
フリーなのにUniversal BinaryのAU/RTASを公開するなど、活発なアップデートを続けるシンセ「ORCA」が話題のfxpansionブースでは、「新世代のソフトウェア・シンセ」とでも呼べそうなシンセ・バンドル「D-CAM Synth Collection」と、ドラム音源BFDを大幅にアップグレードした「BFD 2」を中心に、デモを展開していました。
D-CAM Synth Collection
BFDでドラム音源を新しい次元に導いたfxpansionらしく、深いレベルで「最高のシンセ」になることを目指した「D-CAM Synth Collection」は、3つの製品のバンドルです。
1月のNAMMショーでは、ロゴのフォントも仮状態の、まだまだ開発途中といったバージョンでのデモを行っていましたが、今回はかなり製品に近づいている模様。
「D-CAM(ディスクリート・コンポーネント・アナログ・モデリング)」というタイトルの通り、アナログ回路とその構成部位をモデリングすることで、フィルターのノンリニアなふるまいや、デジタル臭くないレゾナンスにこだわるなど、今、あえてシンセ音源をリリースする意味について良く考えられた製品です。
特筆すべきは、モジュレーションの自由度と設定の簡単さ。ほとんどすべてのパラメーターが2重のツマミ、フェーダーを装備していて、モジュレートされる幅を簡単に設定できます。ヴェロシティ、LFOなど、モジュレーション・ソースを選択したら、各パラメーターのモジュレート幅がオレンジで表示されるので、感覚的に調整可能です。
BFD 2
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そして、NAMMショーでは一部の人のみにプレビュー公開され、期待感をあおっていた「BFD 2」も、多くの人に公開していました。
これまでも「直感的に使える」と好評だったインターフェースを、さらにわかりやすくすべく一新されたインターフェース。fxpansionのスタッフの語るところによると、「BFDには、ドライ、アンビエント・マイクのバランス調整以外にも、いろいろな機能が含まれていたけれど、ユーザーと話をしてみると、そんな機能の10%も使っていないことが多い。BFD 2では、ソフトウェアに不慣れな人でも、いろいろな機能に簡単にアクセスできるようにするには、どうしたら良いかについて考え抜いた」ということです。
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実際に見てみると、キットの構成を選び、各キット・ピースを選び、各キット・ピースのレベルやパンを調整する、といった基本的な操作も、これまで以上にスマートにできるようになっていました。
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各音へのMIDIノート・ナンバーの割当、GMなどMIDIマップの読み込みも簡単になるだけでなく、グルーブのエディットからグルーブをならべたソングの構築&書き出し機能など、「こういうことができたらいいのに」と思っていた人も多そうな、クリエイティブな仕様が大幅に強化されています。
その他、「オマケといったレベルではなく、かなり本気で開発した」というEQ、コンプレッサーには、D-CAMシリーズ同様のモデリング技術が導入されている模様。
そして、BFDをすでに使っている人にとっても大きなニュースは、Air Studiosで収録されたという、55GBに及ぶ新しいドラム・ライブラリーが追加されるということでしょう。
歴史あるスタジオと、エンジニアの人脈により、「リンゴ・スターの叩いていたキット」、「ジョン・ボーナムの叩いていたキット」など、貴重なキットも満載しているようです。
これまでは米国のエンジニア、スタジオと開発したドラム・キット中心だったfxpansionですが、やはりそこは英国人。ロンドンで収録されたライブラリーに対する思い入れは並ではなく、まったく新しいサウンド、空気感を実現しています。
AMGのニール・コンティものなど、弊社でこれまで取り扱って来たドラムでもそうですが、イギリスのドラム、空気感には、独特のものがありますね。密閉されたスタジオの吸音材の匂いではなく、木の匂いを感じるのは何故かな?と思い、Air Studiosのウェブサイトをみてみたら、やはり木の匂いを感じる写真がありました。もともと、石造りの教会を改築したAir Studiosなので、この、ふんだんに木を使った内装は、意図的なのでしょう。
BFD 2は、2007夏頃発売予定です。気になるアップグレード料金も、55GBの拡張音源ライブラリーを買うと思えばお得な料金になりそうなので、楽しみにしてお待ちください。
*はっきりとした画像の公開は控えるよう釘を刺されたため、本レポートのBFD 2画像は拡大表示できません。無理矢理拡大して、公開したりしないでくださいね。