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小型オーディオI/Oの王者、Duetの魅力

2015.10.31

スタッフHです。

スタッフH、ある日の日記

先日、とある作曲家・アレンジャーの方からご連絡をいただき、

「今度○○スタジオ(私もたまに使用する、都内数店舗を構えるリハーサルスタジオ)で実験的なレコーディングしてみるから、よかったら遊びにきてよ。MIの製品もいっぱい使うから、なんか起きたら助けてほしいんだ(笑)」

というお声がけをいただきました。まぁ私はサポート部の人間ではないので、いざトラブルが起きてもお役に立てるかわかりませんよ、とお応えしつつ、伺わせて頂いたのです。

スタジオに到着してみると、所狭しと置かれた大量の楽器たちと、その方が所有するいくつかのマイク、お気に入りと伺っているギターアンプ、いくつかのビンテージシンセがありました。スタジオの端にはノートマシンが一台と、Apogeeのオーディオインターフェイス、Duetが

写真を掲載できればベストなのですが、ご本人が「ちょっと恥ずかしいから写真はやめといて〜」とのことで、以下はイメージ写真です。

20151027_blog_duet

どうしてDuetなんですか?

一通りの実験にお手伝いをし、レコーディング実験は終了。私は気になっていたことが1つありました。

この方はご自宅のスタジオに他社の高額なオーディオI/Oをいくつか所有されているのですが、どうしてDuetを持ち込んだのか。Duetが悪いということではなく、それよりも最新製品を持っておられるからです。

スタッフH「どうして今日はDuetだったのですか?他にもたくさんI/Oをお持ちですよね?」

作曲家・アレンジャーさん「荷物が多かったからだよ(笑)楽器が多かったから」

なるほど。確かに16畳ほどのスタジオを埋め尽くすほど、大量の楽器を持ち込まれていました。私としては何かこう、「もしかしてDuet絶賛のストーリーでもあるのでは…」と待ったつもりであったのですが..


すると続けて、このようなお話が

作曲家・アレンジャーさん「でも、Duetの音って素晴らしいのよ。スペック云々のことはよくわかっていないけど、同じような形のデスクトップタイプのオーディオI/Oを使ってみたし、持っているものもあるけど、未だにDuetで録った音が一番いいなと感じちゃう。小型で持ち運びが楽で、音がいい。マイクプリも好きだしね。AD/DAとか詳しいことしらないけど、録ってみて不満がないのよ。小型だからって自宅の機材と差があることは嫌だけど、Duetはそういう問題がないなぁ。

メディア・インテグレーションがApogeeの代理店になる前から使ってるからね〜。スタッフHくんより詳しいかもしれんでぇ(笑)

もう一回いうけどスペック云々はまったく分からないから、スタッフHくん気になるなら調べてみて〜」

こう、おっしゃるのです。


Duetの底力を調べてみる

私たちがApogee製品を取り扱うようになって日が浅いこともあり、確かにDuetのことを隅から隅まで調べ切ったことはありませんでした。ちょっと、調べてみようかなと思い立ちました。


Duetのマイクプリは、+75dbまでのゲインアップができます。

201510_blog_duet75db

まぁ現実的に「+75db」までのゲインアップが必要なマイク・環境などほとんどなく、これだけを言えばあまり魅力的に映らない数値かもしれません。が、この数値こそApogeeの自信のあらわれ。かつては単体のマイクプリなども製作していた経験・技術を投入し、クリーンなゲインアップをご提供するよ、ということなのであります。むやみやたらに高いゲインだけを実現したぜ、というものではありません

事実、かなり高めにゲインアップを行っても、マイクの魅力を損なうようなノイズが入り込んできません。そして…

THD+N ADは-106db、THD+N DAは-113db。

私のような技術知識の浅はかな人間がこの手を話題をこうして書くのは(当社の技術部リーダーなどに見られることを考えると)怖くなってしまいますが、AD/DA時に発生する歪みやノイズ(Total Harmonic Distortion + Noise)が極めて小さいことも、Duetの魅力の1つです。

これらの数字は、AD/DAのそれぞれの過程で「元の入力信号にはなかった歪みやノイズ」がいかに低いかを表しています。ApogeeのI/Oが総じてクリーンだと評される理由の1つです。

音を録るときも、録った音を聞くときも。そしてハイレゾ音源などをリスニングするときも。なんら誇張のない音で表現します。


ADのダイナミックレンジ 114db。DAのダイナミックレンジ123db。

囁いたかと思えばとてつもなく激しい声で歌うビョークのようなボーカルを録りたいときにも。繊細なピッキングでハーモニクスを鳴らしたかと思えば急にファズをかけたベースソロを始めるジャコ・パストリアスのようなベースを録りたいときにも。撫でるようにタムを流したかと思えば急にとてつもない大音量でドラムキット全体を鳴らすテリー・ボジオのようなプレイを録りたいときでも。音量差の激しいオーケストラをステレオで集音したいときにも。

