar Development Baseにて行われたteenage engineeringのオフィシャルイベント”teenage engineering operators gathering tokyo”に行ってきました。
イベントにはOP-1 Wizerdとして名高いSTEEEZO氏をはじめ、OP-1やモジュラーシンセを使い、美しい音色を奏でるYumi Iwakiさんがラインナップ。そして、スペシャルゲストとして、ブラジルからteenage engineering mentorのAeoner (Rechard Garell)氏がイベントのために来日。全てのアーティストがteenage engineeringのプロダクトを使用しライブパフォーマンス・セッションを行いました。
会場に到着すると、そこには机から溢れんばかりのteenage Engineering製品。会場に集まった来場者も興奮の様子。来場者の中にもご自身のOP-1やPocket Operatorを持参されている方もいらっしゃいました。
セッション、ワークショップ、さらには質問コーナーが設けられるなど、来場者としては楽しいこと満載のイベントでした。
演奏はアーティストたちによるセッション形式で展開。
それぞれのクロックを同期することなく、フリースタイル方式での演奏でした。さすがみなさん歴戦のアーティストたち。 それぞれ工夫をこらし、セッションを楽しんでいました。
その中でもブラジルから来てくださったteenage engineering mentorのAeoner (Rechard Garell)氏にインタビューを行いました。
MI
今回はOP-Zを中心にライブをしていましたが、teenage engineeringの製品は他にもお持ちでしょうか?
Aeonerさん(以下、Aeoner)
ほぼ全てのTE製品を持っているんだけど、その中でも特に気に入っているのはOP-1 field、OP-Z、TX-6です。 OP-1 feildに関しては、OP-1 Originalから比べ物にならないくらい進化しています。 もちろんOP-1 Orignalは、Lo-fiサウンドで未だに素晴らしいサウンドですが、OP-1 fieldを使ったらもう戻れません。
TX-6は、サウンドも抜群で、ライブパフォーマンスをするときはいつも使用しています。あのサイズ感で、内蔵エフェクターや機能の振り幅は素晴らしいと思います。ミキサーの仕様もミュートなのかソロなのかを選択できるし、EQのかかり具合も気に入っています。今日はデスクにTX-6が5台もあったから、自分のは使いませんでした(笑)
OP-Zは最高のシーケンサーです。プログラミングもとても簡単で、特にアグレッシブなセットをやるときはOP-1 fieldよりもOP-Zを好んで使っています。
今日のセットでもOP-Zが活躍してくれています。サンプルもたくさん使っていて、基本的には「ZM-4 line module」を使ってサンプリングしています。マイクもフラットで素晴らしいけど、ZM-4を手に入れてからはラインでのサンプリングをすることがほとんどですね。
MI
どのようにライブセットを組んでいますか?
Aeoner
OP-Z、TX-6、monome Norns、monome gridを使ってパフォーマンスをしました。全てのデバイスのサウンドをTX-6に集めて、音量感やサウンドのニュアンスをエフェクトやミュート、EQなどを使ってサウンドメイクしています。
MI
どの製品に何のパートを割り当てていますか?
Aeoner
今日のライブセットはドラムンベースやブレイクビーツを軸にしています。ビート、メロディー、パッドサウンドをOP-Zで作っています。
アップテンポの曲やアグレッシブな曲を演奏するときは、OP-Zは最高のデバイスです。複雑なプログラミングが簡単にでき、アグレッシブなベースとメローなメロディの両方を作り込むことができます。
MI
ライブの進行方法を教えてください。
Aeoner
自分のライブセットでは、事前に6パターンのシーケンスを作成しています。OP-Zはランダマイズ機能を使用することで、6パターンのシーケンスだとしても、とても幅広いアプローチが可能になるんです。
メロディーではスケールの変更もできるので、ライブ中に思いついたさまざまなアプローチを簡単に表現できます。ライブセット中にもアイデアが湧いてシーケンスを組むこともあるのですが、OP-Zのプログラミングは本当に簡単なので、すぐに対応できます。
MI
お気に入りの使い方を教えてください。
Aeoner
ランダマイズ機能やスケールの変更は、ライブセットでライブの展開や表現の幅を広げることにとても役に立ちます。
その他だと、OP-Zの持つサンプリング機能は重宝してますね。OP-Z専用モジュールの「ZM-4 line module」を使ってのサンプリングはラインできれいに、簡単に収録することができます。今日のセットで使ったサウンドは全てZM-4を使ったサンプルです。PCを使うことで、簡単にサンプルの配置や管理ができ、OP-Zユーザーは絶対に使うべき機能のひとつだと思います。
一番盛り上がっていたのはセッションを聴きながらの質問コーナー。
イベント内で使用されていたteenage engineering社がリリースしている高性能小型ミキサーTX-6はUSBメモリを挿すことで、すぐにUSBメモリに録音、すぐに再生を行うことができる優れもの。今回はアーティストたちのセッションをその場で収録、実際に演奏を聞きながらサウンドメイクの解説を行いました。
それぞれのアーティストには行列ができ、来場者のみなさんの関心の高さが伺えました。
今回のイベントでは、teenage engineering製品のワークショップも実施されました。
来場者の中には、小学生も参加していたり、とても和やかなムードのイベントでした。(さすがteenage=“10代”) アーティスト同士や来場者がteenage engineeringのプロダクトを通して、コミュニケーションをとっている素晴らしい空間でした。今後も定期的に開催していく予定のようなので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
左から:STEEEZO Aeoner (Rechard Garell) Tenshi Yumi Iwaki
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