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Sonarworks Reference 4 Headphone Edition をスタッフが実際に体験してみた

2018.02.23

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スタッフUKです。リリースから好評をいただいている、Sonarworksモニタースピーカーとヘッドフォンの補正システム、Referenceシリーズ。昨年最新バージョンとなるReference 4 Studio EditionとHeadphone Editionがリリースされ、特にヘッドフォン補正については、対応モデルが大幅に増強され、100以上の製品に対応しました。

 

今回はメディア・インテグレーションスタッフOK、UKの二人が、Reference4 Headphoneを実際に使用してみました。普段仕事上でチェックすることはありますが、複数のヘッドフォンを比較してみるのは初めて。実際にいくつかのヘッドフォン試聴し、対談を行いました。

 

OK: 今回は試聴比較ということで、下記モデルを用意しました。

 

beyerdynamic

  • DT1770
  • DT250

 

AKG

  • K121
  • K712

 

SONY

  • MDR-CD900ST

 

Focal Professional

  • Spirit Pro

 

SHURE

  • SRH840

 

UK: 普段自宅で使用しているものもいくつか持ってきました。どんな結果になるのか楽しみです。

 

beyerdynamic
DT1770

20180223_sonarworks_dt1770

OK: まずbeyerdynamicのハイエンドモデル、DT1770から。

UK: Reference 4上でプロファイルを読み込むと、まずそのヘッドフォンの特性がグラフで確認できるのが便利ですね。100Hz近辺と、7-9kHzに特徴的なピークがありますね。

OK: 補正なしだと、当然だけどbeyerdynamicらしいキャラクターだね。低域と高域が強調されることで、定位の広がりを感じる。そこに補正をかけると。

UK: キャラクターは崩れないですけど、強調された帯域がちょとだけおとなしくなることで中域のマスキングが減って、前にせり出してくる感じがしますね。

OK: 中域のディテールは補正ありのほうが見えるようになるから、補正あり・なしを併用することで中域のチェックがやりやすいかもしれない。

 

DT250

20180223_sonarworks_dt250

 

UK: 次は自分が自宅で使っているDT250です。クローズドで、あまりbeyerdynamicらしくないキャラクターのヘッドフォンと思って使っています。

OK: 確かに特性をみても、高域がそこまで強調された感じはないね。実際の音も低域に重心がある。補正ありにしてみると。

UK: 低域が抑えられた分高域が前に出てきて、beyerdynamicらしさがちょっと出てきますね。マスキングが弱くなった分中高域のチェックはやりやすそうです。

 

SHURE
SRH840

20180223_sonarworks_srh840

 

OK: 次はSHURE SRH840。クローズドタイプのヘッドフォンでビジュアルで見ると8kHzあたりにピークがあるけど、特性全体は比較的フラットなヘッドフォンだね。

UK: 補正あり、なしで比較してもあまり印象は変わらないですが、低域の補正が効くと、定位はよりはっきりしますね。

OK: 高域の耳に当たる帯域も少し丸められてるから、そこも定位感に貢献してそう。

 

AKG
K121

20180223_sonarworks_k121

 

UK: 次はAKG K121です。最近プロファイルが追加されました。これも自宅で使っているヘッドフォンです。セミオープンで価格の割にいい音なので気に入ってます。

OK: 100-700Hzまでゆるやかな山があるね。補正なしだとAKGの中では低域が強めで特徴がある音。補正ありだと・・・

UK: 低域が程よく抑えられて、中域の解像度が良くなりますね。でもキャラクターはそのまま、嫌味な変化はしません。値段は抑えめのモデルですけど、ランクが一つ上がった感じ。

 

K712

20180223_sonarworks_k712

 

OK: 次はAKGのハイエンドモデル、K712。補正なしで聞くと、中域をおさえつつ高域が伸びる、まさにAKG王道サウンドだね。このモデルは低域もよく出ていて使いやすいな。

UK: 補正ありだと、キャラクターはほとんど同じままですけど、ボーカル域の解像度が変わりますね。

OK: 補正してみると元の音は中域に特徴を持たせていることがわかるね。でもやはりヘッドフォンのキャラクターを大きく変えるわけではないところが絶妙。

 

SONY
MDR-CD900ST

20180223_sonarworks_cd900st

 

UK: 次は日本の定番モデル、SONY MDR-CD900STです。こちらも過去日本のユーザーの要望で追加されたモデルですね。特性グラフをみるとわかりますが、100Hz以下がロールオフされる潔いセッティングなんですね。

OK: 補正なしだと当たり前だけどカリッとした中高域でデファクト・スタンダードの音だね。補正をかけてみると、このロールオフが若干補正されて、低域も見えるようになってくる。これも補正ありと、補正なしで聞き比べながら作業に使ってもよさそう。

 

Focal
Spirit Pro

20180223_sonarworks_spiritpro

 

UK: 最後は我らがFocal、Spirit Proです。改めて特性グラフをみると、300Hzをピークに緩やかな山を描いていますね。補正なしだとFocal SMシリーズを思わせる柔らかさがあって、300Hzのピークが効いているのかなと感じます。

OK: 補正ありでもキャラクターはほとんど変わらない印象だけど、低域を抑えた分中高域がくっきり聞こえてくるね。下の帯域が抑えられた分、超低域もむしろ聞き取りやすくなっている。レンジが一段階広がった感じ。でもキックの太さとか、音の質感は不思議と変わらず、ヘッドフォンの魅力はそのまま残っているね。

 

総評 スタッフUK

Reference シリーズの補正はヘッドフォンのキャラクターを大きく変えるようなものはではなく、ミックスをしていて「実はここが欲しかったんだ」という帯域が程よく補正されている印象を受けました。補正あり・なしで違いで見える帯域の変化を活かし、ヘッドフォンをかけ替えるような気分で使うことでもミックス作業の幅が大きく広がるのではないでしょうか。

個人的にはK121はキャラクターを保ったまま1ランク上がったような印象を受けました。自宅にもぜひReference 4の導入を検討しようと思います。

 

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