CompressorBankの多彩なコンプレッションを、4つの周波数バンドで利用可能なマルチバンド・ダイナミクス・プラグイン
McDSP MC2000は、世界中で多くの賞を受賞したコンプレッサー・プラグインであるCompressorBank をもとにして、柔軟な設定を複数バンドで実現したマルチバンド・コンプレッサー・プラグインです。
MC2000コンプレッサーは他のコンプレッサーにおける時定数回路(Time Constant Circuit)のレスポンス ...つまりはそのサウンドを再現するために、2種類のTC回路アルゴリズムを備えています。これらのカーブはユーザによる調整が可能です。
2つのリリース・カーブ
- Type-1:ピュアピーク検知:リリース・レスポンスは、新たに入力されるシグナルのレベルが現在のリリース・カーブのレベルより低い場合、影響を受けません。
- Type-2: アダプティブ・リリース:リリース・レスポンスはリリース・カーブとシグナル・レベルの相関によらず、新たに入力されるシグナルによって変化します。
Release2コントローラはリリース・レスポンスに対するさらに細かな操作を提供し、Type-2リリース・カーブを選択した際に利用可能となります。ReleaseおよびRelease2コントローラはそれぞれ独立し、しかも同時に機能するため、これらの操作には注意が必要です。たとえばRelease2のレスポンスをReleaseのコントロールのそれと同じ値まで下げると、リリース全体の速度がさらに増加することになります。このためRelease2の初期値は5.0 secに設定され、リリースカーブへの効果を極僅かに抑えてあります。
グラフはType-1(緑)およびtype-2(青)、さらにRelease2の値を下げた際の効果(紫)を表しています。
Type-1(緑)のグラフ線が示すように、第2のシグナルの突出(赤)はリリース・レスポンスに影響を与えません。これは第2のシグナル・レベルがリリース開始時のレベルよりも低いためで、Type-1はこの新たなシグナル情報と関係なく減衰を続けます。Type-2(青)のグラフ線では、開始時のレベルより低いにも関わらず、この新しいシグナルによってリリース・レベルが変化しています。Type-2にRelease2コントローラを加えたグラフ線(紫)では、Release2の値を下げるに従ってリリース・タイム全体も短くなっています。Release2の値をReleaseのものと同じ、もしくはより低い値に設定することで、元のリリースよりもさらに速度のあるリリース・タイムを作り出すことも可能です。