Virtuoso Japanese Series第四弾、笙がソフトウェア音源化。Kontakt Instrumentsとして登場!
雅楽の三管のひとつ、笙。
17本の竹管をもつその姿から鳳笙(ほうしょう)とも呼ばれ、その音色はまるで天上から降り注ぐ 光。世界初ともいえる本格的な笙のサンプリングを実現、遂にVirtuoso Japanese Seriesに加わりました。
主な特徴
- 笙演奏家・石川高氏による演奏を丁寧にキャプチャーしました。
- 笙の全15本の竹管*の単音と11種類の和音を、個別に全奏法で収録。雅楽から現代音楽まであら ゆる音楽シーンで活用できます。
- 笙の演奏手法を分析し、インストゥルメントモデルを開発。笙特有の和音演奏(合竹)と単音演 奏(一竹)を自由に組み合わせて演奏可能
- 本物の笙と同じ配列の指使いで和音や単音程を指定して演奏可能な2種類のキーモードを用意。
- 笙の複雑な菅の配置と発音状況を把握
- 雅楽特有のピタゴラス律のほか、平均律や自由な音律を設定可能なスケールチューニングを装備、 古典音楽からコンテンポラリーまでシームレス対応。
- 音が途切れることなく、多彩なアーティキュレーションヘ変化させながら演奏可能なキートリガー コネコション機能
- 無段階かつ自然に音色変化を加えるエクスプレション・コントロール
- 演奏者の人数を3人まで増やせるEnsembleセレクターを搭載、雅楽管絃での合奏に対応可能。
- 24bit、96kHzで録音された生々しく繊細なサウンド(製品は24bit、44.1kHzで収録)
- マルチマイクで収録、Direct、Overhead、Room、Stereo Mixを個別に専用Mixerでミキシングし て音作りが可能
*笙の竹菅は全部で17本ありますが、実際に音が出るのは15本です。
演奏者のご紹介
笙とは
日本の雅楽で使用される重要な3種類の管楽器のひとつで、全長は40~50cm。17本の竹管を持っています。 鳳凰が翼を立てたようなその姿から鳳笙(ほうしょう)とも呼ばれ、その音色は天上から降り注ぐ光と表されており、飛鳥時代から形も音色もほとんど変わることなく、現在に至るまで雅楽の中心的な役割を持つ管楽器の一つです。 17本の内、15本の竹の根元に簧(した 注:リード)があり、それぞれの管に開けられた指穴を押さえながら、吹き口より息を 吹いたり吸ったりすることで簧が振動し、音となります。また、吸っても吹いても同じ音程が鳴るため、途切れることなく音を鳴らし続けることができ、演奏の特徴となっています。
歌の伴奏などに「一竹(いっちく)」と呼ばれる単音での吹奏がなされ、合奏には「合竹(あいたけ)」と呼ばれる和音を奏して、包み込むような美しい音色で空間を創り出します。
熟練した精密な演奏をレコーディング
笙の演奏は石川 高(いしかわ こう)氏。
雅楽演奏グループにも所属しながらもコンテンポラリー音楽にも精通した石川氏の精密 な演奏を通して、複雑な笙の楽器構造を分解し、竹菅1本1本を丁寧に録音しました。

笙特有の演奏表現をリアルに再現する、専用発音メカニズムとインターフェースを開発。
合竹(あいたけ)と一竹(いっちく)での演奏を実現
複数の菅を同時に鳴らす11種類の和音(合竹) “Chord Tone”と1本の菅を鳴らす単音(一 竹) “Single Tone”が独立して演奏可能。もちろんアーティキュレーション・コントロールも 独立して行うことが可能です。
Chord Tone(合竹):C2~F3(白鍵のみにアサイン)
Single Tone(一竹):G3~C6


