Soundwhaleの使い方 3:DAW・リモート先とタイムラインを同期して再生・録音する
2020.06.10
Soundwhaleの最大の特徴の一つが、Sync機能です。これによりコントロールする側のSoundwhale・DAWとコンタクト先のSoundwhaleのタイムラインを同期=シンクしてリモート再生・録音が可能になります。
- Local Sync(Level1〜3): 使用しているコンピューター内のDAWとMTCでタイムラインを同期します。
- Network Sync (Level 3): コンタクト先の相手のSoundwhaleとタイムラインを同期します。
- Double Sync (Level 3): コンタクト先からのオーディオ・レイテンシーを補正、タイムラインとストリームを同期します。
Sync機能
Sync機能は、LocalとNetworkに分けられます。Localは使用するコンピューター上のSoundwhaleとDAW(Pro Toolsなど)のタイムラインの同期、Networkはコンタクト先の相手のコンピューター上のSoundwhaleのタイムライン・再生を同期します。NetworkシンクはLocalシンクも含むため、DAWとの同期も同時に可能です。
ローカルシンク
ローカルシンクを設定することでSoudwhale、DAWで相互にタイムラインを同期して再生が可能です。現在サポートされるDAWはPro Tools, Logic, Cubase,および Nuendoとなっています。ローカルシンク機能はLevel1〜3のライセンスで利用できます。 両方のアプリケーションで設定が必要となり、以下はPro Toolsを例に設定を解説します。
Pro Toolsの設定
1. Pro ToolsでプレイバックエンジンにSoundwhaleを選択します。
2. Pro Toolsのメニュー>MIDI>MIDI入力デバイスでSoundwhale Sync OutputとSoundwhale Receiveを有効にしてください。
3. 初期設定>ペリフェラル> マシンコントロール>MIDIマシン コントロール リモートを有効にし、IDを127に設定します。
4. 初期設定>ペリフェラル>同期>MTC受信ポート、送信ポートをそれぞれSoundwhale Sync Output、Soundwhale Sync Inputに設定します。
5. 初期設定>同期>マシンコントロール欄の両設定項目にチェックを入れます。
6. トランスポートのGEN MTCを有効にします。
Soundwhaleの設定
7. SoundwhaleのトランスポートからSyncボタンを右クリックし、Localを選択、Syncを有効にします。
8. SendパネルのSnd1/Snd2で、Pro Toolsを選択します。
9. Preferencesにて、必要に応じてPro Toolsのセッションセットアップに対するタイムコードのオフセットを設定します。
以上で設定は完了です。Soundwhale、DAW双方から再生の同期を確認しましょう。
タイムラインを同期した再生・録音
もしエンジニアやプロデューサー、オペレーターがネットワーク越しにコンタクト先のボーカル、楽器ナレーションなどをリモートレコーディングする際、Double Syncを用いていタイムラインとストリームを同期することが可能です。
ネットワークシンク
ネットワークシンクをオーディオ・セッションで利用するには、コントロールする側のユーザーがLevel 3プランのサブスクリプション/永続ライセンスを所有している必要があります。この時接続先のユーザーはLevel1〜3いずれのプランでもネットワークシンクが利用できます。接続後、両方のSoundwhaleのトランスポートからSyncボタンを右クリックし、networkを選択、Syncを有効にします。これによりお互いの再生が同期してスタートします。
タイムライン同期
DAW、コンタクト先とタイムラインも同期して再生・録音を行いたい場合、コントロールする側のSoundwhaleに下記ページからダウンロードしたSyncFileをFleパネルで読み込んでください。DAW側のタイムラインにSoundwhaleを同期したい場合は、DAWでSyncFileを読み込んでください。SyncFileはサンプルレートとセッションの長さに応じたものをご利用ください。
https://soundwhale.com/syncfiles
SyncFileはコンタクト先にストリームする必要があるため、SendパネルでSoundwhale:PlayerまたはDAWを選択してください。
ダブルシンク
ダブルシンクはネットワークシンクの機能の一つです。オーディオ・セッションで利用するには、コントロールする側のユーザーがLevel 3プランのサブスクリプション/永続ライセンスを所有している必要があります。
ダブルシンクは、コントロール側のSoundwhaleのタイムラインの再生・録音を、コンタクト先の相手からのオーディオストリームに合わせて遅延させることでラウンドトリップによるレイテンシーを補正する機能です。再生開始までの遅延は発生しますが、コントロール側のモニター・録音を同期させることができます。
ダブルシンクの設定
- コントロール側のSoundwhaleでネットワークシンク、ダブルシンクを有効にします。
- コンタクト先のユーザーはネットワークシンクのみを有効にします。
- コントロール側のSoundwhaleで任意のタイムラインへ移動、再生・録音します。
これにより、コントロール側のユーザーのタイムラインとコンタクト先からのオーディオストリームが同期します。オケなどのガイド・トラックはそれぞれのユーザー側に読み込んでおき、互いに対してSendで送らずローカルでモニターするようにしてください。
ダブルシンクはSoundwhale同士での接続のみで利用可能な機能となります。DAWでは利用できないためご注意ください。