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会場規模を問わずライブミックスを磨き上げる、Wavesプラグイン

2020.04.06

最先端のDAWシステムとアナログアウトボードを駆使したサウンドで、アーティストの楽曲制作、イベントや番組のテーマソング制作、プロデューサーとしても活動してきた青木繁男氏が率いるサウンド・エンジニア集団ライブデートでは、複数のWaves SoundGridシステムが稼働し、担当アーティスト:FOMAREやMY FIRST STORYのライブの現場で活躍している。

今回はライブデートの所属エンジニア、佐々木優氏と澤田拓郎氏にその活用方法を語って頂いた。


ミキサーを自分のいつもの音にする

MI

Wavesプラグインをライブミックスで使うために、現在お持ちの機材を教えて下さい。

佐々木優 氏(以下 佐々木)

DiGiGrid IOSを2台、Waves SoundGrid Mobile ServerSoundGrid Impact Server、それからWSG-Y16カードとMultiRackのライセンスも複数所有しています。

インタビュー後、さらに対応力をアップさせるため、DiGiGrid MGBAxis Proton、最新のWavesLiveのプラグイン・ホストSuperRackも追加された。

MI

なるほど。ライブ会場によって様々なコンソールが設置されていると思います。WSG-Y16カードの場合はインサート回線が1枚につき16系統と決まっていますが、IOSとコンソールを接続するとアナログの回線数が8イン/8アウトですね。全トラックに挿すことにはならないと思いますが、ミキサーのどの回線にインサートする事が多いですか?

佐々木

主要回線を絞っていて、マスターのL/R、それとボーカル、グルーピングしたドラムのスネアとキックくらいにインサートします。会場によっては、いわゆる卓のOmni In、Omni Outが常設で使って塞がってるいるとか、CDそこに入れてますっていう場合が結構多いので、YAMAHAの卓だったら「こっちにRioの小さいラックがありますよ、これ全部空いてますよ。」と言ってくれればまだ良いんですが、卓の裏の入出力しか空いていない場合はさらに回線数が限られる場合があります。そんなときはおしとやかに(笑)「4chあればなんとか!」って感じでマスターは死守しつつ、ボーカルに1回線使って、みたいなパターンも多いです。

WSG-Y16 V2

YAMAHAのmini-YGDAI規格に対応したSoundGridカード。16ch(48kHz時)16chの信号をSoundGridサーバーと送受信可能にし、事実上、YAMAHAコンソールにWavesプラグインをリアルタイムでインサートすることが可能になる。プラグインの操作はMac/PC上のSuperRackまたはMultiRackソフトウェアから行う。

MI

プラグインの使い方については後でお伺いしますが、ライブ会場の規模はどのくらいですか?

佐々木

20,000人から100人規模まで、本当に大小様々です。

MI

すごいですね!幅がとても広いです。2万人となるとシステムPA会社がラインアレイを吊っていますよね。そのラインアレイをドライブするシステムに送られる非常に重要な回線にプラグインを挿すことになりますが、そういう時には何をよく使いますか?

佐々木

多分皆さん考え方が違うと思うのですが「ラインアレイをドライブする」と言うよりは「ミキサーを自分のいつもの音にする」ためにマスターにWavesプラグインを挿しているんですね。そこから先はシステムを担当するPA会社の領域なので。「ここをまず整える」というところで必ず挿しているっていう感じですね。 それがヘッドホン・ミックスなりイヤホン・ミックスで聞いたときにいつもの音になるように、卓の種類や鳴りが違えどいつもの音に。そうすると一点に集中できるので。いつもと違う音がしているというときには、システムの方と相談します。例えば、そこでかけているEQなのか、Sub Lowのチューニングとか。レベル感とかHiの感じとか。そういうところを一点に絞れるので「俺はいつもの音になったよ。でも(外音が)ちょっと違う」という話ができるので、そういう意味でマスターに挿しています。

MI

ではシステムPA会社ががやっているEQの内容とかはある程度見た上で?

