2022.11.21
teenage engineeringが永年にわたって蓄積してきた「アイデア」と「改良」を投入した、まったく新しいOP-1field。本記事では作詞家、電子音楽作家のYumi Iwaki氏にさまざまな新機能、音色、シーケンサを交えつつ演奏してもらいました。
これまでの動画の総括として、今回はiPadも取り入れてトラックを制作してみました。
テープスタイルはporta 4-trackを使用しました。録音されたローファイなカセットテープの音と、リアルタイムで鳴らしたクリアな音の違いで、少し奥行きを作るのが気に入っています。
トラック1にはシンセパッドとギター、トラック2にはChapter 6でサンプリングしたグロッケンの音とピアノ、トラック3はベース、トラック4はリズムを録音しました。ライブを想定して、8小節のループ設定を1ブロックとして4つのブロックを作り、Shift + ←→でブロック間を移動させて演奏します。Shift + →で次のブロック、Shift + →2回クリックで次の次のブロック、Shift + ←3回クリックなら3つ前のブロックに移動といった要領です。
マスターモードのエフェクトには、お気に入りのエフェクトPhoneのtelemetry(mixのような機能)の数値を0にしておき、テープモードのテープトリックM1にtelemetryの数値50、その他は高めの数値に設定して、次のブロックへのフックになるように使いました。
OP-1は4トラックしかないので、同じトラックにダビングしたり、ブロックごとに音をやりくりし工夫して録音を進めていきますが、DAWを使わなくても他のシンセやiPhone、iPadと併用することで、より可能性は広がります。
今回iPadで使用している音源はグラニューラシンセのTardigrain、Moog Animoog Z、それぞれにユニークなエフェクトRymdigareを挿し、ミキサーアプリAUMに立ち上げ、それぞれの音源のアウトを、USBで繋いだTX-6のトラック1と3に設定しました。(AUM上でのoutはUSB1,2とUSB5,6となります。)
OP-1Fの鍵盤でAnimoogをmidiコントロールもしたかったので、USBハブを使ってOP-1Fも繋げば、全てのシンクが可能です。私の認識では今のところ、OP-1 FはBluetooth機器を一つしか認識しないので、3つ以上シンクさせたい場合はUSBが有効かと思います。
あとは思いつくままに演奏を楽しんだり、アイデアを形にするだけ。今回のセットなら電源を気にせずどこででも、バッテリーが続く限り音楽制作を楽しめますね。