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音を壊さず整える。Sonnox Essential Bundle Nativeで始める上質ミックス

2025.04.03

Sonnoxの Oxford Essential Bundle Native は、プロの現場でも長く愛されてきた定番プラグインバンドルです。世界の名門スタジオに導入された伝説のデジタルコンソール Sony OXF-R3 の技術をルーツに持ち、原音のニュアンスやダイナミクスを損なうことなく精密な処理を行えるのが最大の魅力です。本記事では収録されている4つのプラグインのサウンドキャラクターや注目の機能、そしておすすめの使い方をご紹介します。

Oxford Dynamics

Oxford Dynamics
サウンドの特徴:透明でクリーン

Sony Oxford OXF-R3コンソールに搭載されていたダイナミクスセクションを基に開発されたプラグイン。原音の質感やトランジェントを壊さないクリーンな処理が可能。透明感と精密さを兼ね備えた、プロフェッショナルのための万能ダイナミクスツールです。

ここがすごい!クリーンさを保ったアナログ感

アナログ的な質感を加えるWarmth機能が搭載されています。クリーンさを保ったまま、音のパンチや存在感などを加えたいときに最適です。このセクションは同社Sonnoxのプラグイン「Inflator」にも継承されています。

おすすめの活用法
  • ボーカル ➡️ダイナミクスの整えと存在感アップ
  • ドラムバス ➡️パンチ感と一体感の付加
  • ピアノやアコースティック楽器 ➡️音の粒立ちと繊細さを保ちつつ安定させる
  • マスターバス ➡️トラック全体のダイナミクスを軽く整えて一体感を出す
  • Dry/Wetバランスでパラレル処理も可能

Oxford EQ

Oxford EQ
サウンドの特徴:音楽的で信頼性のあるアルゴリズム

Sony Oxford OXF-R3コンソールに搭載されていたデジタルEQアルゴリズムを、スケールダウンする事無くプラグイン化。主張しすぎない上質なサウンドで、音楽的で信頼性のある結果が出るのが最大の魅力。

ここがすごい!4つのEQキャラクター

キャラクターが異なる4種類のEQタイプ(Type 1〜4)が搭載されていて、楽器や目的に応じて使い分けることができます。同じ帯域・ゲイン設定で、EQタイプを変えるだけで質感のキャラクターが変わるという、非常にクリエイティブな使い方が可能です。

おすすめの活用法
  • ボーカル ➡️ナチュラル&エア感
  • キック・ベース ➡️パンチとタイトさの調整
  • ストリングス/パッド ➡️濁りの除去と高域の透明感
  • バス処理 ➡️細かいトーンバランス調整
  • マスタリング ➡️自然な音質コントロール

Oxford Reverb

Oxford Dynamics
サウンドの特徴:クリーン&ナチュラルな残響

高精度で音楽的なコントロールが可能なアルゴリズミック・リバーブです。サンプリング(コンボリューション)ではなく、数学的に空間をシミュレートすることで、より柔軟かつ安定した処理が可能。数千万円クラスのコンソール開発で培われた妥協のないクオリティの追求と、プロのニーズを知り尽くした現場感覚が生きています。

ここがすごい!:リバーブテイルの完全カスタマイズ

部屋の形、サイズ、壁の素材による吸収量など、直感的なパラメーターが用意されており、100種類以上の実用的なプリセットが搭載されています。リバーブディケイを周波数帯ごとに設定できるので、不要な帯域の濁りを防ぐことも可能です。

おすすめの活用法
  • ボーカル ➡️空間感を加えつつも埋もれず、言葉の明瞭さを損なわない
  • ドラムや打楽器 ➡️ライブ感あるルームサウンドを演出
  • ピアノやアコースティック楽器 ➡️リッチでありながら透明感のあるリバーブ
  • オーケストラ ➡️複数楽器が重なっても音が濁りにくい

Oxford SuprEsser

サウンドの特徴:Sonnoxらしい透明で原音忠実な処理

問題のある周波数だけを処理可能な「リニアフェーズ・ダイナミックEQ」により、高精度で自然なサウンド処理を実現します。問題のある周波数ピーク、ゲインリダクション量を視覚的に確認可能なスペクトラムアナライザー付きで、直感的に調整可能です。

ここがすごい!

Attack / Release / Ratio / Threshold すべてが設定可能なので、ボーカルやダイアログ向けのディエッサーだけでなく、ベースやドラムの音質補正、さらにミックスなどにも重宝します。

おすすめの活用法
  • ボーカル ➡️サ行・タ行などの歯擦音だけを精密に処理
  • ドラム ➡️スネアやハイハットの耳に痛いピーク処理
  • ピアノ ➡️耳につく帯域だけ軽く抑える
  • ミックス ➡️膨らみすぎている帯域だけ、音圧感を保ちながら補正

Oxfordシリーズのプラグインは共通して「透明感」と「音楽的な仕上がり」を大切にしてくれます。普段のミックスやマスタリングに自然に溶け込みながら、さりげなくクオリティを底上げしてくれるこのバンドル。もしまだ試したことがない方は、ぜひ一度そのサウンドを体感してみてください。きっと手放せなくなるはずです。

次回は、今回ご紹介した Oxford Dynamics を実際にセッションで使う際のポイントを深堀りします!



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