AD/DA時のダイナミックレンジが広いことは、パフォーマンスの表現をもれなく抑えられることと言ってもいいでしょう。現在のDuetはここの数値をかなり高く設計されているため、同社のハイエンド機にも負けない余裕があります。

アコースティック楽器を入れた録音・アレンジをするアーティスト、ミュージシャンにApogeeが特に好まれるのも、この辺が理由なのかもしれません。


どんなヘッドフォンも歪ませない。フルテンでも足りないとも言わせない。ヘッドフォンアウトレベル+19dBu

ヘッドフォンアウトの余裕っぷりについては、先の作曲家・アレンジャーさんが最もDuetを評価してくださった部分です。

「いくつかのヘッドフォンも使うし、リスニング用のイヤフォンなども併用してチェックすることもあるけれど、Duetが一番「どんなものを繋いでも問題なくモニタリング」できるね。たぶん、許容的な幅?が広いのかな。フルテンにしてもまだ物足りない、みたいなことがないし、歪んだような音にもならない」

ヘッドフォンがもつポテンシャルを失わない設計にしてあるDuet、ぜひ展示店舗などでもご愛用のヘッドフォンを持ち込みのうえ、チェックしてみてくださいね。


これ1台で、MacにもiOSデバイスにもつながります(2017.10.10追記:ApogeeのUSBインターフェイスは、今後Windowsに対応することが発表されました)

iOSデバイス(iPhone/iPod touch/iPad)でリリースされている音楽系アプリには、優れたアプリが数多くあります。もはや「アプリだからお遊び」なんてことは全くないほど、シンセ、アコースティック系音源、リズムボックス、アンプシミュレータまで、いずれも素晴らしいアプリが揃っています。

素晴らしいアプリがあるなら、iOSデバイスへの入出力もこだわりたいもの。DuetはMacにもiOSにも、どちらにも対応。

iOSデバイスのために(下手するとiOSデバイスより高額な)インターフェイスを新規で買うことは少ないかもしれませんが、毎日Macで使用しているインターフェイスがオプションとしてiOSデバイスにも繋げられる、と見てもらえると、良さが伝わるかと思います。

201510_blog_duetios

2017.10.10追記:Apogeeより、USB接続のモデル(One、Duet、Quartet)のWindows対応が発表されました。対応ソフトウェアは2017年11月の公開を予定。詳しくは各製品ページをご参照ください。


Duetには、CoreMIDI対応のキーボード、パッドなどを「直接」繋げられます

Duetの背面にあるUSB端子。一方はコンピューターやiOSデバイスに接続しますが、もう一方、USBのA端子(普段コンピューター側についているほう)も用意されています。

201510_blog_duetmidi

これは、クラスコンプライアンス対応CoreMIDI(MacOSにドライバなしで使用できるMIDIデバイス)デバイスを接続するためのポート。各種の認証USBキーやらハードドライブなどで「埋まりがち」なUSBポートですが、Duet経由ならこれを1つ減らせます。ご自宅での使用なら長いケーブルをたくさん用意する手間が省け、ノートマシンを持ち出して外でレコーディング、なんて時にもUSBポートを1つ節約できます。

 


Logic Pro Xユーザーならさらに特典?!

201510_blog_duetlpLogicを開発するAppleとDuetを開発するApogeeは非常に密接な関係にあり、そのため多くの製品がMac OSのアップデートと「ほぼ同時に」使用できる間柄です(参考までに10.11 El Capitanのリリース時には、翌日に対応版が発表されました。もちろんCubase、Pro Tools、Studio One、Live、dp、Bitwigなどでも問題なく使用できます。

Logicで使用したときには、DuetのマイクプリゲインやMic/Inst/Line設定、ローカットフィルター設定などを「Logicから」コントロールできるようになります。いちいちアプリケーション(Logic Pro ⇔ Maestro)を切り替える必要もありません。

地味なようですが、レコーディングを多数行う方には絶対に嬉しい統合機能なのです。

 


Duet(アナログ2in)だけでドラムを録れる?

こちらは過去に当ブログでもご紹介したムービーですが、世界トップレベルのエンジニア、ボブ・クリアマウンテンさんによる、Duetを使用したドラムレコーディングTipsムービー。

いかがですか?もちろん一級のプレイヤー、ビンテージのマイクを使用しているなどDuet以外の要素も含まれていますが、このテイクがDuetによってレコーディングされたことは事実。このムービーに関しては過去に1本の記事をポストしておりますので、お時間のあるときにこちらも見てみてくださいね。


 

Apogee Duet。オーディオI/Oを検討されてる方の候補のひとつに挙がってもらえれば幸いです。

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