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【Spark with coldrain】ESPエンタテインメント東京 MI TOKYO スペシャルセミナー・レポート

2025.12.04

2025年11月16日、ギター・ベース好き必見の【coldrain × Spark】スペシャルセミナーが開催されました。会場となった学校法人イーエスピー学園 専門学校ミュージシャンズ・インスティテュート東京(MI TOKYO)に、coldrainの Y.K.C(Gt.)、RxYxO(Ba)、Sugi(Gt.)が来校。

Positive Grid Sparkシリーズの愛用者でもある3人が、プロ目線での音作り、ライブ機材へのこだわり、楽曲制作や演奏技術の核心に迫るノウハウを惜しみなく披露。現場でしか聞けないリアルな話に会場は終始熱気に包まれました。

coldrain結成のきっかけ

coldrainは2007年、名古屋にて Masato(Vo)/ Y.K.C(Gt)/ Sugi(Gt)/ RxYxO(Ba)/ Katsuma(Dr)の5人で結成。2日間で4万人を動員したBLARE FEST.や横浜アリーナでのワンマンライブ成功など、国内外で圧倒的な存在感を放つラウドロックバンド。(オフィシャルページはこちら

今回登壇した3名は全員、MI名古屋校の出身で、MIでの出会いがなければcoldrainは誕生していなかったと語りました。また、それぞれがMIを志した理由や当時の想いについても振り返ってくれました。

  • 【Y.K.C氏】高校の先輩から「お前がMIに行ったらヤバいから入れよ!」と強烈に勧められたことが入学のきっかけ。
  • 【RxYxO氏】2年次のハリウッド研修に惹かれてMIを選択し、それが初の海外経験になった。
  • 【Sugi氏】パンフレットを見て「アメリカの学校なんだ」という点に興味を持った。

もっとも大変だった授業として全員が挙げたのは、インプロヴィゼーション(即興演奏)。「非常に緊張感があったが、自分の殻を破る経験だった」と、成長の糧になったことを明かしています。

プロ活動で学んだリアルな教訓

Y.K.C氏は、バンドが国内外で年間100本以上のライブをこなすなかで、機材に対する価値観が大きく変化したと語りました。ESPギターを愛用する理由として、ライブという過酷な環境下で使用するため、全国どこでも迅速にメンテナンスが受けられる体制の重要性を強調。さらに「ギター自体に色がありすぎない方がいい」という教訓も。キャラクターを持つギターは素晴らしいものの、その音が楽曲に影響しすぎてしまうため、なるべく色付けのないギターを求めた結果、メンテナンスしやすくピッチの良いESPを愛用するに至ったとのこと。

音作りの美学

【Y.K.C氏】オーバードライブなどは使用せず、アンプ単体で歪みを完結させるスタイル。特定帯域を強調するのではなく、ローからハイまでが一体となった「フルフラットで反応の良い状態」を作り、ピッキングの強弱で表情をコントロールすることを重視。ミッドが不足すると埋もれてしまうため、適切なミッド確保も重要。
【RxYxO氏】ライブではクリーン+歪みの2系統をミックス。歪みだけでは低音がやせてしまうため、クリーン側でローとミッドを支えつつ、そこに歪みを重ねることで重厚なサウンドを構築。
【Sugi氏】バッキングギターとして、Y.K.C氏の中域と干渉しないよう意図的にドンシャリ傾向な音作り。アンプの特性を活かしてブーストを加える手法を採用し、エッジーな輪郭のあるサウンドを追求。

Positive Grid Sparkシリーズの活用法

メンバー全員がPositive Grid Sparkシリーズを愛用。とくに小型のSpark Goや、ヘッドフォン型のSpark NEOを、遠征先のホテルや楽屋、ステージ袖などで活用していることが紹介されました。

  • 【Y.K.C氏】SparkにBluetooth接続して音楽を流し、ジャムトラックに合わせたアドリブ練習に活用。Sparkのレスポンスの良さを高く評価。
  • 【RxYxO氏】アンサンブル感覚をみがく上で、スマートジャム機能で生成されたドラムパターンで練習できるのが便利。イヤホンだけでなく、アンプ出力によって実際の鳴りを体感することの重要性も強調。
  • 【Sugi氏】Spark NEOをステージ袖などで使用し、その利便性の高さを評価。音作りでは、バッキングギターの重要な要素としてノイズゲートを紹介。弾き終わった瞬間に音が完全に止まって、無音な状態を作り出すことが音のメリハリと迫力を生み出すことを解説。

Q&Aセッション:演奏に込めるグルーヴとメッセージ

参加者からの熱心な質問に対して、メンバーそれぞれが実践的なアドバイスを展開してくれました。

  • 【Y.K.C氏】ギターソロでは「耳に残ること」が最重要。テクニックだけでなく、譜割りや入り方、シンコペーションなどでグルーヴを意識し、感情の乗った表現が大切。
  • 【RxYxO氏】クリックに縛られすぎるとノリが硬くなるため、身体でグルーヴを感じて表現する。アップピッキングが弱くなる人が多いので、ピックが弦と並行になるように意識して、その音をきちんと聞くこと。
  • 【Sugi氏】クリックの頭拍だけを意識して練習していると、クリックにとらわれてしまう。頭拍ではなく2拍目・4拍目に意識を置いて練習することで、より自然なグルーヴが生まれる。

また、coldrainファンから"人生最後の曲"と称される楽曲 Final Destination について、Y.K.C氏は「最初から意図して作ったわけではなく、ライブを通じてファンとの関係性の中で意味が育っていった」と語り、バンドとファンとの強いつながりを感じさせてくれました。

最後に....

Q&A終了後は、メンバーのサイン入りTシャツをかけたジャンケン大会も開催され、会場は大盛り上がり。

MI出身のcoldrainだからこそ語れる、プロへの道筋とリアルな経験。参加者は、機材選定のノウハウ、音作りの精密さ、そしてグルーヴへの深い意識を肌で感じる貴重な時間となりました。若い世代にとって、夢への具体的なビジョンが描ける素晴らしいセミナーとなったことは間違いありません。今後のさらなるセミナー開催に期待が高まります!



Positive Grid Sparkシリーズ

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