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まさに自分が求めていたドラムサウンド。叩いた音がそのまま録れるマイクセット

Earthworks DK7 Gen2 スタジオ導入記 by 神宮司 治

2025.05.30

OSAMU JINGUJI(レミオロメン)meets Earthworks DK7 Gen2

自身のスタジオに ドラムマイクセットEarthworks DK7 Gen2を導入し、実際に使ってみた印象

このスタジオはもともと、イヤモニ環境でドラムを練習するのが目的で、レコーディングを想定していませんでした。なので、マイクはダイナミックマイクをメインにセレクトして、トップマイクには知り合いのエンジニアのお勧めでSoundelux U-195を使い始めたんです。何年間もそのマイク環境で不満を感じていませんでしたし、レコーディングにも使っていたんです。

そして今回Earthworks DK7 Gen2ドラムマイクセットを導入したら、自分がドラムを叩いて目の前で鳴っている音が、そのまま収音できることにとても感動しました。

イヤモニでいつも練習しているんですけど、まずは太鼓類(キック、スネア、タム)のマイクをEarthworksに変えてみたら、ドラムを叩いているそのままの音がイヤモニからクリアーに聞こえてきたんです。タムのアタック感、皮の質感、ふくよかさ、胴鳴りがリアルに感じられる気持ち良いサウンドです。

キック用マイクDM6は、キックの太さと密度の濃さ、そして輪郭が感じられて「うちのキックってこんなに太い音だったんだ!」という感じで(笑)、今までと全然違う良い音だなと思いました。

スネアトップに使った DM20 Gen 2 はスナッピーの音まで繊細に収音してくれます。スネアボトム用のマイクもあった方が良いですけど、トップだけでもある程度スナッピーの質感が見えるのが凄いなと思います。

最後にトップマイクをSR25 Gen 2に変えたら、ドラムキット全体のサウンドがさらに良くなったんです。シンバル類のきらびやかさであったり、太鼓類のアタックなど、それぞれのディテールが生き生きと伝わってくることに驚きましたよ。

DK7 Aihara

ドラムマイクセット DK6 と DK7 Gen 2 の比較

DK6

DK7 Gen 2

個人的には DK6マイクセットに入っている DM17 よりも、DK7 Gen 2マイクセットに入っている DM20 Gen 2 の方が好みなサウンドでした。DM17にはサウンドの太さがあったのですが、ありのままを収音するという意味では DM20 Gen 2 の方がタム全体の響きが感じられます。

現在の僕のドラムセットだとタム用マイクが4本欲しかったので、必然的にDK7 Gen 2マイクセットを選んだという側面もあります。タム2つとフロアタム1つに DM20 Gen 2 を計3本使って、一番下のフロアタムには低音感が好みのMD421をセレクトしています。そうすると DM20 Gen 2 が1本余るので、それをスネアに使ってとても繊細に収音することができます。もしもワンタム&ワンフロアのセッティングであれば、DK6マイクセットを選んだ可能性も十分ありますよ。

クリップ式のマイクホルダーの使い勝手

最高!って思ったのが、マイクスタンド不要ということです。ホームスタジオだとマイクスタンドが人の導線の邪魔になってしまうんですよ。スタンドが減ったことで、スタジオが大分スッキリできて嬉しいです。

クリップ式って、ドラムのリムに取り付けることによってドラムの鳴りがミュートされてしまう場合があるんです。リムの上部から下部まで挟み込むクリップだとミュート感が出てしまうのですが、DM20 Gen 2のリムマウントシステムはリム上部だけで固定しているので、安心して使えますね。取り付けもすごく簡単でした。

ドラムを叩いているうちに、振動でグースネックが曲がってしまうようなこともありませんし、打面への角度調整などがすごくやりやすいですよ。マイキングのしやすさ、設置のスピード感、場所も取らない優れたマイクホルダーだと思います。

DK7 Aihara

DM20 Gen 2 リムマウントシステム

トップマイクのSR25 Gen 2で、ハイハットの収音まで可能

ハイハットはボリュームのコントロールがとても重要なので、ハイハット用のマイクを立てることが有用になるのは、キック、スネア、ハイハットの3点で叩いた時のボリュームコントロールがしっかりできている場合です。

もしハイハット用のマイクがなかったとしても、トップマイクのSR25 Gen 2で問題なく綺麗に収音してくれます。ドラマーの力量によりますけど、基本的にシンバル系は音量が大きいので、ハイハットも基本的にはうるさいんですよ(笑)。

僕が20代の頃にレコーディングしていた時は、ハイハットをがむしゃらに叩くみたいな感じでボリュームコントロールがうまくできていなかったんです。レコーディングした音を聞くとハイハットが大きくて、そのことをエンジニアに伝えると「ハイハットマイクはOFFなんだよね」って言われたことがあって(笑)。ほかのマイクにもハイハットの音ってカブるじゃないですか。なので、ハイハット用のマイクがあった方がもちろん良いんですけど、トップマイクにSR25 Gen 2があればハイハット用マイクが無くても成立する。それくらい高感度で収音してくれます。

DK7 Aihara

SR25 Gen 2

精密かつ柔らかい太さ、最高の組み合わせ

神宮司 氏のドラムレコーディング環境

今回ドラムマイクをEarthworksに変えただけで、自分が求めていたサウンドを得ることができました。音の太さはもちろん、低域から高域までくっきりとした輪郭で精密に音を描いてくれます。さらに、AMS Neve 1073OPXマイクプリも導入したことによって、少し柔らかい太さが加わって最高の組み合わせに辿り着きました。