佐々木

もちろん。把握はしていて、「システムEQを重ねた上のEQ」が一枚あって、その前に自分でチューニングをするっていう二枚仕立てです。だいたいどこもそうなっているので、そこの手前ですね。ミキシング・ボードの中の整備というか、ミックスのところを自分でトリートメントする為に使っています。

卓の中では実現できない処理をWavesでやる

MI

コンソールによって音の違いもありますしね。YAMAHAとDiGiCoじゃ全然違うと思いますし。それを自分なりのサウンドにするためのプラグインって何を?企業秘密に当たるかもしれないですけど。みなさん興味があるところだと思うので。

佐々木

いやいや全然大丈夫ですよ!僕はお決まりで入れているのはSSLのチャンネル・ストリップです。SSLを一番前に置いて、次にF6 Floating-Band Dynamic EQを2つ入れ、その後にCenterを入れます。最近よく遊んでいるのがOneKnob Louderです。挿すと音が粗くなるってめっちゃ言われたんですけど(笑)でも本当にちょっとかけると、ちゃんとラウドになるので、面白いと思って入れるときもあります。

澤田拓郎 氏(以下 澤田)

僕はYAMAHAのコンソールでMobile Serverをエンジンにしてちょっと音の確認をしたとき、マスターに挿したのはF6でしたね。会場の反射のどうしても取れない、スピーカー・チューニングでは切れなかった嫌なピークを、ダイナミックEQのF6でピンポイントで抑え込むことで滑らかにしたりっていう処理をマスターでしましたね。

MI

マスターでSSLを挿すのはどういう効果があるのでしょうか?

佐々木

ちょっとおまじない的な感じもあるんですけど。VENUE Profileっていう卓がありましたよね。卓って新旧様々な機種がいまだに使われています。そんな状況下での共有の感覚として「何か加えたい」と思い、手段を探しているときにちょうどDiGiGrid IOSを手にいれて、通すとなんかちょっと変わるんですよね。パンチが出るっていうのは言い過ぎかもしれないですけど、アナログ卓の例えばMidasとか、そういう感じになった気がします。質感を変えるために一回通すっていうやり方をしています。

MI

あと、F6が2つ入っている理由も教えて下さい。

佐々木

「すごく狭いポイントにしてピークだけ本気で抜きに行く用」と「大きく抜くところ、もしくは足りなくて上げたいところ用」という使い分けをしています。

F6 Floating-Band Dynamic EQ

従来のグラフィック・イコライザーでは難しかった自然かつ高度なコントロールが可能なフローティング・6バンド・ダイナミックEQプラグイン。各バンドに設定されたスレッショルドに達したときだけにEQをトリガーし、スレッショルド以下のときには原音の透明性をキープできる。

MI

なるほど、グループにまとめたチャンネルにもプラグインをインサートするとのことですが、よくプラグインをインサートするのはどのグループですか?

佐々木

Waves以外のものを使っていらっしゃる方もいると思うんですけど、ボーカルには皆さん絶対F6を挿している印象があります。磨き上げるというか。卓の中でやるダイナミクスとEQでやれない処理をWavesの方でやる。例えばVocal Riderを入れるとか、F6を入れるとか。それで最後にEQで綺麗に磨き上げます。最近僕の中の流行りなんですけど、卓側のチャンネルEQは超フラットにして、ハイパスすらも入れない。実際聴き比べてみたんですけど、卓の方でEQせずにWavesだけでやったほうが音がよかったんですよね。HAでレベルを取るだけ。EQも全部Wavesです。

MI

それならぜひe-Motion LV1を試して欲しいですね!澤田さんはいかがですか?

澤田

僕もやはりボーカルです。ダイナミックEQが大好きなので、ボーカルのトリートメントには最高です。他の定番だとドラムにV-Compが多いです。スネアのグルーピングしたチャンネルやスネアとキックに入れたりします。V-Compを使ってちょっとパンチを出したりします。あとは僕もプラグインで音を決めて、コンソールのチャンネルのEQはフラットっていうのが最近の流行りですかね。これからまだまだ研究してみたいと思います。

MI

Wavesのプラグインの中には、卓の中では実現できないVocal RiderとかF6のようなデジタル処理をするものと、SSLなど有名な卓のチャンネル・ストリップ、またビンテージのアウトボード・プロセッサーを再現したモデリング系のものがあるんですが、レコーディングの方だとアナログモデリング系も頻繁に使われています。もしアナログモデリング系のプラグインをライブで使ってみて良い効果が得られた事例があれば教えていただけますか?

