スティーブ・アルビニによる、生々しいドラム。
BFD拡張音源の第3弾は、ニルバーナ、ピクシーズ、ナイン・インチ・ネイルス等のサウンドで世界に衝撃をあたえた、スティーブ・アルビニのエレクトリカル・オーディオ・スタジオで収録。
ドラム・マニアも唸るキット・ピースの数々、スティーブ・アルビニならではのマイク選び、最大127段階で収録された表現力にあふれたサンプル。再び、生ドラム・サウンドに革命をもたらす名作の、誕生です。
グランジ・ロックの立役者、というイメージに惑わされないでください。
BFD 1、BFD XFLが収録されたエルドラド・スタジオにくらべ、タイトな作りのエレクトリカル・オーディオ・スタジオで収録された音源は、これまで以上にパンチのある高精細な音に結実しています。そして、スタジオの性格以上に大きな影響を与えているのが、スティーブ・アルビニが長年にわたる経験で積み上げてきたレコーディングのノウハウ。
Josephson e22、c42、c609、Royer R122からAltec 150まで駆使したマイク選びや、「スタジオを歩き回ってよく聴こえるポイントを探す」と語るマイク配置にも、そのセンスが生きています。
「グランジ」という文脈で語られることの多いスティーブ・アルビニですが、純粋にクリアで、表現力に富んだ高精細なレコーディングを行う、職人気質のエンジニアだということがわかるでしょう。
歴史ある音楽の街、シカゴならではの貴重なドラムの数々。
ブルーズ、ロック、ハウス、音響派と、新しい音楽の中心となってきた音楽の街、シカゴで収録されたDeluxe Collectionには、期待通り多様なドラムが収録されています。伝説のLudwigキット、タム6個と2つのキックを装備した1970s Vistalite、1965 Clubdateといったビンテージ・キット。
Sonor Designer、Yamaha Pro Tour、DW Black Oyster、Gretsch USA Mapleといった近代的な名キット。本セッションのために特別に取り寄せたBackYardのプロトタイプ・キット。Yamahaマヌ・カッツェ・スネア、Ludwig Supraphonicスネア、Bisonメイプル・ピッコロ。14"/15" New Beatsを含むZildjianハイハット、13" Z Dynobeat。Sabian、Paiste、Wuhanのシンバル。シカゴという街の歴史と、スティーブ・アルビニの人望のみが可能にした、贅沢なドラムを自由に組み合わせてお楽しみください。
スティーブ・アルビニの選んだ、マイク達。
Deluxe Collectionは、スティーブ・アルビニによって選択、配置されたマイクにも特徴があります。すべてのマイクは、エレクトリカル・オーディオ・スタジオのトレード・マーク、カスタム・メイドのNeotekコンソールのプリアンプを使って収録。使用マイクの一例は、下記の通りです。
- Kick In: Shure SM98。ヘッドのビーター側に配置。
- Kick Out: AKG D112 A。Urei 1176リミッターを使って収録。
- Snare Bottom: Shure SM98。
- 6 Snare Top: Sony C37P。NTI EQ3で40Hzと2.5kHzを1 dB上げて収録。
- Hihat: Josephson C42 。BFD、BFD XFLに比べ遠めの配置。
- Toms: Josephson e22S( スティーブ・アルビニが設計に参加したモデル)。トップ/ボトムに配置したものをコンソールでミックスして収録。
- Cymbals: Josephson C609。BFD、BFD XFLに比べ遠めの配置。
- Overhead: Royer R122。Urei 1178リミッター、カスタムUrei EQで10kHzを6dBロールオフ。
- Room: AKG C24。Mid/Side収音したものをM/Sデコーダー経由で収録。
- PZM: Altec 150(21Dをはめた通称「コーク瓶」)。キックから約60cm離れた床に設置。