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補正系のプラグインを「クリエイティブに」使う

久々の更新となる「MixがうまくなるTips」、本日は「意外な方法でプラグインを使う」流れを解説。使用するプラグインはSonnoxのSuprEsser。ビデオでも冒頭で語られている通り、高機能なディエッサーでもあり、高域のみならず全ての帯域で使用できるアクティブEQでもあり、とにかく万能なツールです。

2014.05.21

スタッフHです。

久々の更新となる「MixがうまくなるTips」、本日は「意外な方法でプラグインを使う」流れを解説。使用するプラグインはSonnoxのSuprEsser。ビデオでも冒頭で語られている通り、高機能なディエッサーでもあり、高域のみならず全ての帯域で使用できるアクティブEQでもあり、とにかく万能なツールです。 SuprEsserを持っていれば非常に楽に、かつ正確にこのTipsを使いこなす事ができますが、まだお持ちでない方は

  • どれくらいのコンプレッションをドラム全体に掛けていいのか(心地いいのか)
  • パラレル・コンプレッションによって得られる豊かなドラムサウンド
  • ドラムミックスのバランス

辺りを参考にしてもらえればと思います。

いかがでしたか?

ビデオ序盤ではちょっと線が細めに感じたドラムサウンドが、終盤にかけて図太く、各段に格好いいサウンドに仕上がった事が確認できます。ではそれぞれの見所を。 今回のビデオは、大きく分けて前半・後半の2部構成。

  • 0:00〜

前半は、ドラム全体にSuprEsserを使ってコンプレッションをする手順を解説しています。リアルタイムに表示されるアナライザーを見ながら、自分でピークを確認し、狙った帯域だけに向けてスレッショルドを下げる。一見機械的にコンプを掛けているだけのムービーに見えますが、インプットボリュームをちょいちょいといじったり、Dry/Wet機能を触ったときのサウンドの変化にも耳を傾けてみて下さい。

  • 1:25〜

コンプを掛けるということは、「音を潰す」ということ。ここではInflatorを使って潰されたサウンドをゲインアップして取り戻す、という作業に触れています。ここはぜひサウンドの変化とともにチェックしてほしいところ。コンプレッションによって鈍くなったハイエンドも、Inflatorによって取り戻している事をチェックして下さい。

相互のプラグインによって起きる変化を聞きながら、SuprEsserのパラメータを調整しているとこともポイントです。ここまでの処理によって「ドラムにいい感じの熱さ」が得られた、とビデオでは解説しています。


  • 2:06〜

ここからが後半です。前半では全てのドラムトラックを1つのバスにまとめ、そこにプラグイン処理を行っていましたが、ここからルームマイクだけを独立させ、個別に処理をしています。

使用しているプラグインは、前半同様にSuprEsserとInflator。ルームマイクのトラックをAUXにセンドして(トラックコピーでもOK)、何も処理していないルームマイクと、プラグインで処理したルームマイクを「混ぜる」手法。ビデオでは「パラレル・コンプレッション」と解説しています。

キツめに掛けたコンプサウンドを、元のトラックに混ぜる。元のニュアンスを残したまま、コンプサウンドをブレンドする。ビデオではブレンドあり、なしを随時比較しています。サウンドがどのように変化するかをチェックしてみて下さい。


ビデオ最後にも触れられていますが、今回のミックスではリバーブを使用していません。にも関わらず、ルームマイクへの効果的なコンプレッションによって、ルームリバーブでも掛けたかのような奥行き、立体感を作り出すことに成功しています。

もともとSuprEsserは、特定の帯域の「出っ張ったピークのみを削る」ツールとして登場しました。しかしこうして視点を変えれば、元のサウンドになるべく変化を起こさせないコンプとしても使える事がわかります。

補正系プラグインをクリエイティブに使う、他のプラグインでも試したくなるテクニックですね。

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