2022.11.01
teenage engineeringが永年にわたって蓄積してきた「アイデア」と「改良」を投入した、まったく新しいOP-1field。本記事では作詞家、電子音楽作家のYumi Iwaki氏にさまざまな新機能、音色、シーケンサを交えつつ演奏してもらいました。
今回は新しいシーケンサーHoldでトラック制作をしています。Padサウンドやdroneを作るのもお手のものですが、greyのエンコーダーをリアルタイムに回して、思いつきでフレーズを作っていくのも新しいプレイスタイルとなって楽しいですね。
テープに8小節のループを作って、ルーパーのように録音。
1周目は中くらいのレンジで、2周目は少し低いレンジで、3周目はちょっと高め、そして今回エフェクトに使用しているDelayで遊んでみようと考えました。
Holdで演奏している時は他のシンセのパラメーターにはアクセスできないので、やはりLFOは使いたいところです。
それならばと今回は外部のmidi ccをソースにできるMidi LFOに、Bluetoothで繋いだTX-6のフェーダーを使おうと思いたちました。
Midi LFOの1のDESTにはFX(前述のように今回はDelayを使用) - Range、2にはDESTはFX -Speedにアサインしています。それぞれTX-6の1と2のフェーダーに割り当てられています。
もちろん3と4にもアサインできますが、今回はわかりやすいよう1と2だけを使っています。
BluetoothでOP-1を他の機材と繋ぐのは初めてでしたが、さすが同じTE同士、すぐに認識しました。設定はとても簡単です。ただ複雑にフェーダーを弄ると、時々OP-1 fieldがフリーズしました(笑)これは今後双方のアプデで解決されるかもしれません。
あらかじめ録音したところで、テープスピードを落としました。オリジナルのOP-1からの定番のテクニックで私も多用しています。テープスピードを上げて録ったものを下げることもよくあります。トラック毎に違うスピードで録ると、ノイズもいい感じに厚みが出て好きなテクスチャーになる気がします。特に今回使用したVintage 4-trackやカセットをエミュレートしたPorta 4-trackでは、その効果が高いと感じました。それはもう人それぞれの好みにはなってしまうんですけどね。
こうしてHoldで作った音のベッドに、他のシーケンサーを使って上物をリアルタイムで演奏するのも楽しいですね。
TeenageEngineering