2019.06.25
四月朔日 義昭
Focal Shape65は音の奥行きが素晴らしいのが特徴です。奥に行った音がつぶれて行くのではなく、きちんと『そこ』に存在しているのが鮮明に聴こえます。生楽器の鳴りの心地良さはオーディオファンが思わず唸るようなスピーカーの質感も感じ、音楽を聴く時間が増えました。
レコーディングされた音を聴くと、ギターアンプスピーカーキャビネットの箱鳴りや、マイク録りならではの質感が非常にクリア。キャビから直接、音を聴いているような臨場感があります。過去に自分でミックスした音源を聴くと、その頃使用していたモニターでは聴こえなかった音が聴こえてきます。
また、アレンジを行う場合フレーズ選定に迷うことがありますが、Shape65は低域に存在している複数の楽器選定がとてもしやすいと感じます。それはひとえに低域といっても帯域ごとに階層があって、トラブルを起こしている階層を聴き分けやすいからだと感じました。解像度が高く、レベルに余裕を感じることもあり、ミックス時にオーバーコンプやリバーブのチョイスの間違いを起こしにくいのもポイントです。
作業をしていて疲れにくく、かつテンションが上がるモニタースピーカーです。