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SoundBlade LEで、安全で確実なCDイメージを作成する

2012.08.08

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マスタリング専用のスタジオで使われるイメージの強いsoundBladeですが、DAWや他の波形編集ソフト少しでも触ったことがある方なら、とても簡単、確実にDDPイメージの作成が行える高音質で便利なツールです。

今回は、ステレオトラックの編集が簡単に行えるsoundBlade LEで、安全で確実なCDイメージを作成する基本的な操作を、1)オーディオファイルを読み込む方法、2)編集の基本概念の理解、3)DDPイメージ、CD-R、securePlayerアプリケーションでのファイナル・マスターの制作まで、ステップ形式で解説する記事を作成しました。

まず、soundBladeでよく使われるショートカットと用語ですが、以下の項目を覚えておくと便利です。

ショートカット

  • スペース・キー:再生、停止
  • E:ズームアウトしてプロジェクト全体を表示
  • ↑↓:ズームイン/アウト
  • Command+A:全体を選択
  • Command+D:選択を解除

よく使う操作と用語

  • トラックの任意の場所を選択して、編集ポイントを選択
  • プレイバック:編集ポイントのロケーションから再生と停止
  • セグメント:INとOUTのフェードを持つオーディオ
  • セグメントを選択:波形の上に表示されている名前のバーを選択
  • セグメントを移動:セグメントが選択されている状態で、波形上の固定された黄色のバーをクリックしてドラック

ステップ1:サウンド・ファイルをインポートする

エディットしたいオーディオ・ファイルをEDLの最初のトラックにドラッグ&ドロップします。すべてのファイルの波形表示が終了したら、”E”キーを押して、複数のトラック全体を表示します。

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ノート:EDLでは、サウンドはセグメントとして表示されます。

ノート:各セグメントの最初と最後には、必ず黒い線で表示されるフェードインとフェードアウトを持っています。フェードタイムの初期設定は非常に短いので、その効果を聴くことはできません。


 サウンドファイルを編集する

セグメントの選択

20150305_3567_ga-fig1_s133選択中のセグメントは黄色で表示されます。波形の上に黄色い細いラインがあることに注目してください。このバーをクリック、ドラッグすることで、セグメントを時間軸上で動かすことができます。

ノート:セグメントが選択されているとき、スペース・キーを押すと、再生はセグメントの頭から始まります。

編集ポイント

20150305_3567_ga-fig2_s133タイムラインをクリックすると、その場所が編集ポイントとして表示されます。
プレイバックは、編集ポイントから始まります。
波形上の聴きたい場所をクリックし、スペース・キーを押すことで、再生が始まります。

波形の選択と拡大

20150305_3567_ga-fig3_s133波形上でクリック&ドラッグすると、波形が反転表示されます。選択範囲を調整するには、選択範囲の始点または終点で、シフトキーを押しながらクリック&ドラッグします。

ノート:Command+Gを押すと、選択範囲を拡大します。ノート:上下の矢印キーでも、選択範囲のズームイン/アウトを行えます。

フェードイン/アウトの編集

20150305_3567_ga-fig4_s80セグメントの始点と終点のフェードは非常に短く設定されています。

フェードインの上でマウスを動かすと、フェードが緑色に変わります。フェードアウトは赤色で表示されます。

フェードの真ん中をクリック&ドラッグすると、その位置をタイムライン上で移動できます。曲の前後の無音部分を無くしたいときは、この方法を使ってください。
フェードの上端をクリック&ドラッグすると、フェード時間を引き延ばすことができます。


 ステップ2:始点と終点のフェードを調整する

20150305_3567_s2-fig1_s133各セグメントの始点と終点のフェードを調整することで、「その曲をどう聴かせたいか。」という意図を反映させることができます。タイムラインのどの位置でもこの編集ポイントを持ってくることができることに注目してください。任意の位置に編集ポイントを設定し、スペース・キーを押して再生し、フェードのかかり具合を確認することができます。
もし曲間が非常に狭い場合は、フェードを設定するのが難しくなります。このような場合、曲名を表示している白いバーを一回クリックして、セグメント全体を選択します。黄色のバーをクリック&ドラッグして、選択したセグメントを移動させてください。
この段階では、最終的な曲の位置を気にする必要はありません。フェードの調整に集中しましょう。
作業が完了したら、次のステップに進みます。


