2025.07.10
撮影:星野 俊 Takashi Hoshino
Young Guitar 2024年4月号に掲載された、Sakura(HAGANE)、MIYU & HAL-CA(ASTERISM)が次世代スマートアンプ『Spark NEO』のポテンシャルを余すところなく語ったレビュー記事を全文転載。現場のプロたちが語る“本音”を、ぜひご覧あれ。
ハーモニック・メタル・バンド:HAGANEのリーダーとして、アグレッシヴなギター・プレイと曲作りの両面で活躍するSakura。“Spark”シリーズのユーザーでもある彼女から見た、最新製品“Spark NEO”の魅力とは?
Sakura:黒いトーレックス柄のハウジングの部分が、ギター・アンプと同じような質感なんですね。あ、でも持ち上げてみると、見た目のイメージより軽い! ちゃんと小さく折り畳みできるのもいいですね。耳に装着するとすごく密閉性が高くて、外の雑音が聴こえにくいです。自分の声さえこもって聴こえるぐらい。頭に直接当たるイヤーパッドの部分が柔らかくて、長い時間使っていても疲れなさそうなのもいいですね。
ハウジングの右耳のところに付いているプリセット・ボタンは、押すと本体に内蔵されているプリセットが順に変わっていくんですね。これは私が愛用している“Spark GO”の操作感と似ていて、すごく使いやすいです。めちゃくちゃ便利ですよ。
Sakura:“Spark”アプリ上の音楽のタブを選択して検索すると、YouTubeにある色んな曲が出てきますね。HAGANEの曲もちゃんとありました。しかも使われているコードが分析されていて、ダイアグラムが画面上に表示されるという…(しばらくHAGANEの曲に合わせてギターをプレイ)もちろんですけど、きちんと合ってます!(笑) 今後、曲の別ヴァージョンを作る時なんかに自分でも参考にできるかも。
Sakura:音楽のリスニング用ヘッドフォンとしてそもそもすごく質が高いし、とてもクリアで、上から下まで広い周波数をカヴァーしていると思います。ギター・サウンドに関してももちろん、従来の“Spark”シリーズが持っていた音の良さや空気感が、そのまま引き継がれているのがすごいですね。
私が“Spark”シリーズを気に入っている最大の理由は、ものすごく多彩な種類のアンプやエフェクトが内蔵されていることなんです。しかも1つ1つのサウンド・クオリティが高くて、どんなジャンルの人が弾いても困らないんじゃないですか? 初心者の方には勉強にもなるでしょうし。ちなみに私はソルダーノが好きなので、アンプ・タイプは似た音が出せる[SLO 100]がお気に入りです。もちろんそれ以外のアンプも特徴を捉えていて、「そうそう、この音!」って思います。
Sakura:いつも自宅で曲のコピーなんかをする時は、普通にスピーカーで音楽を流しながらアンプを鳴らすか、もしくはPC内のプラグインで鳴らすか…ということが多いんですけど、それが“Spark NEO”ならヘッドフォンの中だけで完結してしまうというのは、すごく新しい体験ですね。例えばツアー先のホテルで練習するにしても、外に音が出ない状況で、こんなに臨場感ある音質で弾けるのはありがたいです。しかもギターと“Spark NEO”一式だけ、ケーブルも外部のアンプもいらないというのは画期的。部屋のスペースを全然取らないのも助かりますね、立って練習するのも楽ですし。自分の子供の頃だと考えられないほど便利です。もう、普通のアンプに戻れなくなりそう(笑)。
インストを中心としつつ近年は歌モノにも果敢に挑戦する新世代3ピース・メタル・バンド、ASTERISM。ギタリストHAL-CAとベーシストMIYUが、異なる視点から使い心地を語る!
HAL-CA:アンプのサウンドがまさに本物という感じ。弾いた時の反応が思った以上に良くて驚きました。純粋に弾いていて楽しいですね。
MIYU:レイテンシーを全く感じなくて、すぐに夢中になって弾き続けてしまうぐらい。
HAL-CA:ノイズ・ゲートが変にかかり過ぎるみたいなこともなくて、エレクトリック・ギターらしいナチュラルさがあるのがいいですね。
MIYU:僕はけっこうベースの音を歪ませて使うことが多いんですけど、ハーモニクスの出方なんかも心地いいです。
HAL-CA:たくさんあるアンプ・モデルの中でも、私は[Insane]というEVHっぽいアンプの歪みが好みですね。弾きやすいし、ハイ過ぎずロー過ぎず中間のトーンが出せる感じで、とても気に入りました。メロディとバッキングを行き来した時に、違和感がないのもいいですね。
MIYU:ベース・アンプは4種類あるうち、アンペグ的な[RB-800]とアギュラー的な[Hammer 500]が好きですね。すごくレンジが広くて、どの音程でも…高いところから低いところまでしっかりと出てくれると思います。
HAL-CA:あとクリーン系だと、[Silver 120]が本当にすごく“JC-120”っぽいです(笑)。コードの分離が良くて、空間系のかかり具合がすごくいいですね。
MIYU:ベースにギター・アンプを使うのも、意外にアリかも。
HAL-CA:あと私、ヘッドフォンを選ぶ時はお店で時間をかけて聴き比べるんですけど、音楽を流した時の音質のバランスもすごくいいですよね。
MIYU:普通に音楽を聴くためだけに使うのもアリで、音量を大きめに上げても耳に痛くないと思いました。
MIYU:ライヴ本番前にステージ袖とかで練習することがよくあるんですけど、ベースだと特に生音のアタックしか聴こえてこないんです。でも“Spark NEO”なら装着した時の密閉感がすごくあるので、外の音に邪魔されない。
HAL-CA:ギターの音が聴こえやすい上に、外への音漏れも少ないので、誰にも迷惑がかからないのがいいですね(笑)。それに耳に対するフィット感がすごく良くて高級な感触だし、イヤーパッドのふわふわが気持ち良くて。
MIYU:これ付けて散歩したいよね(笑)。
HAL-CA:私、けっこう頭が小さいのでヘッドフォンは合うものと合わないものがハッキリ分かれるんですけど、これは長さの調整もしやすいのでピッタリ合いますね。
MIYU:デザインもカッコいいです。見た目や操作感が良くないとそれだけでちょっと萎えちゃうことがあるんですけど、“Spark NEO”はテンションが上がりますね。
HAL-CA:これが本当に最高で、ずっと遊んじゃう(笑)。YouTubeにあるトラックを探してギター・カラオケみたいに練習できるし、コードを分析してくれるので弾いたことない曲でもすぐ練習できるのがいいと思います。
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