オーディオインターフェースのインプットDSPエフェクトをよく使うのですが、マイクとプリアンプのアナログ段階で「濃い音密度と高い音圧」を得ておくことで、DSPプラグインでの加工処理にも十分耐えられるサウンドになったと感じています。エフェクトの乗りが明らかに良くなりましたよ。

僕はビンテージのドラムが好きでたくさん所有しているので、そういった楽器のディテールを余すことなくキャプチャできるのも嬉しいですね。これからたくさんのドラムレコーディングに活用したいと思っています。

DK7 Aihara

マイクセッティング

  • キック:Earthworks DM6
  • スネア:トップ Earthworks DM20 Gen 2 / ボトム Shure SM57
  • ハイハット:AKG C451 B
  • 2タム:Earthworks DM20 Gen 2 x2本
  • 2フロアタム:Earthworks DM20 Gen 2、Sennheiser MD 421
  • トップ:Earthworks SR25 Gen 2 x2本

Rec機材セッティング

  • マイクプリ:AMS Neve 1073OPXに、キック、スネアTop/Bottom、タムx4本 計7チャンネルをインプット
  • マイクプリ:PAU AUDIO 805 (4chマイクプリ)に、ハイハット、トップマイク x2 計3チャンネルをインプット
  • オーディオインターフェース:Universal Audio Apollo x8pに、キック、スネアTop/Bottom、タムx4本、ハイハット 計8チャンネルをインプット
  • オーディオインターフェース:Universal Audio Apollo Twin Xに、トップマイク 計2チャンネルをインプット
ALL mics. ※エフェクトプラグイン不使用の生音
トップマイク Earthworks SR25 Gen 2 のみ

これからドラムマイクを導入したい方へのアドバイス

どんなクオリティを目指すかでドラムマイク選びや本数も変わってきます。全部ダイナミックマイクで録ることも可能ですが、シンバル類は高域までクリアーに収音できるコンデンサーマイクが良いと思います。

マイクプリはその先でいいと思うので、まずは感動するマイクに出会うことが大切です。ミュージシャンって当たり前ですけど、みんないい音を聞きたいですからね(笑)。

Earthworksのドラムマイクは叩いた音がそっくりそのまま、何の不満もなくクリアーに録音できるので、ハイクオリティなドラムレコーディングを目指しているプロフェッショナルにお勧めです。DK6とDK7 Gen 2はマイク選びに悩まないワンパッケージとして使いやすくて、スネアやタムにリムマウントが使えるので、マイクスタンドが少なくて済むのもメリットですね。

DK7 Aihara

僕はライブでドラムを叩くとき、イヤモニに返ってくるドラムの音をすごく重視しているんです。自分で叩いているドラムの音が聞こえないと強く叩いてしまうことになって、強く叩くと音は大きくなるけど鳴りとしては良くない。マイクがドラムの音を正しく収音してくれて、イヤモニの音が良ければ余計な力で叩く必要がなくなるし、必要以上にボリュームを出そうという気持ちも起こらなくなります。良い音を聞いて演奏することで自分のテンションが上がる、それがバンド全体のアンサンブルにも大きく関わってきます。

叩いた音がそのままイヤモニに返ってくる。僕はそういうマイクを求めていたので、Earthworksのドラムマイクはそういうオーダーにもしっかりと応えてくれますよ!


プロフィール
神宮司 治

神宮司 治

1980年3月5日生まれ
小学校からの同級生3人で、2000年12月にレミオロメンを結成、2003年3月、1st Mini Album『フェスタ』でデビュー。
その後、数々のヒット曲により、3ピースバンドとしてのオリジナリティを確立。
その中でも、2004年3月リリースの3rd Single『3月9日』、2005年11月リリースの8th Single『粉雪』は、今でも多くの人に支持され続けている。

2012年に、レミオロメンの活動休止を発表し、現在は様々なアーティストのライブサポートやレコーディング、またYouTubeやツイキャス等でライブ配信を行っている。 更には、オリーブオイルマスターソムリエの資格を取得するなど、多岐にわたって活動中。

ライブ・レコーディング参加(敬称略・50音順)

・浅香唯 ・磯貝サイモン ・小澤ちひろ ・栗山夕璃 & ぬゆり ・工藤圭一 ・こゑだ ・コンサドーレ札幌 選手入場BGM(2023) ・佐藤千亜妃(きのこ帝国) ・すとぷり(Strawberry Prince) ・秦基博 ・ベッキー♪# ・マルシィ ・山下優太郎 ・ロザリーナ ・Ado ・Bank Band ・Chevon ・DEAN FUJIOKA ・DOBERMAN INFINITY ・flumpool ・majiko ・milet ・natsumi ・Sekai ・THE TURTLES JAPAN  その他

劇伴

・『神様はバリにいる』 ・『家に帰ると妻が必ず死んだふりをしています。』 ・『私はいったい、何と闘っているのか』



製品情報

DK7 Gen 2

最高のシンバルを選び、お気に入りの木材トーンを選び、スネアの音にこだわったドラム — チューニングは完璧で、すばらしいキットが目の前にあります。そこにEarthworks DK7以外のマイクをセットする理由があるでしょうか? DK … 続きを読む DK7 Gen 2

DK6

世界中のレコーディングやライブステージで愛用されるEarthworksのドラムマイクは、マイクの常識を塗り替える存在となりました。 DK6は、最もかんたんにドラム・マイキングを行えるツールです。妥協を許さないプレミアムなサウンドを … 続きを読む DK6

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