
- 伝説のREDD.17, REDD.37, REDD.51コンソールを再現
- 1960年代のクラシック・ブリティッシュ・サウンド
- コンティニュアス・EQコントロール
- アビーロード・スタジオが全面的に開発に協力
コントロール
- Amp Type:アンプのタイプを選択(REDD .37-.51のみ)
- Channel Select:チャンネル・コンフィギュレーションの設定
- Bass Lift:双指向性コンデンサー・マイク使用時の低域のロスを補正する9dB ローシェルビング・コントロール
- EQ Select:EQタイプ(Classic、Pop)の選択。ClassicトレブルEQ10kHzをシェルフでブースト・カット。Pop EQは約5kHzをセンター周波数にピーク・ブースト、10kHzをセンター周波数にシェルビングでカット。両EQともにセンター周波数100 Hzで10dBブースト・カット(REDD .37-.51のみ)
- Tone High:高域のシェルビングEQをコントロール
- Tone Low:低域のシェルビングEQをコントロール
- Monitor:モニター出力のソースを設定
- Spread:ステレオ処理のモード選択(ステレオ信号のみ)
- Drive:信号に付加するドライブ量をコントロール。値の上昇に伴い歪み量が増加。
- Analog:モデリングしたノイズ、ハムの量をコントロール
- Output:出力レベルをコントロール
- VU Meters:出力レベル(VU)を表示
REDDコンソールとは?
1931年のスタジオ開設以来、Abby Road Studioは世界でトップクラスのレコーディング・クオリティーにこだわり続け、革新的な技術を発信する存在でもありました。EMIのREDD (Recording Engineer Development Department: レコーディング・エンジニア開発部)は1955年、後に急成長するステレオ・フォーマットに対応するため、Abby Roadの技術エンジニア Lenn Pageによって設立されました。REDDの尽力により、1年足らずのうちにREDD.1コンソールが誕生しました。
REDD.1はAbby Road Studioの最初のステレオ・ミキシング・システムで、REDD.8ミキサーとアンプや他のコンポーネンツが収められたラックで構成されていました。1957年、後継機種となるREDD.17がEMIのドイツ関連会社であるPeter Burkowitzによって設計されました。REDD.17は8チャンネルある各チャンネルに、今日、私達がミキシング・コンソールにあって当然と考えるEQを初めて搭載したコンソール・デスクでした。
翌年の終わりには、4トラック録音の人気の高まりを受け、シリーズ3機種目となるREDD.37がリリースされました。REDD.17、 REDD.37ともに伝説的なSiemens V72真空管アンプを備えていました。REDD.37では少なくとも31台のV72が使用されていました。REDD.37に続き、V72よりヘッドルームが大きく歪が少ないREDD.47アンプ搭載のREDD.51が誕生しました。
このモデルは1959年に誕生したものの、1963年まではAbby Road Studioでの活躍の機会は無く、1968年に4台の.51デスクが製造され、以降EMIの次世代ソリッド・ステート・8/16トラック・コンソール、TGシリーズにゆっくりと移行していきました。