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トップエンジニアからの金言。ミキシングのTips

2017.08.15

スタッフHです。

今日は世界一級のエンジニアが送るミキシングのTipsですが、具体的なTips(例えば、EQやコンプをこんな風にセッティングするとか)は1つもありません。しかし、ミックスをするにあたりとても大事なことが数多く含まれているもの。

そのエンジニアとはクリス・ロード・アルジ(以下CLA)。現代のアメリカンロックの音像は彼が作り上げたものと言っても過言ではない、まさしく音楽の歴史を1つ更新したエンジニア。「クリス以前・クリス以後」という言葉が成り立つほどではないでしょうか。彼が携わった作品と、その作品が受賞した賞を並べていくと、とてもここでは収まりません。エンジニアを志す方なら数10〜数100枚、リスニングがメインという方であっても、CLAの名前がクレジットされたレコードを数多く持っていることでしょう。

 

そんなCLAが愛用しているプラグインが、WAVESの製品。本日はCLAがWAVES本社を訪れ、スタッフであるYONIに「ミキシングの心構えのTips」を語るビデオを5本、ご紹介いたします。

本ブログをご覧の方の中には「完全にエンジニア志向」という方もいらっしゃれば、「自分で作品を作り、ミックスもする」という方も多いかもしれません。どのような方であっても一度は見るべき金言だらけなので、折を見て見返すなどもしてみてくださいね。


CLAが語るミキシングのTips #1:ミックス前の準備について

ミックスを行う前段階の「準備」について。

ぱっとこのビデオをみて「なんだ、そんなことか」とビデオをストップしてしまう方は非常にもったいない。ここでCLAが語っている内容は、多くの一級エンジニアさんが「自然と(当たり前に)」やっていることのように思います。もしもみなさまが「自分で曲もつくり、ミックスもする」という方なら、心の切り替え方を学ぶビデオとして見ても面白いかと思います。ここで解説されている準備は、決して大げさなものではありません。「心の作り方」を参考にしてみてください。


CLAが語るミキシングのTips #2:使うプラグインは「あらかじめ」用意する?

このビデオで語られることは、今日からでも実践できること。しかし、いざ実践してみようとするとそれが難しいことにも気がつくでしょう。プラグインを選ぶタイミングについて語られています。「頭をミックス以外のことに占領されないための準備」という見方もできますね。


CLAが語るミキシングのTips #3:AUXトラックを用意するタイミングはいつ?

もしもこれから新しいセッションファイルに手をつけようとしている方は、こちらも是非実践してみてください。やることは非常に簡単なこと。同時に自分の中で「上限」も決めてしまって進めるのがいいでしょう。ここでは、CLAおすすめのWAVESプラグインについても触れられています。


CLAが語るミキシングのTips #4:正しいモニター環境とは

これは、非常に参考にすべきポイントでしょう。モニターとはどうあるべきか。どのくらいの音量でチェックすべきなのか。意外な答えだなと思う方もいらっしゃるかもしれません。小さな音量でミックスをすることは、実はとても大切なこと、とCLAだけでなく、多くのエンジニアさんが話をされているのを耳にしてきました。これもまた、今日から実践できる内容ですね。

ちなみにムービーのラスト、CLAが「ニヤリ」としながら話しているのですが、この元ネタをご存知ない方のために(CLAもギャグで言っているということを補足するために)、こちらがニヤリの正体です。

英語の分からない私でも「これはおかしい」とわかるので、お時間のある時にどうぞ。


CLAが語るミキシングのTips #5:コンプをかけるべきでは「ない」トラック

これはちょっと「耳が痛い」人もいるかもしれません。楽器を理解せずに(適当に)処理を進めていくことはダメですよね。楽曲を何度もなんども繰り返し聞いて、理解して、それから処理を進めていく必要があります。百戦錬磨のCLAでさえ、ビデオで語られる通り楽曲に求められるものが判るまでチェックを行うと話しています。トラックに処理が必要になるのはどんなときなのか、CLAからの熱いメッセージを体に染み込ませましょう。


冒頭でも書いた通り、この5編のムービーの中には具体的に「○○○のプラグインを△△△の値に設定して、XXXに使用すればいい音になる」といったTipsは一切含まれていません。どちらかといえば、心構えの部分がほどんどでしょう。

私が業務の上でお会いする国内のエンジニアさんたちの作業を拝見させていただくと、実に多くの方がこのCLA Tipsに近いことを「自然と」やっていらっしゃったなぁと記憶が蘇ります。やれば簡単なことでも、それが癖のレベルになるまで体に覚えさせることは、なかなか難しいものです。

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