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ユーザーレビュー:SOZEN OTSUBO × LEWITT LCT 1040 興味のなかった”緑のマイク”への評価を180°変えた「音」

2026.10.15

Introduction

大阪を拠点に精力的な活動を展開するアーティスト、SOZEN OTSUBO氏。今やLEWITTマイクの愛用者である同氏だが、意外にも初期の印象はそれほど芳しくなかったという。

その評価を変えたのが、LEWITT展示強化店舗である大阪・北堀江の「SMITHS Digital Musical Instruments」だった。

今回はSMITHSの全面協力により、同ブランドのフラッグシップ「LCT 1040」の実機レビューが実現。自身も「PURE TUBE」を愛用するSOZEN氏に、独自の視点でその真価を伺った。

Interview

現在の活動内容と、LEWITT製品の印象について教えてください。

SOZEN OTSUBOとしてアーティスト活動をしています。楽曲制作から空間演出、CM・PV音楽まで幅広く手がけています。2021年ごろから取り組んできた空間オーディオへの挑戦を通じて、ステレオについての知識も深まり、現在はミックスやマスタリングも行っています。

LEWITTについては、グリーンのカラーリングがゲーミングマイクを思わせるので、当初は配信向けなのかなと思っていました。正直、音を聴くまでは見た目だけではあまり興味を持てなかったんです。

ただ、店頭でPURE TUBEを試してみたところ、とても気に入って、今はレコーディングでも使っています。今回試したLCT 1040についても、周囲のラッパーやシンガー、過去にコラボした方が使用していたので、存在自体は以前から知っていました。

LCT 1040を試していただいて、感じたことを教えてください。実際に使用してみて、真空管特性やFET回路を組み合わせたサウンドの印象はいかがでしたか?

真空管設定のClean、Warm、Dark、SaturatedとFETを組み合わせて試しましたが、個人的にはWarmとFETを混ぜた領域が好みでした。設定を切り替えていくと、Cleanが最も個性が強く、インパクトのあるサウンドに感じます。4つのTube設定を一通り聴いたあとにFETオンリーへ切り替えると、少しスリムに感じました。

LCT 1040の強みは、こうした真空管設定とFETのブレンドによって、キャラクターを作れる点にあると思います。

今回は主にボーカルレコーディングで使用しました。まずFET 100%から聴き、続いて真空管設定の中で最も暗く、変化が分かりやすいDark 100%、Warm、Saturated、Cleanの順に試しました。そのうえで、必要に応じてFETを混ぜながらサウンドを決めています。

文字にすると丁寧に聴き比べているように見えますが、実際にはツマミを回すだけなので、数十秒ほどで方向性は決まります。

LCT 1040の特徴であるリモートコントローラーによる手元での操作感や、録音現場での使い勝手についてはいかがでしたか?

とても不思議な感覚ですね。このようなコンセプトのマイクは他ではあまりなく、コンソールに向かったままサウンドの方向性を変えられるのは革命的だと感じました。指向性を後から変えたり、スイッチで切り替えたりする製品はありますが、多くはステレオ収録や事後編集が必要になったり、結局その機能を使わなかったりすることも多いです。

その点、録りながらリアルタイムで調整できるLCT 1040の方が、実際のレコーディング現場では理にかなっていると感じました。

LCT1040

他社のハイエンドマイクと比較した際、LCT 1040ならではの強みや魅力はどのような点にあると感じられましたか?

体感としては、ノイズフロアの低さがかなり衝撃的でした。同価格帯のハイエンドマイクでは、感度の良さゆえに地響きや外音まで拾ってしまうことがありますが、LCT 1040ではそうした音が非常に少なく感じました。

スタジオで使う場合には気にならないこともありますが、マイクとの距離を離して録ると、宅録環境では不要な部屋の反響まで拾いやすくなります。LCT 1040ではそうした問題も抑えられていて、宅録ユーザーにとって、この静けさは大きな魅力だと思います。

LCT1040 セッティング

普段からPURE TUBEを使用されているとのことですが、LCT 1040と比較して感じた違いや、それぞれの良さはありますか?

PURE TUBEはLCT 1040と比較すると少し丸く、Warm固定に近い印象でした。サウンドの方向性がある程度決まっている方や、これまで本格的なマイクをあまり使ったことがない方なら、PURE TUBEで一つの答えを出せると思います。一方で、LCT 1040はさまざまな声を録るクリエイターに向いていると感じました。

LCT 1040は録り音が速い印象があり、私が携わる楽曲では、初段でトランジェントシェイパーを使って、その速さを調整することも多いです。

また、これはLEWITTのコンデンサーマイク全般に言えることですが、マイクとの距離によってキャラクターを調整できます。付属のポップガードもかなり近めに設定されていますが、別のものに替えることもできますし、ガッツのあるサウンドにしたければマイクに近づいて少し歪ませ気味に録ることもできます。逆に、しっとりしたサウンドにしたければ、少し距離を取って録ることもできます。

先ほど触れたノイズフロアの低さも、こうした距離調整を前提に使うと、より活きてくるのではないかと感じました。

私が真空管マイクに求めるものは、「完成された音がそのまま録れること」だと思っています。

昨今は、わざわざコンソールを通して録る方も少なくなっていますし、私自身もオーディオインターフェイスへ直接録音することが非常に多いです。そうした環境の中で、マイクだけで直感的に仕上がった音へたどり着けるという点では、LCT 1040は非常に優れていると感じました。

個人的には、ボーカル以外ではアコースティックギターを録ることも多く、普段はLEWITT LCT 140を使用しています。今後はアコギでもLCT 1040のサウンドを試してみたいですね。

- 作例 -

レコーディングにLCT 1040 を使用

レコーディングにPURE TUBE を使用

Profile

SOZEN OTSUBO

SOZEN OTSUBO

1999年、広島県生まれ。ソロプロジェクト SOZEN OTSUBO として活動するアーティスト/オーディオエンジニア/プロデューサー。
自身の楽曲のDolby Atmosミックスも行う。


協力店舗

SMITHS Digital Musical Instruments

SMITHS Digital Musical Instruments

大阪・北堀江に店舗を構えるプロオーディオ専門店「SMITHS Digital Musical Instruments(通称:スミス)」。
音楽制作(DTM)や配信機器から、スタジオ・ライブハウスの音響設備まで幅広く取り扱っており、LEWITTの展示強化店舗にも指定されている。専門スタッフが一人ひとりに最適な機材選びを共にプランニングするため、初心者からプロまで安心して相談することができる。

HP:https://smiths-digital.com

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