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Spectrasonics ユーザーストーリー:N.Z.M.インタビュー

2015.02.20

音源制作において必ずと言っていい程Spectrasonics製品を使用しており、音源飽和状態の今日の中でも一際目立った存在だと感じています。

 StylusRMX_ChaosBuzz

僕の制作はテクノやトランスと言ったクラブ音楽がほとんどですが、土台を支えるリズム隊を作る上で、Stylus RMXは重宝しています。あらかじめ作ったリズムにもう一味という時や、方向性が定まらずに音迷子になっている時、思いもよらぬアイデアをくれたり、的確な音を素早く簡単に見つける事ができます。また、音を止めずにビートを重ねて行けるのも魅力の一つで、そこからインスパイアされて作った曲も多数あります。更に内蔵エフェクトやシンセシス、Chaos Designerによって音をブラッシュアップしていけるので、アイデアは無限に広がっていきます。

ベース制作時にはTrilianもよく使用しています。これまでは音圧や低域を稼ぐためにベースにEQやコンプを多用していましたが、 Trilianを導入してからは、簡単なEQ処理程度で済んでいます。プリセットの段階で、既に豊富な音圧と低域を含んでいるので、いじる必要が無いと言うのは嬉しい限りです。また、フィルターやLFO等のエンジンも強力なので、クラブ系の音楽に必要な躍動感のある変化を加えるのにも役立っています。

いずれも直感的かつハイクオリティなので、僕の制作には欠かせないツールになっています。残念ながらOmnisphereはまだ購入できていませんが、上記2製品のクオリティからどれだけのポテンシャルを秘めているかは容易に想像できます。上物やSE系制作において強力な飛び道具になるのは間違いありません。

 


 

今回の楽曲では僕の得意とするクラブ音楽を3曲制作させて頂きました。
使用音源は細かなボイス系を除いて全てSpectrasonic製品のみを使用しています。

3曲とも共通しているのは、Stylus RMXで土台となるリズム隊を制作し、Trilianでベースパートを構築しています。残念ながらOmnisphereを持っていないのですが、幸いTrilianには名機と呼ばれているシンセサイザーが多数収録されていたので、上物もTrilianで制作という力技を試みました。

・Rhapsody

minimoogs

Stylus RMXのKITモードからKickやHi-hat、Snareなどのパーツを取り込み、その後、Multiモードでループを重ねて主役となるビートを生成していきました。ループに関しては、より最適なグルーヴになる様にMIDIパターンを取り出し、位置を調整したり不要な音はどんどんカットして調整しました。ベースにはTrilianのMiniMoogの音源を使用し、ローパスフィルターで輪郭を削り低域部のみを残しています。上物にはアナログシンセを使う要領でTrilianを使用し、クラッシュやリバース系のアクセントにも、同じくTrilian、またはStylusからホワイト・ノイズに近い物を選びフィルターで調整して使用しました。

 

・Endevour

Prophet_5sリズム隊に関しては上記と同様に、Kitモードでパーツを取り込み、Multiモードでループを重ねると言う手順で基本ビートを作成しました。ベースに関してはプリセットからProphet 5の音源を使用したのですがで既に十分なクオリティを得られたので特別な事はしていません。 上物には303系の音を使用し、ベースの帯域とぶつからない様フィルターやEQで低域をカットしながら調整し、更にDAW上のオートメーションに起こして細かな動きを付けています。

空間的な音は上記と同様にホワイト・ノイズに近い物をTrilianから選択しフィルターや内蔵エフェクトで加工して使用しました。

 

・Electric Dude

Trilianのプリセットに既に完成されたSE系のシーケンスが収録されていたので、それを基にシンセベースを乗せ、上記2曲と同じくStylus RMXで各パーツを取り込み、リアルタイムに最適なループを確認しながらビートを構築しました。SE部は既に完成していたのですが、Trilian内部のフィルターやモジュレーション・エンベロープを使って動きを調節しています。細かなアクセントはStylus RMXのループやKITモードから抜き出して、音程やデュレーション等を調整しながら使用しました。

 


 

今回の制作において、Trilianのポテンシャルの高さには特に驚かされました。ベースだけでなく上物制作にも十分なクオリティなので、これにOmnisphereが加わったらより完成度の高い作品が出来上がったでしょう。

3曲とも共通で、ミックスにはEQ処理以外は全てSpectrasonicsの内蔵エフェクトのみを使用しました。Imageで広がりを調整したり、空間系やダイナミックス系で前後感を施しましたが、いずれもクオリティが高く十分な仕上がりになりました。これにWaves等のハイエンドなエフェクトを使用する事で、より素晴らしい仕上がりになる事は間違いありません。

 


 N.Z.M プロフィール

nzm_profile

2011年よりテクノプロジェクトN.Z.M名義での活動を開始。過去にはトランスアーティスト「Ancient-Beach」名義でフランス「Morphonic Records」からデビューし、アッパーでメロディアスなサウンドを武器に国内外の様々なフェスやイベントで活動し、アンダーグラウンドシーンの第一線で活躍してきた。その間には、J-POPアーティストとのコラボレーションや、企業、スポーツメーカー、テレビ、CMへの楽曲提供やリミックスを手掛ける等、トラックメーカーとしても精力的に活動してきた。

現在ではその経験を活かし、テクノとトランスの両方の要素を織り交ぜた独自のスタイルを確立し、エッジーでインダストリアル、かつアッパーな世界観が好評を得ている。2012年にはフランス、ドイツ、ポルトガル、モロッコにて海外ツアーを行い、同年アメリカとポルトガルに拠点を置くOn & Off Musicと契約。同レーベルよりシングル「Glitter」をリリースし、2013年1月には自身の初EP「Black Hole」をリリースした。また、今夏には同レーベルアーティストとのコラボレーションEPとリミックスのリリースを予定しており、ベルリンの新レーベルStroke Recordsからも近日リリースを予定している。

現在はドイツ・ベルリンに活動拠点を移し、インターナショナル・アーティストとして活動の幅を広げているが、同時に日本国内でも音楽、映像、アート、デザイン、インスタレーション、各分野の第一線で活躍するクリエーター達で結成された新レーベル「Neo Tokyo」に加入し、「東京から世界へ」をテーマに精力的に活動見せている。

 

リリース情報

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