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数多くのヒット曲で耳にする事のできるEventide H3000の名作プリセット「Crystal Echoes」の意思を引き継いで、原音からは想像もできない音を生み出すエフェクトを生み出すプラグイン。それが、Crystallizerです。
Crystallizerのグラニュラー・リバース・エコー・スライスや、レトロなピッチ・プロセシング能力を使えば、過激で美しい音響処理を生み出すことができます。アコースティック・ギターに厚みのあるデチューン・エコーやサイケなピッチシフト処理を施したリバース・エコーをかけて、シンセのようなテクスチャーを生み出す。セッションのBPMにシンクした状態で原音を細切れにして、ピッチを変化させつつ、リバース、ゲート処理を行う。
Crystallizerを使えば、ドラム、ギター、ベースなど素材が何であっても、シンセに負けないほど幅広い種類の音響を手に入れることができるでしょう。
昔々、ニュージャージーの沼のほとりにあるEventideという会社に、数名の開発者がいました。H-3000 Harmonizerという製品を開発したのですが、その中に「リバース・シフト」と呼ばれるアルゴリズムがありました。リバース・ピッチ・シフト・エコーは、H949 Harmonizerの当時からEventide製品に搭載されていた機能ですが、そのサウンドはジミー・ヘンドリックス的なトリップ感あふれるサイケなエフェクトとして、多くのアーティストに使われていました。
そうして、みんながサイケなフレーズでグルービーな気分に浸っていた時に、あるサウンド・デザイナーがやってきました。その名前はアンドリュー・シュルシンガー。彼は、H3000の「リバース・シフト」アルゴリズムを探求していたのですが、あるとき、それがクリスタルのように素晴らしい、きらきらと揺らめくサウンドを生み出せることを発見しました。それは、それまで誰も耳にした事の無かったほど不思議な音で、特にギターにかけると最高の効果が得られました。そのプログラムは「クリスタル・エコー」というH-3000のプリセットになり、何百人ものアーティストや、プロデューサーに使われ、多くのヒットソングを生み出すことになりました。
そうしたH-3000の開発者が、SoundToysの前身となるWave Mechanicsを設立したのは、その後のお話です...
| ラインナップ | 価格(税込) |
|---|---|
| Crystallizer TDM Mac OS X、Windows対応 |
定価:¥54,600(本体価格:¥52,000) |
Crystallizerは単体での販売(iLok Delivery)の他、TDM Effects(¥186,900)、Native Effects(¥71,400)にバンドルされています。
Crystallizerの中核に位置するのが、2台のリバース・エコー・プロセッサーです。この、かわいいエフェクト君は、オーディオ素材を指定した範囲でつかんで、それを逆に再生させます。奇妙で、トリップ感覚にあふれたエフェクトですが、慣れると楽しい生き物です。
オーディオ・スライスの単位は、数ミリ秒から数秒まで選択可能です。超短いスライスを使って原音をグチャグチャにする。長めのスライスをつかってジミヘンっぽいサイケなエフェクトを得る。変態と呼ばれることを恐れないなら、各チャンネルに3オクターブまで上げられるピッチチェンジもかけてみてください。スライスの単位をセッションのビートにシンクすることもできるので、どんなに過激な処理を行ってもグルーブ感を台無しにすることはありません。
1980年代にラジオを聞いていると、 必ずと言っていいほど、H3000の「Crystal Echoes」をつかった曲を耳にしたものです。私たちはH3000の開発に関わっていたので、一聴しただけで「その音」が耳につきました。
それは、シンプルなギターのコードから、シンセのようなパッドサウンドを生み出したもので、イントロや、エンディングで使われることが多かったようです。この効果は Crystallizerでも再現可能ですが、ただ再現するだけでなく、さらに強力なエフェクトが可能です。ゲート/ダック処理と組み合わせれば、この世離れしたサウンドも生成可能です。ハイカット/ローカットフィルターも搭載されているので、さらに音楽的な音作りが楽しめます。
Crystallizerのリバース・スイッチを切り替えると、リバース・エコーと、古典的なピッチ・シフトを切り替えることができます。最近のピッチ・シフターでは、原音のキャラクターを保持したまま自然なピッチシフトを行えるような工夫がなされています(私たちのPurePitchやSpeedが、その例です)が、昔のピッチ・シフター(Eventide伝説の名機「H910 Harmonizer」など)では、リサンプルや、クロスフェード処理を繰り返すことによる不自然な副作用が、避けられませんでした。
でも、世の中には「物好き」な人がいるもので、そんな「副作用」がたまらなく好き、という人もいるようです。あなたがその一人なら、Crystallizerのピッチ・シフターにはグッとくることでしょう。あなたが真面目なタイプでも、微妙なデチューン、ダブリングといったハーモナイザーの古典的な使い方には、Crystallizerの味がしっくりくることに驚かれるかもしれません。
生のドラムループを元にして、ユニークで、新鮮な音響効果を生み出したい。そんな時も、 Crystallizerを使えば予想を超えた効果を得る事ができます。
ディレイを短めにして、ピッチを落として稲妻のような音にする。トーンコントロールを使って音色を変える。リサイクル・ツマミを使ってスペーシーで泡立つサウンドを生み出す。テクノ風にピッチの落ちるビートを作る。Crystallizerには、ドラム用のプリセットも用意されているので、ドラムのトラックにCrystallizerをインサートしてみてください。新鮮なドラムサウンドを生み出す楽しみに、ハマることでしょう。
"ダブラーとしてコーラスなどの歌素材やパッド、クリーン・ギターなどの上モノにかけてフワッとした奇麗で上品な広がりを演出することもできれば、原音をとどめない変態系のグチャグチャな音に加工できたりと応用範囲は広い。3オクターブ可変のピッチ・チェンジのツマミを回すといい感じでザラザラ&下品な音になり、その辺はビット・クラッシャー的な使い方も可能。(中略)...いわゆる1980年代サウンド的なちょっとロービットっぽくも高級感も漂う不思議なサウンド。プリセットのセッティングも200以上あり、一通りいろんな音に通すだけで徹夜できそうだ" - 村山晋一郎(サウンド&レコーディングマガジン 2004.06)
その他、基本動作環境は、各ホストアプリケーションの動作環境に準じます。製品の仕様・動作環境、および価格は、予告無く変更となる場合があります。