 ステップ3:曲間を自動で調節する

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  • Commad-Aで、すべてのセグメントを選択します。
  • Editメニューから、”Auto Space All Segments”を選択します。

ノート:この自動曲間調整機能は、選択したすべてのセグメントとセグメントの間に2秒の間隔を空けます。2秒の間隔は、標準的なCDで使われる曲間の長さです。


ステップ4:PQコードを設定する

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  • Commad-Aで、すべてのセグメントを選択します。
  • Markメニューから”Edited Black to Marks”を選択します。このコマンドは、自動的にセグメントにPとQのコードを配置します。

ノート:CDプレイヤーはこのPQコードによって、曲の始点と終点を認識します。プレイヤーでの曲指定も、これらのPQコードによって判別されます。

”Edited Black”とは、デジタル的な無音または、セグメントが無い状態のことを意味しています。逆に”Analog Black”とは、録音された無音部分または、セグメントの中にある無音部分を意味しています。

この”Edited Black to Marks”機能は、先ほどの自動曲間調整機能”Auto Space All Segments”で生成したデジタル的な無音部分を検索し、曲の始点と終点にPとQのコードを配置します。

*PQコードはオーディオファイルの読み込み時に、Commandキーを押しながらドラッグすることでも追加が可能です。


ステップ5:納品のための設定

Windowメニューから、”Mark Info – soundBlade LE Project”を選択します。

20150305_3567_s5-fig1_200トラックのリストには、CD-TEXT対応のプレイヤーで曲名として表示される、各曲のトラック・タイトルが表示されます。これらの曲名は、表示させたいタイトルに編集することができます。オフセットは変更しないでください。

アルバムタイトル、アーティスト、UPC/EAN*など必要な情報の入力がすべて終わったら、下の編集画面上部の”PQ Delivery Tab”を選択します。

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ノート:特に変更する事項が無い場合、この編集画面で必ず作業が必要という訳ではありません。その場合CDの内容は、ステップ3までの作業の結果がそのまま反映されます。

*UPC/EANはディスク固有のJANコードです。商用で取得済みの場合に入力してください。


ステップ6:プロジェクトを納品する

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  • 出力したい形式を、DDPイメージ、CD-R、securePlayer、JAMイメージの中から選択します。
  • 曲名表示に対応したプレイヤーで曲名を表示させたい場合、”CD-TEXT”にチェックを入れます。
  • “PQ List”ボタンを押してPQリストを保存します。これは、クライアントやプレス工場に提供するための、すべてのPQリストが含まれるテキスト・ファイルです。
  • 出力形式の設定が終わったら、”Execute”ボタンを押します。

DDPを選択した場合、ダイアログが表示されるので、DDPファイル・セットを保存する場所を指定し、”Save”をクリックすると納品イメージの生成が始まります。

*同時にブランクのCD-Rをドライブに入れると、試聴用のオーディオCDも合わせて作成することができます。

ノート:

  • DDPは完成したプロジェクトをプレス工場に納品するために通常使われる形式です。DDPには、原盤(グラス・マスター)を作成するために必要なすべての情報が含まれているファイル・セットです。
  • CD-Rは試聴用のディスクを作る時に最適なフォーマットです。
  • securePlayerは、DDPと試聴用のAmarra音楽プレイヤーを含む、128-bitの暗号で保護したファイルです。これはクライアントにファイルを送信する際、コンテンツを安全に、完璧な再現性を持ったプレイヤーとともに送ることができる、最良の方法です。受け取ったクライアントは、このsecurePlayerアプリケーションを使って、CD-Rを生成することもできます。このプリケーションを使うには、Macintoshコンピューターが必要です。

 最後に…

この記事では、安全で確実なCDイメージを作成するための基本中の基本を解説しましたが、soundBladeには、オーディオ・マスタリングで必要とされる、実に様々な機能が満載されています。メディア・インテグレーションMI事業部が販売する、soundBladeのすべてのグレードには、soundBladeの機能を詳細に解説した188ページの日本語マニュアルがPDFで付属します。無償デモ版のお試し方法は、こちらのサポートページでご確認ください。

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