演奏が途切れることなく奏法の変化が可能なキートリガーコネクション
延々と続く持続音が特徴の笙ですが、息遣いによって多彩なアーティキュレーションを表現可 能です。そしてそのほとんどが音が持続させながら自然に繋がって変化していきます。このよ うな挙動を再現するキートリガーコネクションを装備、演奏中にキースイッチを入れることで 任意のアーティキュレーションへと自然に変化させることが可能です。
息の強さで吹き音を自在にコントロール可能
サンプルベースでありながらも、滑らかでダイナミックな息づかいを表現することができる ため、さながらウィンドコントローラーのような感覚で鍵盤演奏が可能です。
音の立ち上がりをコントロールするブロウスピード
エクスプレッションに加え、息のスピードによる音の立ち上がりスピードに汎用コントロー ラーでコントロールでき、もたつきのない演奏が可能になります。
ポリフォニックレガート奏法
演奏中に音を積み重ねたり、ある音だけを違う音程に移動させるなど、単音でも和音でも 可能なポリフォニックレガート奏法が可能です。複数の竹菅を持つ笙ならではの奏法とい えるでしょう。ポリフォニックレガートはSustain Pedalで瞬時にON/OFFが可能です。
笙特有のアーティキュレーションを豊富に収録
ストレート(吹き音/吸い音)、フラッター(吹き音/吸い音)、スフォルツァンド、クレッ シェンド、トレモロスロー(吹き音/吸い音)、トレモロファースト(吹き音/吸い音)な ど、あらゆるアーティキュレーションをChord Tone(合竹)とSingle Tone(一竹)で収録しています。
3人まで増やせる、アンサンブル機能
雅楽の管絃では楽器ごとに複数の奏者が配置され、厚みのあるユニゾン演奏を行います。 ソロ、2人、3人のモードを選択でき、各奏者の演奏のずれ具合、配置の広がりをコントロール可能です。
パイプ・インジケーター
複雑な竹菅の配列と発音状態をモニター可能なパイプ・インジケーターを装備。 菅の音名が古典音名でわかりやすく表示され、Chord Tone(合竹)演奏時には11種の和音名も表 示されます。また、後述のスケールチューニング・ボックスと連動して動作するため、各竹菅 の音を鍵盤の音程でモニタリングでき、とても便利です。
スケールチューニング機能
笙の演奏可能音域について、全クロマチックピッチを個別にチューニングできます。雅楽で使われるピタゴラス音律や、平均律に簡単に設定できるほか、カスタム・チューニングを作成して演奏することができます。設定した値はもちろん保存して使うことが可能です。
古典の演奏を忠実に再現するキーモード
クロマチック・キー配列のほか、笙と同じ指使いで演奏可能なフィンガリング・キー配列を用意しま した。このキーモードでは白鍵を竹菅に見立てています。両手の指を白鍵に置き、まるで15本の竹菅の穴を塞ぐように演奏することができます。
笙の演奏家の方に非常に使いやすいばかりでなく、楽器の理解・学習にも大いに役立ちます。
収録アーティキュレーション
Chord Tone(合竹)
ストレート(吹き音/吸い音)、フラッター(吹き音/吸い音)、スフォルツァンド、クレッ シェンド、トレモロスロー(吹き音/吸い音)、トレモロファースト(吹き音/吸い音)
Single Tone(一竹)
ストレート(吹き音/吸い音)、フラッター(吹き音/吸い音)、スフォルツァンド、スライ ドアップ
Articulation - 収録内容とKey Switch
for 合竹(chord tone)
Articulation - 収録内容とKey Switch
for 一竹(single tone)
- Chord Tone、Single Toneは同時に発音、独立したキースイッチでアーティキュレーション を選択可能。
- すべてのアーティキュレーションがキートリガーコネクションで接続可能。
Chromatic
一般的なクロマチックスケールで発音。シングルトーン15音以外の音程も演奏できるためどんな音 楽にも対応可能です。
MIDI キーボードのレイアウト
白鍵のみにシングルトーン15音を配列。C4より低音側には左手で押さえる菅を順番に配列、D4よ り高音側には右手で押さえる竹菅の音を配列。

スケールチューニング機能
笙の演奏可能音域について、全クロマチックピッチを個別にチューニングできます。
雅楽で使われるピタゴラス音律や、平均律に簡単に設定できるほか、カスタム・チューニングを作成して演奏することができます。
設定した値はもちろん保存して使うことが可能です。
Key Trigger Connection
延々と続く持続音が特徴の笙ですが、息遣いによって多彩なアーティキュレーションを表現することができます。そしてそのほ とんどが音が持続させながら自然に繋がって変化していきます。このような挙動をKey Trigger Connectionで再現するこ とが可能です。Key Trigger Connection は、従来のキースイッチでの表現を遥かに凌ぐ、ごく滑らかなアーティキュレーシ ョンコントロールを可能にします。
この動作は鍵盤を押している間、任意のアーティキュレーションへ何回でも自然に接続することが出来ます。
またこの機能の ON - OFF はサスティンペダル(CC#64)に割り当てる事が可能です。Key Trigger Connectionを使い たい時に瞬時にアクティブにすることができ、エモーショナルな演奏表現に役立ちます。
Audio Mixer
Direct、Overhead、Room3種類のステレオマイクポジション+Stereo Mixで収録。
チャンネル毎に用意されたVolume / Stereo Width / Pan / Reverb Send / EQ で自在にミキシング 可能です。さらに高品質コボリューション・リバーヴを搭載、Instrument上でクオリティの高い 音作りが可能です。また各マイクチャンネル毎にDAWトラックへのパラアウトが可能なマルチア ウトプット・バスを用意、緻密なミキシング・セッションにも対応可能です。

LOADマネージャー
必要なアーティキュレーションだけを読み込みさせるLoadマネージャーを用意。使わないサ ンプルのLoadを避ける事でKontaktエンジンをより快適に動作させることができます。