澤田

V-Comp、API 2500、それからSSL G-Master Buss Compressor。主にはそれらですかね。

MI

コンプが多いんですね。APIだとEQなどもありますが。

澤田

そうですね。APIは良いザラツキがでる印象があるんですけど、まだライブでは使用したことはないですね。今後使ってみたいですね。

MI

卓のコンプレッサーではなくWavesのアナログモデリングのコンプレッサーを使うと、どういう風に良いですか?言葉で表現するのは難しいかもしれないですけど…。

澤田

プラグインによって「それを想像させるテイスト」は出ますよね。僕もそんなに実機でインサートしたことはないですけど、でも「この実機はこういう方向性の音がしてるんだろうな」と想像はできますし、卓のコンプってやっぱり汎用性があるので、モデリングのコンプで歪み感をだすのとは使い方が違いますね。

佐々木

あとは設定、ツマミですかね。卓の方にあるコンプ、チャンネルコンプとかバスコンプの設定ツマミの種類っていうのがアナログにあるものとは違うので。例えばH-Comp Hybrid Compressorもよく使うんですけど、DriveとかPunchといったパラメーターがある卓というのはなかなかないので、言葉通りの感じや倍音を求める時にはプラグインを使います。

絶対こっちの方がいい

MI

なるほど。インタビューの前に青木さんが「クリエイターの要望を正確にライブに反映できるのがWavesの良いところじゃないか。」と言われていましたが、今担当しているアーティストの方でプラグイン処理に関するオーダーが入ったことはあるのでしょうか?

佐々木

プリプロ段階でしっかり仕上げてくるアーティストの方が増えてきて、やっぱりWavesのプラグインを使っていて、例えば「スネアに○○入れてるよ」「あ、僕も使ってます」みたいな会話はちょっとず増えています。でもF6はまだ知られていないですね。逆にいうとPAの方がよく使っていると思います。あとVocal Riderもよく話しに上がります。

MI

最近はどんなアーティストのライブでWavesを使いましたか?

澤田

最近だとFOMAREっていうバンドを担当しています。47都道府県ツアーをやりましたが、そこでMobile ServerとWSG-Y16カードが活躍しました。やっぱり日本のライブハウスはYAMAHA卓が一番多いので。CLとかだと外部インサートもできますし融通がきいて良いのですが、まだまだM7 CLのところもあります。

FOMARE オフィシャルHP >>

佐々木

僕はMY FIRST STORYですね。先ほど説明したようにボーカルのEQとダイナミクス系は全部Wavesで作って、HAだけ卓っていうパターンです。今回はZeppを回ったあと、ホールツアー、そして最後にアリーナツアーでした。Zeppでは卓は持ち込まず会場の卓を使いました。それの途中でちょっとEQ設定に悩み始め、ホールツアーに切り替わった時にAvid S6LをS6を使い始めたところで完全にWaveのEQにシフトしました。「絶対こっちの方がいい」と思いそのままアリーナに持っていった感じですね。

MY FIRST STORY オフィシャルHP >>

MI

なるほど、ありがとうございます。ライブミックスの音を良くするためにWavesを導入されていると思うのですが、Wavesを使い始めてから、オーディエンスやアーティストからの反応の違いはありましたか?

澤田

FOMAREっていうバンドのツアーファイナルがStudio Coastワンマンで終わった後、専門学生の女の子がPAブースの所にきて「スネアの音がめちゃめちゃ良かったんですけど、何してるんですか?どうやってるんですか?」って言われて。もちろん卓でやってるとその子は思ってたと思うんですけどね。MultiRackの画面を見せてあげたら写真を撮って行きました(笑)。卓だけのミックスとは違った感じにはできていると思います。プラグインの良さを利用できていると思います。

佐々木

僕は2つポイントがあります。まず同録ですね。卓の2ミックスを録音しているものをいつも本番終わりに演者と共有してるんですけど、音周りに細かいあるドラマーがいて、すぐ気付くんですよ「何かやりました?」って。「スネアの音何かやりました?あのリバーブは何ですか?」みたいな。オーバーヘッドに立ってるマイクの被り具合だったりとか、結構マニアックな会話ではあるんですけど、F6を入れてこういう風に抑えてるんだよっていう話をしたり。オーディエンスの反応に関しては、ボーカルの抜け方が圧倒的に変わったので。そこは評価をいただけているかなと思います。

MI

ボーカルの抜けをよくしたのもやはりF6ですか?

佐々木

そうですね。あとはVocal Rider。物理フェーダーに指を置いておくストレスと、そこを触り倒す本番のストレスがなくなりかけたっていう感じで、他に集中できるというか。あと、Centerを使ってるんですけど、これでバンドの混ざり具合とか各楽器の置き方を上下左右や前後にもボーカルも含め調整できるようになりました。CD制作からレコーディングまで、しっかり立ち会われているようなクライアントさんにも「良いね!」と言ってくださることが増えています。

MI

本日は貴重なお話しありがとうございました。これからもWavesプラグインでライブ会場の音を磨き上げて下さい!

取材協力:株式会社ライブデート

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