2025.10.06
プロデューサー/ソングライター/ミキサーの Phil Gornell に、パンデミックの中でアルバムをリモート完結させた方法を伺いました。
Philはパンデミックが始まる前から LISTENTO を積極的に活用していました。2019年の時点で、クライアントにミックスをリアルタイムで聴かせ、即座にフィードバックをもらうためのツールとして使っていたのです。
2020年、ポップロック・アーティスト Heart of Gold とのアルバム制作がスタート。セッションが始まってわずか4週間後、Philのビザ失効と新型コロナウイルスの影響で、作業は突如中断されました。
物理的には11時間のフライトで隔てられ、さらにロックダウンで移動も不可能。「どうやってアルバムを完成させるか」という大きな課題に直面しました。
そこで再び頼りになったのが LISTENTO。
PhilとHeart of Goldは、ビデオチャット(Zoomなど)を使って会話しながら、LISTENTOでオーディオを高音質・低遅延で共有。リアルタイムでお互いの反応やアイデアをやり取りできたことで、スタジオで顔を合わせているのと同じような創造的な瞬間を逃さずに済みました。
制作は単なるデモ作りに留まらず、作詞・作曲、ボーカル録音、ギターやサックスなどの生演奏の録音、ミックス、マスタリング に至るまで、すべてをリモートで完結。Philは「その場で感情を共有できることが、プロセス全体の鍵だった」と語ります。
こうして完成したアルバムから生まれた楽曲 「Headache」 by Heart of Gold は、Spotifyで配信中(外部サイト)。
リモート環境でありながらもエネルギッシュで一体感のある仕上がりを実現しています。
PhilにとってLISTENTOは、単なる“代替手段”ではなく、距離や環境を超えて制作を可能にする創造の場 そのものでした。「もしLISTENTOがなかったら、このアルバムは存在しなかったかもしれない」と振り返ります。
パンデミックという制約の中で、LISTENTOはアーティストとエンジニアをつなぎ、新しい形の音楽制作を支えるツールとなったのです。