2025.10.07
ポスプロの現場で求められる、リバーブのリアルさと柔軟なエディットの両立は長年の課題でした。リアルを誇る「IRリバーブ」は、細かなリバーブ調整ができず録音された響きをそのまま使うしかないという制約があり、膨大なIRデータによってストレージやCPUに負担がかかるという課題がありました。また、空間や響きを自在にコントロールできる「アルゴリズム・リバーブ」は空間情報量が少ないため、どうしても人工的な響きになりやすく、実在空間のリアルさを再現しきれません。
Paragon は独自に開発されたIR再合成(Re-synthesis)技術を搭載しており、録音された3D-IRデータを再構築することで新しい空間を創造します。空間サイズ・ディケイ・高域成分を自在に調整することにより、従来のIRリバーブが抱えていた固定的な制約を超える、アルゴリズム・リバーブに匹敵する柔軟性を実現しています。
IR再合成(Re-synthesis)技術
静的なインパルス・レスポンスではなく解析・再構築することで、空間サイズ・残響時間・明るさを自在にコントロール。リバーブのディケイを伸縮しても、不自然なサウンドになりにくい設計。
最大5バンドのIR EQ
パラメトリックEQの操作性で、IRデータの周波数ごとに残響時間やレベルを調整可能。音がにごりやすい低域の残響時間を短くしたり、リバーブを深くしたい帯域を指定して調整できます。
ステレオ & イマーシブ対応
Paragonは 2chステレオからDolby Atmos7.1.4chまで対応し、上下・前後左右を活かした立体的なリバーブを設計可能です。ステレオのみ対応の Paragon STもラインナップされています。
高度なチャンネルコントロール
L、C、R、LFE、サイドLR、リアLR、トップフロントLR、トップリアLR、これら8つのチャンネルセットごとに、リバーブのON/OFF、ボリューム調整、HPF/LPF、プリディレイタイム、ディケイタイムを設定できます。
クロストークを上記チャンネルごとに調整できるのが大きな特徴で、他チャンネルのリバーブがカブってくる量(IN)と、自チャンネルのリバーブを他チャンネルにカブらせる量(OUT)をそれぞれ設定できます。クロストークでチャンネル間の相互作用を生み出し、モノラルやステレオのソースからでもサラウンド・リバーブを生成することができます。また、センターチャンネルに他チャンネルのリバーブが入り込むのを防ぐことで、セリフ明瞭度を維持しながら空間の奥行きを表現する設定も可能です。
19種のIRライブラリと豊富なプリセット
19種搭載しているリバーブモデルのデータサイズは267MBで軽量。豊富なプリセットはタグ検索とお気に入り管理機能で、必要な空間をすぐに見つけられます。
Paragonプリセット試聴
Paragon
Paragon ST